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春をよそおう「行者にんにくのポタージュ」

北海道から行者にんにくが届く季節になった。

アイヌの民間信仰として興味ふかい話が書いてあったのを思いだし、今年は、病魔の退散を願いながら行者にんにくを料理する。天然痘などの伝染病が流行した際、村の入り口に行者にんにくを掲げ、病魔の退散を願ったというのだ。


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転じて、翡翠色をにじませた7寸の皿(食パンが一枚のるパン皿サイズ)に横たわるそれを「行者」に見立てて見つめてみる。

山にこもる行者が滋養強壮のために食べたそうだが、滋養が過ぎて禁葷食(きんくんしょく)とされたとか、ああ。気をとりなおして、春の山菜で清く美しくデトックス効果を期待しつつ、このご時世だからこそ滋養をつけ、アイヌ民族のまじないも信じたいところだ。




行者にんにくといえば、しょうゆ漬けも好きだが、大好きな横山アディナさんのレシピでつくる「春のポタージュ」が毎春の楽しみ。今年も、初物はこのポタージュに。オリジナルレシピなので詳細は割愛するが、炒めて煮るという一連の調理を土鍋コッチョリーノひとつで楽しんだ。

たっぷりめのオリーブオイルで、春の香りを満喫しながら具材がやわらかくなるまで炒める。



熱湯を加えてさらに1時間ほど煮込んだあと、フープロ(or ミキサーやブレンダー)にかけ、土鍋に再度もどして温めながら塩こしょうで味を整える。オリジナルレシピにはなかったが、最後に魚醤をたらして仕上げた。

病魔がおののいてくれればいいなと願いながら。


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この記事は
コッチョリーノブログ(04.14)
書き下ろしです。
tamaiazuma.com


あとがきコッチョリーノ

▶︎まずは在宅不可能なお仕事をしてくださっている方々に感謝もうしあげます。▶︎創作に関しては何もかわりなく心も思ったより乱れていません。むしろ、変えなくてはならない物事や関係性が目をつむると見えてきます。世の中は霧で真っ白なのに、だからこそ影がうつるような。▶︎シゴトをシフトするべく赤い訂正が入った設計図がみえてきます。頼れるデザイナーに電話しました。ズレは一切なく。近づけるひととは「今こそ」磁石のようにチカラをぬいても引き合うものだと。数ヶ月、数週間、時が狭まるほどに、その確信を持つことができました。▶︎「今こそ」迷いなくチカラを借りたい人、貸したいがスーッとみえるので、迷わずに連絡を取っています。尊重できる人と歩く道。うれしくて涙が出そうな関係が「今こそ」築き上げられてます。(コッチョリーノ)


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