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介護と働く

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在宅介護を通して気づいたことから、介護と働くことことを共に豊かにする考えを綴ります。
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記事一覧

『介護と働く』 #13:おっさんこそ、笑え

パンデミックに加えて、父が重度の非介護者となり、自由はほとんどなくなった。そんな私の運命…

『介護と働く』 #12:祝っているようで、祝われているような。祝福の可能性について。

父の誕生日をみんなで祝う先日、父は66歳を迎えた。 父が倒れてからはじめての誕生日である。 …

『介護と働く』 #11:父をたずねて3000ミリ -介護を救う働き方-

介護が始まってから数週間が経ったいま、在宅介護に向き合いながら働けることのありがたみをひ…

『介護と働く』 #10:「ありがとう」が私たちを蘇らせる、何度でも。

介護の役割分担父の在宅介護が始まり、私たち家族の日常は大きく変わった。 ほとんど身体の動…

『介護と働く』 #09:父の帰還 -ひとり立ちのとき不安と準備と-

父、帰還する2月の終わり。父がリハビリ病棟から自宅に帰ってくる日を迎えた。 ついに、在宅介…

『介護と働く』 #08:人の幸せを喜ぶ力

介助講習のはじまり父がリハビリ病棟に入院してから約5ヶ月。在宅介護の準備が本格的に始まっ…

『介護と働く』 #07:介護はエゴも大切 -自由と自主性- (3/3)

自由に潜む孤独父が倒れてからというもの、残された家族には数々の選択が迫られる。本人の意思を聞けない状況で。 「ご家族の良いと思う選択をしてください」 「ご家族の自由です」 自由。なんとも耳障りの良い言葉だが、ときに「自由」は世の中から突き放された気分になることもある。孤独だ。 こういった気分になったときを思い返すと、自分たちの意志が朧げなときにこれが強くなる気がする。 世界とのつながりを感じられる自主性では、この気分を払拭するにはどうしたらよいか。 答えのひとつは

『介護と働く』 #06:介護はエゴも大切 -自由と自主性- (2/3)

治療の範疇父が実家に戻るまでの間も、いくつも選択すべきことがあった。 その一つが延命治療…

『介護と働く』 #05:介護はエゴも大切 -自由と自主性- (1/3)

初夏に父が倒れてから、私たち家族は幾度も「自由」な選択が迫られた。 父の居場所まずは、父…

『介護と働く』 #04:寝たきり宣言-心を取り戻す-(2/2)

最初の壁、現実の受け入れ介護に入る前、私にとって最初に直面した壁は、「現実を受け入れる」…

『介護と働く』 #03:寝たきり宣言-心を取り戻す-(1/2)

同僚の支え <助け合いの関係>父が救急搬送された病院から帰宅した月曜日の明け方。心身とも…

『介護と働く』 #02:父が倒れた日 -やらない後悔-(2/2)

やらない後悔の重さ思いがけず父が倒れ、過去の回想や未来の妄想をしたとき、改めて気づかされ…

『介護と働く』 #01:父が倒れた日 -やらない後悔-(1/2)

母からの電話7月のとある日曜日23時。 私は、東京の自宅でハイボールを片手に本を読み、休日終…

『介護と働く』 #00:これから私が綴ること

はじめまして。 私は、働き方の研究・コンサルティングやベンチャー企業での新規事業の立ち上げを生業としています。 これまで東京でひとり気ままに暮らし、働き、遊んでいた私の生活は、2020年に一変しました。 突如として父が寝たきりとなり、私たち田中家の介護生活が始まったのです。 まさか、30代前半で「介護」が訪れるとは… とはいえ、この介護生活が、私にとって「働く」を見つめ直す大きな機会となったのは、間違いありません。 だからこそ、介護の初心者としてさぐり探り介護をしなが