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【LINEコラム】更年期を正しく知ってさらなる活躍を!『健康を考えたホルモンケア』の方法(2022.8.29配信)

こんにちは。
個別×本質的な健康づくりで目標達成をサポートするライフデザインファシリテーターの丹後友里です(@tanchan0630)。

今週のコラムは、

健康を考えたホルモンケア 

について紹介していきます。

というのも、先週開催した『健康経営を学び考えるワークショップ』で『女性の健康課題に対する考え方と対策』という内容をやったのですが、その時実際にワークショップで話題に上がったのが『更年期』についてでした。

ワークショップに参加された方の中に助産師さんがいらっしゃったこともあり、

・中高年世代女性の更年期への意識の違い
・男性の理解度や男性の更年期
・若年層の女性への月経対策

などいろんな話題が上がって話し合っていました。

経済産業省が認定制度を設け推進している健康経営は、少しずつ深化を進めていくようで、昨年度まで無料だった申請料も今年から有料化に、また認定基準の改定などもあり、より利益反映に効果的な健康経営が求められるようになっています。

すでに実践されている企業さんはもちろん、これから取り組んでいきたいと考えている企業さんもいると思いますので、改めて社内の取り組みに目を向けて見ながら今回のコラムを読んでいただけたらと思います。
また、男性の読者の皆さんは、この機会に更年期を含めホルモンバランスケアについて学びを深めていただけると嬉しいです。




まず最初にお伝えしたいのが、

『更年期』と『更年期障害』は違う

ということです。

更年期
  ⇒ 閉経の前後5年間を示すもの
   『誰にでも起こる』
   
 ※閉経:女性ホルモンを分泌していた卵巣が
        小さくなり寿命を迎えること

◎ 更年期障害
  ⇒ ホットフラッシュや発汗、手足の冷え、
    関節痛、めまい、動悸・息切れ、頭痛、
    疲労、不眠、イライラ、不安、憂うつ感など
    身体的・精神的に何かしらの症状が出ること
    ※症状が出る人:全体の40%のみ
           = 60%は無症状・軽症状 

ひと言で言うと『更年期:臓器の寿命』と『更年期障害:心身の症状』というところでしょうか。

よく40代に入った女性からは
「更年期が怖い」
という声を聞きますが、これを機に見方を変えていただけると嬉しいなと感じます。

また、更年期は月経と関連性が高くなってきます。

女性ホルモンを分泌する卵巣が小さくなっていく閉経の前後が更年期。そのため、卵巣の働き方が落ちてくると自然と月経の流れが変わってきます。ただ、この閉経も、一定の年代で起こるかと言えばそうではないことが言えます。

最後の月経から1年が経過したときが閉経ですね。

50歳はあくまで平均なのでバラツキもあります。
早い人だと30代後半ぐらいから更年期になり、
40代前半で閉経する場合もあることは
知っておいたほうがいいかもしれません。

【 善方 裕美 医師より 】
 よしかた産婦人科院長、横浜市立大学産婦人科客員准教授

【出典元:更年期 長期的な健康を考えたホルモンケアの選択は?

また、この他に『早発閉経』という40歳未満で閉経する疾患もあり、こちらは治療が必要になる対象と言われています。

女性ホルモンの中でも、特に『エストロゲン(卵胞ホルモン)』というホルモンには『肌のハリ・ツヤを守る』『女性らしい身体をつくる』など女性らしさを保つ働き以外に

◎ 骨量を保持する
◎ コレステロールのバランスを保つ

など『他の健康面において重要な機能』があるんです。

つまり、早発閉経になってしまうと、骨の密度が減ってもろくなる『骨粗しょう症』や、肝臓などに負担がかかる『高脂血症』など、その他生活習慣病に関する病気のリスクが高くなってしまうということ。

そうした場合は『HRT(ホルモン療法)』を行うことで、平均的な閉経時期までホルモンの分泌量を保持し、閉経と更年期を迎えていく形を取ることで身体に余計な負担がかからなくなると考えられています。

