紅葉まっさかりの京都で、ひたすら食べて飲んだ2泊3日の一部始終
日頃から、行きたい場所にはGoogle Mapでピンを立てている。
パンデミック以降、いつか行きたい場所、とくに飲食店のピンの数は膨大になっていたけれど、中でも京都はそれが集中しているエリアの一つだった。
そこで去年の11月、単独で京都旅行に行ってきた。移動と睡眠(と少しの観光)以外の時間はほとんど飲み食いしているという、とても食い意地の張った旅になりました。最高です。
ただの食レポと雑記なのに9000字超のnoteになってしまった。適宜ご査収ください。
1日目は出汁カレーでスタート。夜は近隣住民しかいない居酒屋、からの隠れ家ワインバーでオレンジワイン祭り
CURRY&BAR NIKOYON
昼前に京都につく。ゲストハウスに荷物を置き(ここまでで割と疲れた)、昼食を取りにくりだした先はカレー屋さん。ミシュランにも掲載されたお店らしく、着いた時点で5人くらい並んでいる。
3種の内訳は忘れちゃったけど、お出汁が全面に効いた非常に美味なスパイスカレーだった。するっとしているのに濃厚。30分くらい待った甲斐があった。
マスターが一人で営業していて忙しいだろうに、盛り付けもカレーの説明もとても丁寧にしていただいて嬉しかった。一人客が多かった印象。
みず乃
嵐山で紅葉をみたあと、少し歩いて松尾大社そばの居酒屋「みず乃」へ。
もともとインスタで見つけた別のお店を予約していたのだけど、直前に大将が緊急入院してしまったそうで、女将から丁寧なキャンセルのご連絡をいただいたのだった(大将もその後、回復されているようです)
それで、急遽Google Mapで探して見つけたのがこちらのお店。
つきだしは鯛の昆布締めのとろろがけ。一杯めは生ビール。
ついでに、左隣のご夫婦が食べていたボラの白子ポン酢。
兵庫のお酒「白鹿」の生酒を頼んだら、関東ではめったにお目にかかれなさそうなヒラスズキのお造りも出てきた。
お次は、右隣に座っていた3人連れが頼んでいた穴子の柳川風。
穴子の旨み、ごぼうと山椒の香りにつられて日本酒が進むことこの上なし。
久保田があったのでそれもグラスでいただく。
お店にいるのはいずれも地元の人ばかりで、みんな顔見知りという雰囲気。一人だけ黙々と食べているのに気を遣ってくれたのか、隣に座ってた女性(途中からご主人も合流)が飲んでたワインを分けてくれた。
がっつり街の居酒屋なのに、よく見れば棚の一角にワインのボトルが何本も鎮座しているコーナーがあった。お姉さまいわく「頼んでおくと、いいワインをマスターが入れてくれるの」とのこと。どうりで。
マスターは大阪の料亭にいた方らしく、お料理がどれも素晴らしかった。Googleにも食べログにもレビューが1件しかなくてドキドキしてたけど。こぢんまりしたお店だったし、街の人の憩いの場という感じだった。
市内までのバスの本数も限られていたので、なかば追い立てられるようにお暇した。
Komorebino
先日参加したワインのイベントで、各地のワイナリーやレストランを回っている方とお話しする機会があった。その人に教えてもらったワインバーの一つ。
繁華街・祇園の真ん中にあることを忘れるくらい落ち着いた店内。L字型のカウンターには見たことのないエチケットのワインがたくさん並んでいて、否が応でもテンションが上がる。
この日はなぜかオレンジワインのボトルが5種類くらい開いていたので、一杯ずついただくことに。細かい味はもはや覚えてないけど、濃いめのオレンジワインが好きなので2杯目と、3杯目のマルバジアがとくに美味しかった記憶。
ほろ酔いでゲストハウスに帰る。
2日目、イタリアンバールでドルチェ、昼ビール。バス車内から見つけた中華のらーめん。夜はちょっと贅沢にフレンチ、立ち飲みでビールと焼き鳥、締めはラウンジで一杯
punteggiatura
どんなコンディションでも旅先ではなぜか早くに目が覚める。2日目は6時台に起きて、立ち飲みスタイルのカフェへ。
前にイタリアに行ったとき、朝早くから、地元のカフェにはたくさんの人が入れ替わり立ち替わり訪れていた。エスプレッソにどばどば砂糖を入れて一気に飲み干し、数分で出ていく様子を見ていて、息をするようにコーヒーを飲む文化が素敵だなあと思ったのを思い出す。
ちょうどこの日は朝7時からドルチェイベントをやっていて、常連さんと見られる人たちが憩っていた。
noteもある!
