見出し画像

【8】書くのがダメなら打ってみな

息子は学習障害で書くことが苦手。
小さいものを持った時の指先の力の入れ具合が難しいのかもしれない。
入学当時に買った筆箱。小3も終わりに近づいているのに使い終わった鉛筆は1本もない。
それくらい、書くこととは縁遠い小学生である。


画像1


息子が2年生になったある時、LDの息子でも英語なら難なく書けそうだと気が付いたのだが、同じころもう一つ試してみたことがタイピングだ。

タイピングはこれからの時代で外せない。できれば強い。今覚えたらカッコイイ。

ちょうど覗いたサイトで格安でポメラを発見。
次の日から毎日の課題として、自分の名前とポケモンの名前をタイピングさせてみた。
しかしそのうちにいやになり、ポメラは私のメモ代わりになってしまった。

画像2

ポメラはただ文字を入力するだけで面白味も何もなかった。なにかゲーム感覚でできるタイピングはないか。
するとDSでポケモンのタイピングゲームがあるのが分かった。しかしこれには専用のキーボードが必要。早速キーボードとソフトをメルカリで購入し、到着翌日からすぐやってみた。
ゲーム自体は楽しそうだが、タイピング初心者で文字の位置も分からない彼はゲームのスピードに追い付けず「いやだ!できない!」と「楽しくないゲーム」に位置付けられてしまった。

タイピングだとたいてい日本語を打つことになるが、日本語ということはローマ字を覚えることになる。英語圏の海外に教育移住したいという夢がある私は、ローマ字を先に覚えると英語の発音がそっちに持っていかれるような気がして、ローマ字は避けていた。だから、まぁよかったのか・・・と思うようにした。

ちなみに、このキーボード、白と黒があった。
私は白がいいと思ったのだが、念のため買う前に本人に確認すると「黒がいい」と言う。理由を聞くと「白は文字が見えにくい。黒は文字が白くて際立つから見やすい」とのこと。白だろうが黒だろうが問題なく使えていた私は驚いた。
普段自分が何も考えず当たり前のように使えているものが、隣のあの人も同じとは限らないのだと教わった。

もうタイピングはダメだな、とあきらめてどのくらいたっただろう。
新しいノートPCを購入し、それまで使っていた黒のノートPCがなんとなく息子用になった。マイクラのPC版を入れてみたり、スクラッチやCODEのプログラミングをやらせてみたりしたがどれも続かない。
ゲームで分からないことがあるとき「これで調べてごらん」と触らせる程度になっていた頃、本屋で英語のタイピング本を見つけた。ローマ字のことが頭にあり、英語で面白くタイピングできるものはないか思っていたところだったのでちょうどよかった。

息子の好きなコウペンちゃんだったが、見せてみたら「そんなに好きじゃないよ」と出鼻をくじかれる。(昔は大好きだったのに)
だが今までで一番手ごたえはよかった。使った端末がノートPCだというのが良かったのかもしれない。私がnoteを書いたりカチャカチャやってるのを見てるから、自分もそんな気になれたのだと思う。
がしかし、やっぱり続かなかった。

今この記事のために1か月ぶりくらいに本を引っ張り出してハッとした。
先日のWISCの再検査で「ワーキングメモリが低いから板書みたいなことは(やらせても)ダメだよ」と言われたのを思い出した。
本や黒板を見て、手元で何かをするということが彼は一番苦手としていること。全くその通りだった・・・。

久々にやればやるーと言ってくれるだろうか。また誘ってみよう。
タイピングの旅はまだまだ続くかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?