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誰も教えてくれない就活準備の基礎知識~就活準備の構造~

前回の記事では、就活準備の目的や繋がり、観点は中々教えてくれない、という内容をお伝えしました。

今回の記事では、就活準備の構造ということで、準備事項の繋がりや優先順位などをお伝えします。

1.選考フローと就活準備事項の関係性

就活の事前準備としてやるべきこととして、サイトや大学のセミナーで実施されているのは、大きく分けると次の6つです。
①自己分析
②業界研究、職種研究
③企業研究
④履歴書対策、ES対策
⑤筆記試験対策(SPI、論述、適性検査など)
⑥面接対策

なぜ、この6つを準備するかと言うと、これらが選考フローに繋がるからです。次の図は、実際の選考フローと就活準備の対応関係を表したものです。

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この図で見ていただきたいのが、自己分析というのは選考フローとは直結していないということです。それにも関わらず、何故自己分析が必要なのか。それは、自己分析が他の選考準備の土台になるからです。

2.就活準備の構造と優先順位

次の図は、就活準備事項の関係性をまとめたものですが、お伝えしたいのは、自己分析が就活準備の土台であり、スタートになるということです

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まず、自分がどの業界に進みたいのか、どの職種につきたいのか、どんな会社に入りたいのか、これらは自己分析の結果、たどり着くものです。自分は●●を叶えたいから○○業界に進みたい、というのは自己分析から始まっています。

そして、履歴書やESの作成というのは自己分析した結果や業界研究・職種研究・企業研究した内容を文章という方法でアウトプットする作業です。筆記試験のうち、論述に関しては自分の考え方を書きますから、これも自己分析の結果を文章という方法でアウトプットする作業と言えます。

最後に、面接では履歴書やES・論述の内容などをもとにしながら質疑が行われますから、面接対策というのは、これまでの自己分析・業界研究・職種研究・企業研究の総まとめであり、話すという方法でアウトプットすることなのです。

これから先、書類選考や面接などでうまくいかないこともあると思います。しかし、決して書き方が下手とか、話し方がうまくないとか、そこだけが課題ではないのです。むしろ掘り下げてみると、自己分析の整理ができていないことが一番の課題であることが多いです。だからこそ、この繋がりを理解して、自己分析をきっちり固めることが大切です。

3.自己分析は先か後か?

こういうお話をしますと学生から質問いただくのが、業界研究や職種研究・企業研究するのが先ではダメですか?というものです。決してダメではありませんが、まずは自己分析をしてから始める方をお勧めしています。

例えば、業界の数は日本に99種類あります(総務省:日本標準産業分類 中分類)。また、リクナビやマイナビに掲載されている企業は1万社〜2万社ほどです。これらを一種類ずつ、一件ずつ見ていくのは現実的ではありません。

勿論、自分が知らない業界や企業を知ることで、自分の中の選択肢の幅は広がると思います。そのため、次のようなサイクルを作ると効率的な準備につながります。
①自己分析をして仮説やあたりをつける
②業界研究・職種研究・企業研究を行い情報を得る
③自己分析が深まり方向性が具体的になる
④改めて業務研究・職種研究・企業研究を行う

例えば、
①ITを活かしたことをしたい
②ITを活用する職種を調べると、システムエンジニア、ネットワークエンジニア、社内SE、コールセンター、ITスクール講師などの多岐にわたる
③自分は何かを作る仕事がしたいに改めて気づく
④システムエンジニアに絞ると、SIerもあれば、SW開発、HW開発など、こちらも多岐に亘る…
といった具合になります。

4.次回予告

ここまで就活準備の繋がりや、自己分析から始めることの必要性をお伝えしました。では、この自己分析とは何で、どのような観点で行えばいいのでしょうか。

自己分析は決して長所や短所を炙り出すものではありません。また、そもそも就活は内定を得るためのものでもありません。自己分析することは、これからの人生においてとても大切なものなのです。

次回は、自己分析の意味合いと観点をテーマにお伝えしたいと思います

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