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クライアントワークひとすじだった僕らが自社事業をはじめる話

こんにちは。PARKの田村です。この夏、自社事業としてD2Cメンズスキンケアのブランドを立ち上げることにしました。

詳しくは、共同代表で事業責任者の佐々木のnoteを読んでもらえるとうれしいです。3回にわたって試行錯誤の道のりを語っています。

デザイナーの僕が40歳からメンズコスメのD2C事業を始める話①〜コンセプト編〜

デザイナーの僕が40歳からメンズコスメのD2C事業を始める話② 〜プロダクト編〜

デザイナーの僕が40歳からメンズコスメのD2C事業を始める話③ 〜ブランド編〜


PARKを立ち上げて約5年間、ブランディング/クリエイティブの「クライアントワーク」を生業にしてきて、これが初の自社事業となります。
世の中を見渡すと、すでにいろんなマーケティングやクリエイティブの会社が自社プロダクトを手がけていますが、まだまだ「いつかやろう」と考えながらも実現に至っていない方も多いはずです。僕らも5年間そうでした。
そんな方にも、すこしでも刺激のきっかけをお届けできたらと思いつつ、経緯や想いをまとめてみました。


会社をつくった時から決めていたけれど・・・

起業した当初、思い描いていたことが3つありました。

(2014年末につくった事業計画書より)

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意訳すると、

1.ブランディングを主戦場にすること
2.従来と異なる報酬形態(名付けてクリエイティブ・インキュベーション)を追求すること
3.自社事業にチャレンジすること


最初のひとつ、「ブランディングを主戦場にすること」は、ありがたいことにスタートアップや地域開発を中心として、コンセプトメイク、ネーミング、ロゴ、ミッションバリュー、スローガン。さらに、プロダクトデザイン、WEBサイト、ポスター、映像など、さまざまなカタチでブランディングに関わらせていただけるようになりました。
(以下、最近のWORKSの一部です)

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ふたつめ。「従来と異なる報酬形態を追求」についても、昨年、良いご縁に恵まれてカタチになり、Exitに向けた挑戦がはじまっています。

[ちなみにこんなイメージです]
対価を「お金」ではなく「エクイティ」でいただくという形態。クライアントと運命共同体となって成長と成功により深く、より長期的にコミットすること。僕らはこれを「クリエイティブ・インキュベーション」と名付けています。


そして本題の「自社事業」について。
ニュースのキュレーションアプリ、グルテンフリーのミールキット、タコス屋、オーガニックなガム、POP UPの公園プロデュース・・・。
これまで、いろんな事業アイデアが浮かんでは消え、という状況が続いていました。

もちろん、アイデアの精度の問題や、これに賭けようという覚悟が不充分だったこともありますが、なにより、とにかく忙しく。。。日々、面白くチャレンジしがいのあるプロジェクトにお声がけいただき、期待に応えられるよう120%クライアントワークに熱中している状態だったので、心身共に自社事業と向き合うのが難しかったのがホンネです。(これは、とても充実感がある反面、新しいチャレンジが後回しになるというクライアントワークの典型的なジレンマだと思います)


そうこうするうちに時は流れに流れていきましたが・・・

約1年半前、佐々木から「メンズのD2Cスキンケアブランドをつくりたい」と声があがりました。当時彼は、コスメのブランディング案件を多く担当していたので、アイデア自体には納得感があり、市場的な可能性も感じました。ただ、正直なところ、僕も、同じく共同代表の三好も、社内の男性陣も、スキンケアに対して自身がヘビーユーザーではなかったので、「面白そうだけど、よくわからないぞ・・・」という第一印象でした。それでも、日を追うごとにプランを詰め、提案を続けてくる佐々木。次第に「なるほど、いけるかも」と感じ、本腰を入れて社員総出でリサーチや検証を進めていきました。

(国際的なビューティ・コスメの見本市「Cosmoprof Asia」を視察しに香港に足を運んだり、D2Cコスメがさかんな韓国に社員旅行を兼ねて訪れたり)

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そして最終的には次のような見解で、「よし、やるぞ」と腹を決めました。

市場
・マーケット的に成長が期待できそうなこと
・さらにその中で「隙間」があること

内情
・領域的にもクリエイティブやブランディングの経験が活かしやすいこと
・クライアントワークでコスメ系の案件が増えて知見がたまってきたこと
・自社事業専属チームをつくる上での組織的な土壌が整いつつあること

感情
・発案者の佐々木がのめり込んでいること
・その熱が社内のメンバーにも伝播したこと
・そしてこの事業を通じて喜びを感じられる人が増えると思ったこと

これまでの社会人人生をすべてクリエイティブ業に費やしてきたので、どうやって生産管理するか?倉庫はどうする?CSは?などなど、どこを向いても壁があり、“商売と事業の違い”のようなものを日々痛感してます。

まだまだスタート地点なので、いまの時点でエラそうに言えることは何ひとつありません。これまで「自分たちのつくるものが世の中にどう受け取られるか?」に気持ちを注いできた僕らだからこそできるプロダクトを、ゼロからコツコツと育てていこうと考えています。(またどこかのタイミングで、実戦を通じて得た学びをまとめられればと思います)


これからのこと

引き続き、会社としての軸足はクライアントワークにおけるブランディング/クリエイティブです。
僕らは、クライアントワークが大好きです。「クライアントワークは食いつなぐための手段」ととらえる人もいますが、僕は逆です。新たな産業や文化を生みだそうと挑戦している方々の信念にふれ、その旅路を伴走できるのは、この仕事ならではです。そしてなにより、僕らのつくった企画やミッションやデザインによって、社内の人の目の色が変わる瞬間があったり、新しいアクションが次々と発動されていったり。そんなふうに、アウトプットに魂が宿っていくのは制作者冥利につきます。

僕ら自身も、まだまだ実力不足を痛感しています。もっと骨太な課題解決力を。もっと理屈を超えたアウトプットを。もっと多面的なソリューションを。その追求にゴールはないし、「ようやくこれから」の気概です。

ただ、その一方で、クライアントワークもD2C事業も、根っこにあるものは同じだとも思ってます。
「社会を動かす価値の片鱗を、磨き、尖らせ、時代に送りだす」
この本質はきっと共通していて、ブランディングを通じてなにかをプロデュースする活動であることに変わりはありません。今後は、「制作会社」でも「エージェンシー」でもなく、ブランディング・プロデュース会社として、また一歩ずつ愛はあるか?を胸に頑張っていきたいと思います。

ということで、これからPARKは「二足のわらじ」になりますが、気持ちとしては「ひとつの二輪」です。D2C事業の試行錯誤をもとに、クライアントワークの解決力やアウトプットを強化する。一方で、クライアントワークのラーニングで、社会が求めるプロダクトへと洗練させていく。クライアントワークと自社事業は、分断することなく、シナジーをきかせられる。そう考えていますし、その両輪駆動によって推進力を高めていければと思ってます。どうぞ、これからもPARKをよろしくお願いします。


さいごに

明日6/4(木)13時からMakuakeで自社プロダクト『LOGIC』の先行販売をスタートします。まずは泡洗顔とミスト化粧水でお会いしましょう。応援よろしくお願いします!

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