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「可愛そう」というお節介@ケニア・ラム島🇰🇪-世界を旅するうどん屋-

ケニアのソマリア国境近くにある離島、ラム島にやってきました。ナイロビで働く人々の癒しの場所らしく、うどんを作りすぎて疲労困憊していたので、癒されに行こうということで。ナイロビから飛行機で5000円くらいで1時間くらいでいけるので、オススメはしませんが日帰りもできちゃいます。

がっつりオフ気分でラム島に来たわけですが、ナイロビでうどんを作っていたことがバレ(笑)

某ホテルのレストランにて、ここでもうどん作り方教えてくれ!という展開に。

非常に有難い話ですが、正直うどん以外のこと考えたい、というくらいナイロビで毎日うどんを作っていたので、返答に悩む・・・(笑)

しかも、オフ気分だったのでうどん関係の道具や材料は全てナイロビに置いてきました。完全に手ぶら状態+スーパーもないこの島で、うどんなぞ作れるんかい?という問題もありました。

とはいえ、せっかくアフリカまできてこんなオファーを頂いて、何が「うどん以外のこと考えたいだ」と思い直し(笑)

世界を旅するうどん屋初の「うどん道具と材料なし、スーパーのない島」という環境でうどんをレストランのシェフに教えるという暴挙にでました。

みんなすごく一生懸命に吸収してくれようとするし、取り組んでくれています。

いつも世界各地で思うことですが、地球の裏側と言ってもいいくらい遠い国の食べ物に興味を持ってくれてありがとう。

そもそも結構世界各地で、外国の食べ物どころか、親(したしみ)のない食べ物は口にしたくないという方が沢山います。それは都会、田舎、先進国、途上国関係なくです。

それなのにうどんという奇妙なにょろにょろした食べ物に興味を持ち(外国人からしたら)、「踏んだりススったり」するのは凄い挑戦であり、歩み寄りなのです。

確かに日本食が世界でもトップクラスに美味しいというのは間違いないと思うが(笑)

レストランのオーナーが、この島にない材料があるならナイロビがから必要な材料空輸で取り寄せるわ!ナイロビのBodaboda(ケニアのバイクタクシー)に電話するわ!とか言うパッションをみせてくれていたのですが、

さすがにそこまで・・・(笑)と思い、結局現地で揃うものだけでやりました。

恐らくラム島に住む唯一の日本人の方とナイロビで会った方からの紹介で繋がっており、

その方が昆布やら海苔やら醤油やらお持ちの日本食材を提供してくださり、こんな感じのうどんがラム島で実現しました。

何もない状態から、手打ちで作ったうどんとしてはすごくないですか?!

そして、これは僕が一切関わらず、ケニア人シェフだけで作った初めてゼロから作る手打ちうどん。天ぷらや副菜付き。天才や。

いや、でもこれはちょっと本当に素晴らしいと思う。

今後もしこれがメニューとなり、ラム島で提供されることになれば、うどんという食べ物の存在を全く知らなかったラム島の人々が日本食なるものを初めて食べることになり、それはすなわち日本に興味を持つきっかけになり、それははたまた日本へ行ってみたい!とかいうことになったりするのかもと思うと・・・すごくないですか?!(笑)

なんかそういう意味で素晴らしかったなぁ、とか思い、ビールをキメる。

ちなみにTUSKERという象の絵が書かれたビールは恐らくケニアで一番有名ですが、このTUSKER PREMIUMを猛オススメします。個人的に東アフリカのビール1美味しいです。

ここは島だし、ホテルだし、500円相当くらいした気がしますが。

ちなみにナイロビで言えば、キリスト教が根強い印象を受けましたが、ここラム島はソマリアの近くという地理的要因もあるからか?殆どがイスラム教徒です。

そんなわけで、酒は基本的にホテルや高級レストランにしか表立っては売ってないし(密かに売られている現地人御用達の酒屋は例にもれず存在します)、写真にあるロブスターのような甲殻類は基本食べません。(確か)

なので、ロブスターも隠れて売ってたし、隠れて食べました。500円位だった気がします(安い!)

