アフリカで働くということ
「I don't know English!!」
海外に出て、この言葉を自分が発する前に人に言われるなんて思ってもいなかった。
1994年、かの有名なネルソンマンデラの尽力によってアパルトヘイト政策が終了した。
だがしかし、それから26年たった今でもここ南アフリカ共和国では当時の格差は埋まっていない。
**・格差
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白人が社長で、黒人が作業員という構図がほとんどである。
そしてこの作業員の人たちというのは、個人差はもちろんあると思うが、ほとんどの場合、月々日本円で3万円程度の給料しかもらっていない。
そのため、住むところは、タウンシップといって波板で作られた家?小屋?で生活をしている。
タウンシップの写真
一度学校のプロジェクトで、タウンシップにボランティアに行ったのだが、ケープタウンの町とは完全に空気が違った。
世間のみんなが知っているケープタウンの美しい街並みとはかけ離れた世界がそこにはある。
ケープタウンの写真
また、現在の私の置かれている環境では、私が働いているワイナリー専属の作業員の人たちもいる。
その人たちは、カラードと呼ばれる、有色人種で、主にアジア系の移民である。
そしてこのカラードの人たちは、まあ働かない。
4時半になったら、どれだけ仕事が途中でも、片付いていなくても、帰る。
全然仕事をせず、立って話していたので、なんで仕事しないねんと言うような顔でみていたら「What?」と言葉を発していたので、こっちのセリフやと心の中で叫んだ。
ただ、全員が全員そのような態度ではなくて、中にはモニカという女性で、黙々と作業をする人もいる。
モニカ
ただ、彼らは英語がそこまで話せない。特に、一緒にいつも働いている、モニカとアニスはまあ喋れない。
文頭でも言及したが、
「I don't know English!!」
海外に出て、この言葉を自分が発する前に人に言われるなんて思ってもいなかった。
この南アフリカは公用語が11個もあるので、彼らの母国語はコサ語だったりアフリカーンス語だったりする。
その為日々ボディーランゲージでの会話である。
またさらにピラミッドの下に位置付けされる人たちがいて、その人たちは近隣のアフリカ、マラウィや、ジンバブエといった国からの移民である。
彼らはいわゆる日雇い労働者である。仕事が沢山ある時だけ呼ばれて働くのだが、彼らは仕事が欲しくてきたので、まあよく働く。動きもとても機敏。
ただおそらく、前に述べたカラードの人たちより給料は低い。
この国には顕著に上記に述べた階級がいまだに存在する。
その階級を払拭しようと必死に勉強して大学を出て、仕事をしているタウンシップ出身の人も中にはいるはずだ。
ただ実際それはものすごく大変なことで、おそらくそこに生まれて育った人たちはそもそもそう言うマインドにならない、なれないことが大半なのだと思う。
そのため、仕事をせずに、大麻を吸ってお金がなくなったら、町に繰り出し、人の携帯を盗み、それを売って、また大麻を吸うというような悪循環が生まれる。
なので、日々共に働いている、作業員の人たちのことを本当に尊敬する。
特に、レオン氏の元で10年程度働いている、エリックという作業員がいるのだが、彼のことが僕は大好きになった。
常にちょっと半笑いのエリック
彼は30歳まで仕事がなくて、家にいるだけだったのだが、兄弟のツテでレオン氏に出会い、そこから、石工事などを覚えて現在にいたる。
彼は心がとてもピュアで、冗談を言うのがすきなとても気さくな人である。
以前とてもいいことを言っていたので、ツイッターにてシェアした言葉がこれ↓
僕には想像もつかないような、過去がおそらくある。
ただ、こんなふうに考えて仕事できるなんて、私なんかより、よっぽど心が綺麗な人なんだとはっとさせられた。
私もこんな考え方を持って仕事をしようと思った。
本日より、このエリックとマラウィからの移民のティンブと、カラードのクリスと4人で石工事がスタートした。
立場上、私とエリックが現場を指揮するような状況にいる。
エリックは何歳も年下の私の意見も聞いてくれ、話もしやすい人なので、本当にやりやすい。
そして、他の二人は案の定言われたことしかしないタイプの人間なので、ただ突っ立って見ているだけと言う時間が長い。
この二人が止まらないように指示しながら、自分でしなければならないこともこなしていかなければならない。
ここアフリカでは、若干26歳のインターン生でも部下ができて、指示を常に出し続けていかなければならないという立場になる。
少し大変だが、自分を成長させることができる環境にいると感じる。
明日も今日の続きだ。
楽しみで仕方がないのでこのブログを書いている。
それでは最後に今日の写真を数枚シェアして終わりにしようと思う。
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それではまた。
fin...
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