やらなくてよいことまでやらない勇気。
「やりたいことをやるのが一番だ!」と最近、よく聴くようになった。
やれと言われてやるよりも、
自分がやりたいことに注力したほうが、うんとパフォーマンスも上がるし、本人の満足度ややりがいも向上する。
「やらされ感」と言う言葉があるくらいなので、確かにそれは一理ある。
そして、キャリア自律という文脈で語る場合、Willは大事だよね、というのもその通りではある。
そもそも、昭和世代も平成世代も、会社の意に添うということをやり過ぎてきた。個人を消して生きてきたといっても過言ではない。
今や、個を活かすマネジメントが大事と言われているので、「やりたいことをやったほうがよい」という流れになってきているのである。
それ自体は、Agreeだ。
本当に、イヤイヤ働いていても楽しくないし、成果にもつながらないだろう。
一日のかなりの時間を費やす”仕事”が、ほぼやりたくないことで満ち満ちているというのは、苦痛でしかない。
なので、「やりたいこと」を重視するのは大賛成。
ただ、ここで一つ問題が。
「本人がやりたがっているだけで、生産性が上がったわけでも成果が高まったわけでもない」
という働き方があるように思う。
「こだわりが強すぎるだけ」
という方面で、「あれは、仕事じゃなくて、趣味だよね」と言われるような。
やらなくてよいことを時間を掛けてやってしまう、そんな仕事の仕方。
これは、「やりたいことをやったほうがよい」の文脈には入らないんじゃないか、というそんなお話をしたようなしていないような。