登場人物が、かつて僕と同じ世界線をたどっていたこと

世間はゴールデンウィークが終わった。
休職中の身としては休みであることに変わりがないので、平日だろうが休みだろうがどうでもいいのだが、僕がそうでも回りが休みだと変わるものがある。

4日前の同窓会、3日前の結婚式で、非日常が続いて、まだ現実に帰ってこられておりません。

同窓会は、地元の同窓会だった。1/4くらい集まっていたのかな。結局終電まで飲んでしまった。男も女もみんな顔形が変わりまくっていて、話してみるまで誰が誰なのかほぼわからなかった(卒業から20キロ近く太っている俺も人のことはいえない)。旅行に誘ってもらったり、誰かの出世の話を聞いたり、楽しい時間を過ごした。

結婚式は大学の後輩のものだった。卒業後も結構付き合いのある奴だったんだけど、普段はどうしようもないクズ野郎で、クズさが式中も隠しきれておらず客席からヤジが飛んでいたのだが(笑)、7年の遠距離交際期間(うち2年コロナで対面できず)を完走しきったこととか、式に合わせて体重10キロ落とすとか、誠実なところもある奴だったのだなと、一応面倒を見ていた先輩としては胸をなでおろしている。

両日とも素敵な会だったのだが、この二つには共通点がある。
「登場人物が、かつて僕と同じ世界線をたどっていたこと」

難しい話ではない。
同窓会の出席者とは、15年前くらいには同じ学校に通っていたのだ。
大学の後輩とも然り。コイツとは卒業後もよく麻雀もした。

授業終わったら部活いってクソみたいな練習をしていたあの頃。
綺麗な大学生活ではなかったけど、悪口言いながらもちゃんと単位採って卒業したこと。

うまくいかないことの方が多かった人生だけど、彼らはそれなりに僕の人生の一ページ、それも「僕と同じ目線・立場」で関わっている人たちである。
時の流れとともに、それぞれの立場が変わっている。

僕は勝手に差を感じていた。
彼らと自分の立場を比べて、落ち込んだり、後悔したりした。
彼らが極端に成功しているとか、めちゃめちゃ出世しているとか、そういう問題ではない。こっちが自爆している。
わけもわからずメンタルやって、憤死して、皆様の収めた社会保険料からなる傷病手当金で生かされてているだけの存在なのである。

自分が彼らと同じフィールドでい続けることに、申し訳なさすら感じた。

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結婚式の日、家に帰ってから、妻に尋ねた。
「本当に結婚式やらなくてよかったのか?」

僕が26歳の時に結婚した僕の妻、通称「嫁西」は、かなりシャイで、人前に出ることを極端に好まない。
それを理由に結婚式もやらなかった。
義両親からはけじめだからやれと言われたが無視した。
※いわゆる"毒親"で、子供の頃の妻はだいぶ苦しめられていたようである。僕や彼女の姉含め、仲悪い。

恥ずかしいから結婚式やらない、くらいであったら、どうにか我慢してでも一生の思い出を作るように交渉した方がよかったのではないか。
もしくは、恥ずかしくならないような結婚式を作り上げる努力をした方がよかったのではないか。
もしそうだったとしたら、大変申し訳がない。時間は戻ってこない。
そんな思いから質問したのだが、答えは一点の曇りもない「全っ然やらなくていい」であった。

非日常がしばらく続いていて、一瞬忘れかかっていたが、
これはこれで、俺の現実なのである。
もっと広げれば、俺の人生なのである。

非日常の時間や煌びやかな空間、また情けない自分の現状が絡んで忘れかかっていたが、
人生が、地味で、安っぽくて、みっともなくても、別にいいという人がいる。
この言葉にちょっと救われた。
ほんとすいません、いつも感謝しております。。。

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結婚式のエンドムービーで流れていた「115万キロのフィルム」がすごく素敵で、あれからヘビロテで聞いている。

僕の人生にも、名場面がまた来るといいな。

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