(当時の日記より)
「可愛そう」というお節介

この前衝撃的な話を聞いた。

難民キャンプを訪れたとある写真家は、難民と呼ばれる人たちが割と楽しそうに生活していることに驚いた。私がスラムで見た現状もそうたが、確かに日々の大変さは間違いなくあるのだが、毎日暗い顔していてもどうにもならないので、勝手に先進国の人々がイメージする「スラムの人々」や「難民」の日常は、実はそのイメージの100倍位活気に満ちている。

そこでその写真家としては、楽しそうな難民の表情を撮りに遥々来たわけでなく、ハードシップを抱えた如何にも困窮してますという表情を撮りに来てるので、そんな表情を撮るために子供の足を踏みつけ、泣きそうな表情をした瞬間にシャッターを押したらしい。

この話を聞いた時、反吐がでる思いになった。この話は、先進国と途上国の関係性を表す、象徴的な話だと思う。(続く)

ナイロビでの、うどんパーティー&ワークショップ続きます。

ホテル内にあるアジア系レストランのリオープンにつき、手打ちうどんのパフォーマンスなぞを40人の前でさせて頂きました。

いつもフェイスブックグループ等のSNSを使い「あなたの国に世界を旅するうどん屋がいくよー」なることを書いて宣伝しているのですが、タンザニアにいる時に連絡頂き、実現しました。

余談ですが、写真に写ってるシェフは世界中のの系列のホテルのレストランを転々としてるそうですが、ケニアの次はブータンのホテルで働くそうです。

ブータンに行くとか・・・羨ましすぎる!!!!(通常ブータンは高額なツアーでしか現状行けません)

喉から手が出るほど、とはこういう状態なのかもしれません。ブータンでうどん作れたら、素敵すぎて、私、死ねる。

絶対呼んで!と言っておきました。

こんな感じで、ナイロビでは100人くらいが谷村うどんをススったのではないかと思われます。有難い。

実はナイロビにいた時は、ずっとこのケニアとオランダ出身の方々の家に泊めてもらってました。彼此1ヶ月ほど。

某ホテルでうどんパフォーマンスの準備をしていた時、「あなたのことネットで見たことある」と声をかけられ。

色々話してるうちに、どこ泊まってるの?という話になり、いつものごとく「探してる」というと「うちに一部屋空いてるから来なよ」という流れになりました。

普通こんなことできますか?僕はできないと思います。でもこういう経験を世界各国で何度も積み重ねて、自分もこういうことを自然にできる人になろうと思うようになりました。

お礼にうどんレシピと、欲しがっていた圧力鍋をプレゼントしました(笑)

(続き)
先進国としては「可愛そう」な絵で支援金を集め貢献していることを世界にアピールし、途上国としては「可愛そう」に見える絵を提供することで、より多くの支援金をもらっている。ある種Win-Winである。でも活動を率先しているのは明らかに先進国で、途上国としてはそんな風に自分の絵が使われているとは思っていないだろう。

つまり市場の原理上、世の中はこのようにまわっているという大前提を認識すべきだと思う。

誰かを「可愛そう」だなんて勝手に思わないで欲しい。あなたが思っている以上に、その人たちは楽しくやっているわけなので、「可愛そう」というのは愛に見せかけた暴力であり、実は大きななお世話なのである。仮にあなたが自分としては楽しく生きているのに、他人に「可愛そうだ」と言われたらどのような気持ちになるだろうか?

結構先進国の人々は無意識にアフリカの人々にそうしている節がある。それが垣間見えるシーンにアフリカで何度も遭遇した。

例えばエチオピアの町中を歩いていると、子供達からの「金くれ」攻撃が強烈である。そこで先進国の人達が100ブル(400円弱)渡したりする。そうするとその額は、彼らが1日以上働いて稼ぐ額だったりする。余談だがその国の最高額の紙幣というのはその国の人にとって結構な額である。例えば日本では1万円札、ケニアでは1000シリング札(千円ほど)、エチオピアでは100ブル札。

そうなると彼らからすると、物乞いする方が効率が良いので、まともに汗水流して働くなんて馬鹿馬鹿しくなる。その結果物乞いをし続け、先進国の人達というのは「何かをくれる人」という位置づけになる。先進国の観光客としては、ひたすら付いてまわられるので、物乞いする人に対し「恵まれない可愛そうな人たち」というイメージが残る。

その国の政治、教育環境、貧困、就職先の無さ等、色々本当は絡み合って、物乞いという行動に繋がっているのも事実だが、「可愛そうだからお金をあげる」という一つの小さな行動が俯瞰で見るとここまでの規模で影響を及し、物乞いを加速させている。(だからと言って必ずしもお金をあげないというのが正解だとも思わないから難しい・・・)

余談ですが、毎度うどんを作った後、ナイロビの人気日本食店チェカさんで生ビールと日本食キメてました。うどん作りは結構体力使うので、ビールが沁みます。アフリカとは思えない日本食のラインナップとクオリティなので、ナイロビに行く人は是非!

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