書類の並び順にルールを決めたら、更新が楽になった件#9
会計の世界では、企業の決算書の勘定科目の記載順を定めた流動性配列法というルールがあります。
貸借対照表のうち例えば資産だと、現金に変えやすいものから上部に表示し、現金化に時間がかかるものを下部に表示するというルールです。
(流動性の高いものから低いものへと順に配列する方法です)
家庭のお金の重要書類にも、現金化のしやすさではありませんが、書類の種類ごとで更新頻度にムラがあります。
この会計ルールを参考に、更新頻度が高いものを上部に、入替頻度が低いものを下部にする「重要書類の流動性配列法」をおすすめします。
更新頻度が高いもの
頻繁にお便りが届く
・保険
・株式、投資
・預貯金
などに関する書類は更新頻度が高いと言えます。
更新頻度が低いもの
一度整理できたらそう頻繁に変わらない
・諸契約
・不動産
・届出書関係
・葬儀法要に関するもの
などが更新頻度が低いといえます。
書かないエンディングノート®の最大の特徴は書類を楽に収納できる事ではなく、常に最新の状態に更新しやすいことです。
自分が管理しやすい順に並び替えたり、ポケットファイルを必要な場所へ追加したり、減らしたり。
お一人お一人にあった収納方法が実践できます。
緊急災害持出し用に備える
大水害・地震などの自然災害時に日本銀行は被災地の金融機関に対し「災害時における金融上の特別措置」を要請します。
▼参考
令和3年8月11日からの大雨にかかる災害等に対する金融上の措置について(長崎県) [PDF 133KB]
金融機関や保険会社などは、印鑑や通帳、保険証券がない被災者に対しても預金の引き出しや保険請求の案内をおこなうよう国から要請され、それに沿って柔軟な対応が行われます。
つまり災害で重要書類が消失しても、各契約の連絡先が分かり、本人確認が取れれば何とか対応してもらえます。
非常事態にはまずは命優先であることに変わりはありません。
しかし重要書類が多い方には「どこの保険会社で契約していたか覚えていない」という方もいらっしゃいます。
また自分自身がけが等で手続きが困難なことも想定して、家族にも分かるようにしておきたいものです。
重要書類の量が多い方は、災害時・緊急時に持ち出したい重要書類だけを別のリングファイルに分けて「緊急時持出し用」として保存することも、一つの大切な並び順ルールです。
保険も相続も災害も まさかに備える
・いつ病気になるか
・いつ天寿を全うするのか
・いつ災害が起こるのか
私たちには予測ができないことです。
まさかの時のために、自分や家族のための備えを無理なくお手伝いするのが書かないエンディングノート®の考え方です。
1枚からでも大丈夫。少しずつ整理収納を初めてみませんか?
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