短歌 まとめ 2016年 1~3月 (十首)
【短歌】
トークノートなどにあげた短歌をテキストノートにまとめました(ひと言コメント付き)。今回は1~3月分の十首です。
今日をどう生きようかなど考えて
一段飛ばし駅の階段
(2016.1.29)
※そのまんまなのですが、階段〈一段飛ばし〉で張り切ってますね^^ ちょうど仕事たくさん抱えてテンションあがっている時期ですね。読み返して、あれ、これ、いいな、と自画自賛してしまいました。
酔うごとに
在ることの意義
解けてゆき
我慕う影
街の灯に溶け
(2016.1.29)
※ひとつ目の歌を載せたnoteのコメント欄で、きむらしんいちさんに遊んでもらったときの歌です。きむらしんいちさんの歌との掛け合いが、次の歌(下)まで続きます。この日、かなり飲んでいて、遅い電車で帰宅中に対戦(笑)しました。
モノコトの裏と表に咲く花を
酩酊の足 踏まずに歩く
(2016.1.29)
※とにかく、きむらしんいちさんの返歌が早くて、ドギマギしながら即興で詠みました。でも二首ともにふだんのものよりいいな、とも思い、緊張感からなのかアルコールによる酔拳みたいなものなのか、いずれにせよ、気持ちよく詠みました。きむらしんいちさん、ありがとうございました^^
老兵は去るのみと知る吉野杉
染みついた嘘 世を隔てても
(2016.2.8)
※これは、事実を話せば皆さん引いてしまうかもしれないので濁しますが、ひとつ解説加えるなら「吉野杉」は「カウンター」を指しています。まあ、酒飲みの世界の話です。
ネコヤナギ
現実(うつつ)の風に
追われては
花が咲くのを
ただ待っている
(2016.2.12)
※ネコヤナギの日だったのですね、この日。日中、風が強く吹いていて、ネコヤナギと自分を重ねて詠みました。「花が咲く」はなんでしょうね。自分でもうまく説明できません。
明け方に弾け飛ぶよな猫の恋
幾千年もこの空のした
(2016.2.17)
※そのまんまですね。朝、暗いうちから猫が騒いでいたのですよ、春なので。人がちっさなことでウジウジ悩んでいたって、猫は何千年も営み繰り返しているんだよなと思ったわけです。まあ、人も同じなんですが…。
はじまりの
はじまりからの物語
超新星からまたもう一度
(2016.2.19)
※あまり考えずに勢い詠んだ歌で、頭に浮かんだイメージでしょうね。
母よりも厳しき人の吐息絶へ
近くて遠い伯母の生涯
(2016.3.2)
※ちょうど伯母の子供時代を物語にしようと思っていた矢先のことで、ああ、もっと話を聞いて文字に起こして残すことが、子をもたなかった伯母に対する僕の役目だったのに、と後悔しました。
去年より
一昨年よりも
背が伸びて
草木に新芽
祈りを食んで
(2016.3.11)
※今年もこの日に、Yukariさんの歌に返すかたちで詠みました。
必ずや年に一度は訪れて
二週間後の祭のあとの
(2016.3.31)
※桜には圧倒されますね。それだけに短さがなおさらにせつないですね。散り際はまるで祭のあとのようだと思うのです。
さて、今回のまとめはいかがでしたでしょうか。今後の参考に、ご意見、ご感想、「どれがいい」のひと言など、いただけるとうれしいです。
ではまた、次回のまとめの際にお会いしましょう。
tamito
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