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この10年の個人的ベストライター

残念ながら、Noteでこれまでに読んだライターさん、クリエイターさんでないのが申し訳ないのですが、この10年くらい、愛読しているライターさんがいる。

カレー沢薫先生だ。

まあ、こう書くこと自体が恥ずかしいというか、おつむのレベルが心配されそうで、怖いのだが、スキなんだからしょうがない。

カレー沢先生は、元々は漫画家でモーニングに「クレムリン」、現在も週刊スピリッツに「人生がより散らかる!深刻お悩み相談室」」を連載されておられるが、同時にライターとしても多くの連載を持ち、このNoteの会社がやっているウェブマガジンcakesでも「ブス図鑑」を連載されていたことで、知っている人もいらっしゃるのではないかと思う。

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作風は、うーん、なにしろ、文体が面白いのだ。

『そもそも、原題の「ブス図鑑」というタイトル自体、攻撃的すぎる。これだけでも、女性の権利に厳しいお方が、モンゴルの平原より巨万の兵を率いてこちらに攻めてくる姿が見える。
もし、そうなったら「ブスの私が書いているから、ブス図鑑だ」と申し開きするつもりだ。おそらく、顔に説得力があるので、納得してもらえると思うし、逆に「それは失礼つかまつった」と巨万の兵に頭を下げられる予感がする』

とまあ、みもふたもなさが爆発している。

私は以前、女性の友人にこの本を「面白いよ」と言って貸したことがあるのだが、「胸が痛くて読めない」と言って返却されたことがある。

この連載は、上記の通り、Noteを運営しているnote株式会社が、まだ株式会社ピースオブケイクだったころにcakesにて連載されていたものなのだが、よく載ってたなあ、と思う。

文中に、突然、「北斗の拳」の雑魚キャラの叫び声が出てきたり、「三国志」(横山光輝「三国志」)の武将のセリフが出てくるなど、私と同世代のオタクなら一般常識であるが、わからない人にはさっぱりわからない(脚注などもない)ため、instagramやNoteをオシャレに使いこなす勝ち組の方々を置いてけぼりにすること請け合いであるが、そのあたりも我々からすると溜飲が下がるポイントである。

何度も言うが、よくcakesに載ってたなあ。

とはいえ、その文章のバッサリ切り捨てるダイナミックなところや、ジョジョ(ジョジョの奇妙な冒険)の作中のセリフなどが文中の例えとして頻発するところなどは、新しいウェブライターの文章の形として、実はいろんな人が参考にし、取り入れられているのではないかと思う節もある。

私とて、「カレー沢先生最高っす、毎日読んでるっす」という方は、一度なんらかの受診をすすめるか、受信を疑いたくなるところなのですが、仕事に疲れて寝る前に「もうなんも考えたくないから笑って寝よう」という時に読むようにしている。ナイトキャップ、安心の実績。

カレー沢先生は現在も、様々なネットメディアにて連載を持っておられ、

無料で読めるものも多いので、まだ読んだことのない人は、ぜひ一度読んで見ていただきたいと思う。

劇薬なので、合う合わないは極端だと思いますがね。

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