また、骨粗しょう症や高脂血症はエストロゲンの減少だけが要因ではありません。生活習慣の乱れやストレス、生活環境も要因として挙げられます。そういう意味でも、更年期に入る前と言うのは長期的な健康力を養うためにも『生活習慣を見直すベストタイミング』といえそうですね。

一方で社会活動的に『女性の活躍躍進』なども掲げられていますが、

ライフイベントによって働き方が変わりやすい
◎ 年代を通してさまざまな心身の健康状態
  仕事に影響を与える

といったことを考慮していかないと実現は難しいように思います。

先日のワークショップでも参加者の方から

更年期を迎える女性には2種類のタイプがある
◎ 更年期について勉強されて早めに対策を取る人
 明らかに更年期障害の症状が出ているのに
  頑なに更年期障害を認めない人

後者のタイプの女性が圧倒的多く、
そうした人たちにこそ誤った知識や情報を取り入れて
症状をこじらせてしまっているのを何とかしたい。

という声がありました。

更年期について誤った知識や情報を耳にしてしまっているということ、それは『ヘルスリテラシー』の観点からも言えます。女性に限ったことではないですが、やはり進んで正しい知識を獲りに行こうとしている人の健康状態や健康管理能力は、仕事のパフォーマンスに比例している印象が多いですね。

ですので、まずは月経や更年期障害の症状等で悩んでいる方は、専門家がいる医療機関を受診し、状態を診断してもらう。その上で、治療を受けることが重要になります。ただ、よりその治療効果を高めていくには、『生活習慣の改善』も必要です。

ご自身の生活環境等の問題もあると思いますが、いくつか対策方法を紹介しておきます。

◎ 肩こり・腰痛 ⇒ しっかり運動してしっかり休む

◎ ほてり・発汗
  動悸・息切れ ⇒ 運動

◎ 睡眠トラブル ⇒ 運動 

◎ うつ症状(メンタル不安定)⇒ 運動


おおおぉぉぉ……(;゚Д゚)


更年期障害の症状は生活習慣病の症状とも似ているところがあるため、生活習慣を整えればおのずと軽減してくるところもあるそうです。

更年期うつの症状に関しては、運動習慣を持つ人と持たない人を比べると、持つ人のほうが発現しにくく、症状のある人でも運動の頻度を上げることで改善するという報告があります。

【 高尾 美穂 医師より 】
産婦人科医・イーク表参道 副院長

【出典元:更年期のほてり・うつには運動  睡眠への効果も期待

過去に運動に関するコラムもいくつか書いていますので、良ければ併せてそちらもご覧ください。

また、運動以外にもちょっとした工夫はあります。

◎ 室温を24~25度、湿度を40~60%に設定
  ⇒ この室温で『寒い』と感じる人は
    筋肉量が少なく体温を自家発電できていない

    ことになるのでストレッチや筋トレ、
    有酸素運動で体温の向上・保持するように

◎ 手のひら・足の裏から放熱
  ⇒ 良質な睡眠は『深部体温の低下』が必要
    これを「寒いから」と靴下を履いてしまう
    のはより睡眠妨害
に。
    手足が冷える人は余分な熱を逃がせず
    寝つきに時間がかかる=睡眠の質が悪くなる
    ことが報告されている

◎ 手浴をする
  ⇒ 洗面器や洗面台に40~42度のお湯を張り、
    手首までつける手浴では一時的に表面温度が
    上がるもそこから放熱しやすくする利点あり

更年期は何も女性に限ったことではありません。
最近は男性にも更年期はあると言われ、少しずつその症状についても着目されています。

日々の何気ない不調について目をつむってきた方も、年齢を考えながら自分の体調についてふりかえる習慣と言うのは今から少しずつ持ち始めてもいいのかもしれません。




最期までお読みくださりありがとうございました!
今週のコラムが少しでも皆さんの健康力向上にお役に立てできましたら幸いです。

それでは今週も体調管理に気をつけて良い1週間をお過ごしください!


【 今週のコラム参考記事はこちら 】



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