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「2025年を制覇する破壊的企業」を読んだ

最近ベンチャーキャピタリストの山本康正さんが書かれた「2025年を制覇する破壊的企業」という本を読みました。


「破壊的企業」というインパクトのあるタイトルから、企業がなにか物でも壊して悪いことをするのかな?という疑問を持たれるかもしれませんが、そういった内容ではありません(笑)5年後の未来を決定づけるであろう企業11社が社会にインパクトを与える事業を行うことで、結果的に業種の壁などの従来の秩序を壊していくことについて書かれた本です。

僕は実際に読んでみて、これからの5年で社会がどのように変わっていくかを知るためにとても良い本であると思いました。ぜひ皆様にもお勧めしたい本ですので、僕が特に印象に残った部分を中心にお話しします。(※下記の引用部分は少し編集してあります。)


本業を決めない企業が勝つ

時代は常に変化していて、次から次に新しい技術やサービスが登場する。これらの時流をいち早くキャッチアップすることが重要であり、何の業界であるかどうかは関係ない。このようなスタンスでいることが重要であることをアマゾンやグーグルは理解している。逆の言い方をすれば、本業を限定してしまい、その事業に固執している企業は足をすくわれる。

時代の変化が早くなるほど本業を限定することがリスクになり、本業を決めない企業がどんどん業種の壁を壊していくということですね。変化に対応できない企業は、時代の波にのみこまれてしまうかもしれません。

日本企業は今後生き残りをかけて、M&A等によりグループ会社化が進む流れになっていくのではないかと僕は予想しています。


ハードでもソフトでもなく〝体験〟が軸になる

ハードやソフトがあるのは当たり前、その上で顧客にどのような価値を提供できるのか。つまり体験です。そしてこのサービス(体験)が、革命の起点となっています。たとえばアマゾン。アマゾンエコーというハードウェアをつくり、アレクサというソフトウェアを開発し、AWSというクラウドサービスも提供。さらに運送も自ら手がけている。そして運送では、アマゾンプライムのようなシステムで、顧客のハートをガッチリと掴んでいるプランを保持しています。つまり、すべての領域を押さえた上で、アマゾンらしいサービス、つまり体験を提供しているからこそ強いのです。

一昔前まではハード、ソフト、サービスそれぞれにおいて業種のくくりがあり、企業はそれぞれの業種のくくりの中で商品やサービスを開発するのが当たり前だったと思います。

しかしいまはアマゾンのように、ソフトやハードは意識せずに「顧客にどのような価値を提供できるか」という体験を軸に商品やサービスを開発する企業が強いということです。

今後は顧客のニーズ、つまり顧客データを握っている企業がますます強くなり、コングロマリット化(昔でいう財閥化していく感じ)に進む流れがどんどん加速していきそうです。


常に学び「タグ」を増やす

特定分野で秀でたスキルやキャリアを持つ人は、その分野を突き進めるといいでしょう。ただ注意すべき点は、いつまでも同じ領域にとどまっていないことです。常に新しい情報を学んでいく、世の中のトレンドなどにアンテナを張る。このような姿勢が必要ですし、逆にない人は、いくらスペシャリストであっても淘汰されていきます。

最初の見出し「本業を決めない企業が勝つ」の引用部分で「時流をいち早くキャッチアップすることが重要」とありますが、それは個人にとっても同じことがいえそうです。そして自分の専門分野以外についても学ぶ姿勢が必要で、学びの分野の「タグ」を増やすことでオンリーワンのバリューになると著者はいいます。

僕の場合、1番の専門分野は「キャリア関係」だと思っていますが、昨年から始めた学びなおしにより「簿記」「ファイナンス」「IT」「AI(人工知能)」といったタグが増えました。それらはまだ知識として高いレベルとはいえないかもしれませんが、今後はタグの中身を深めつつ、新たなタグを増やすことにも挑戦していきたいと考えています。


おわりに

この記事だけではこの本の良さが伝わりきれないとは思いますが、興味のある方はぜひお読みいただければと思います。

また中田敦彦のYouTube大学でこの本が2回にわたって取り上げられていますので、こちらもぜひご覧ください。




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