Len KYOTO KAWARAMACHI
初日に泊まったこちらのゲストハウス、1階のラウンジがカフェになっていて、各地のクラフトビールがずらりと並ぶ冷蔵庫がある。荷物を引き取りがてら、昼前からビールを一本。
外国の人もけっこう多く、みんな思い思いに過ごしている。ビールはあまり頻繁に飲むほうではないが、ワインと同じように味や香りにいろんな個性があって楽しい。
鳳泉
京都御所の散策後、バスに乗りながらぼーっと外を眺めていたら、通り沿いに良さげな中華料理屋を発見。Google Mapで検索して広東料理のお店だと知り、らーめん食べたい欲がむくむくわいてきたので、お昼はここに決めた。
バスが通りすぎた道を引き返して、着いてみるとこちらも行列。後ろに並んだお婆さんはどうやら常連で、「ここは豚肉麺がおいしい」とのこと。
ちょうどそのお婆さんまででランチ営業は終了となり、ぎりぎりセーフだった(その後もたくさん人が来て、残念そうに帰っていった)
結果的に、頼んだ焼き豚麺は大正解のお味。お肉もスープもくどくなくて、胃腸が元気になる。他のメニューもおいしそうだった。
DUPREE
コモレビーノを教えてくれた人から聞いた。一人でも大丈夫かな?と少しドキドキしてたけど、お料理の量も調整してくれてとてもいい時間を過ごせた。
どれも美味しかったけど、本モロコのフリットと舞茸のソテーが至高だった。本モロコというのは琵琶湖とかでとれる絶滅危惧種の小魚だそう。
舞茸のソテーに合わせて出してくれた赤ワインもすばらしく感動。メモには「かぐわしい土!」と書いてある。
柳小路TAKA
同僚(酒好き)から教えてもらったお店。柳小路は今回初めて行ったのだけど、狭い通りに雰囲気のいいお店が密集していて抜群にテンションが上がるエリアですね。
予約不可なので入れるかな〜と思いながら行ったら、とても混んでいたけど、一人なら、ということでみなさんに詰めていただいて入れた。立ち飲みのいいところだな。
PIOPICO
この日の宿は念願のACE HOTEL。ホテルのラウンジってあんまり行ったことなかったので記念に。お腹がいっぱいで食べられなかったけど、タコスが看板商品みたいです。
そのまま部屋に上がり、即就寝。
3日目はホテル朝食から。お酒とつまみの最高な蕎麦屋さんのあと、行く先々でおすすめされたワインバーで出発ぎりぎりまで飲む
ACE HOTEL KYOTO
いつか泊まりたいな〜〜と思っていたポートランド発のオシャレホテル。朝食もさすがのクオリティ、と量!
スクランブルエッグの具を選べると聞いて、最初は健康志向でほうれん草で頼んだら、「全種類でも大丈夫ですよ」とお店の人に言われ、あっさり全部盛りにした。
そば 酒 まつもと
この日の午前中は本屋めぐりをして、お昼は昨日訪れた柳小路の、TAKAの左隣りにあるおそば屋さんに行く。直前に予約を入れていた。
食べログには「お店に入るとお酒を飲むかどうか聞かれて、飲まない場合はお断りされる」というようなことが書いてあり、行ってみたら本当に「お酒は飲みますか?」と聞かれた。飲まない場合に本当にお断りされるのかはわからないけど。こちらはもちろん飲むつもりで来ているので前のめりに「はい」と言う。
カウンターのみの小さなお店で、物静かなマスターが一人で黙々と酒や料理を作っている。マスターの背後にある棚には、日本酒の大瓶や小粋な酒器が所狭しと並んでおり、何も口にしないうちからテンションが(静かに)爆上がりしてしまった。
最後におそばは必ず食べようと思っていたが、他のアテも最高に美味しそうだったので非常に迷った。ナチュラルワインも置いてあり、ビール、日本酒、ワインを順番にいただく。
おそばも、シンプルながら身体に沁みわたるお出汁で本当に美味しかったです。
ALKAA
今回行く先々のお店でおすすめされるワインバーがあった。ALKAAという、京都駅前にあるお店。酒豪の同僚にも勧められていた(気がする)
京都からの新幹線の出発時刻は17時台。この日の午後にもう一軒、少し遠くにある本屋に行ったりしていて、ALKAAについたのは16:30くらい。駅のロッカーに荷物を取りにいかなければいけないことを考えると、滞在できるのはせいぜい40分。
というわけでちょっと焦りながらもワインを数杯。本当はお食事も食べたかったのだけど…でもツマミに頼んだピクルスも美味しかった。ちょうどお店のオーブンで焼き菓子を作っていて、濃厚なバターの香りが店内に充満していて最高だった。
出がけにお店の人が入口まで送ってくれた。「新幹線が出るまであと20分なんです〜」と言ったら「それはけっこうやばいですね笑」と言われた。新幹線のホームからかなり遠いロッカーに置いてしまっていたので、最後には京都の駅を全力疾走するはめに。間に合ってよかった。
総じて食べすぎ、飲みすぎの旅だったが、行きたいお店はかなり回れたのでお腹も心も大満足。紅葉シーズンど真ん中の京都はどこを歩いても観光客がてんこもりだったので、しばらくはいいかな…という感じですが。
2022年最後のひとり旅、大変おいしく仕上がりました!2023年もあちこち行くぞう。
この記事が参加している募集
最後まで読んでいただき、うれしいです。 サポートをいただいたら、本か、ちょっといい飲みもの代に充てたいとおもいます。