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2020年6月の記事一覧

小さな世界

小さな世界

幼少の頃、私の家には姉の「お下がり」も含めた沢山の人形があった。その一つに、イッツアスモールワールドのメロディーを流しながら、首が回る人形というのがあった。

世界中 どこだって 笑いあり 涙あり
みんな それぞれ 助け合う 小さな世界
世界はせまい 世界は同じ
世界はまるい ただひとつ

今日になってそれを思い出して「やはり」と思った。違和感を感じる。

あの大きく、どこまでも不思議が広がってい

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音に於いて-リモートの密かな楽しみ

リモート仕事のメリットは何か

そう聞かれて、コロナ関連以外に、出勤時間がないとか、自分時間が増えたとか、仕事しているフリでゲーム出来るとか人によって回答は様々だろう。

私にとって最大のメリットは、カラオケである。

意味がわからない?
まあ最後まで読んでほしい。

リモートだからといって仕事が楽になるほど世の中は甘くない。
なんなら皆さんメリハリが出来ずにずっとウィークデイ気分が抜けずお困りの

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平成親友交歓

まだ平成の頃、秋口だったか。地元のガストで私を含め3人、それぞれが別の感情を持って座っていた。

その感情のうち「怒」を持っていた私は、今も時々この<出来事>を思い出し腹を立て、そのあと、教訓教訓、と切り替えるのである。

出来事。というにもたわいも無い、20代の頃の3人の話だ。

一人は、幼稚園時代からの幼名馴染み。
幼少の頃から穏やかで、お遊戯会の劇で白雪姫をするような、クラスの「花」であった

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究極のシングルタスク

究極のシングルタスク

自分がなんちゃってエンジニアをしていることもあるかもしれないが、マルチタスクという言葉が案外近年世間に浸透しつつあるように思う。

いきなりさておき。
私には13歳離れた姉がいる。
マァ私とは真逆の人間で、若い頃は細身短身で、色白、運動神経もよく、達筆、授業も予習復習なぞしなくても授業の内容を暗記し高成績をおさめ、当然若い頃は男にやたらモテ、さらに酒豪で、阿波踊りでは精鋭のみが踊る有名連に所属して

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狂人の自粛生活

狂人の自粛生活

最近、歌っている顔に見えるトランプ大統領の写真を集めていると言ったら、姉は表情を変えること無く
「二週間軟禁状態になると人はおかしくなるらしい」
と言った。私がそれだと言いたいんだろう。
私は否と答えた。何故なら、生来の出不精により一部の体調不良を除いてはなんの不便も感じていないからだ。ちょっとの美味しいものと、アマゾンが頼めさえあればそれでいい。友人に関してはラインさえあれば、寂しさを感じない。

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人間失格の方程式

人間失格の方程式

恥の多い生涯を送ってきました。自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。

例えば、食事のマナーからオープン型イヤホンの装着方法(名称は本記述の際初めて知りました)まで、人の「当たり前」について皆目見当がつかないのです。十数年前、コーヒー店のTULLY’Sを「たーりーず」と読んでその時の片思いの相手に馬鹿にされた時は、顔を赤くし、ただじっと唇を噛んで俯いていました。

自分は人の行動の

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