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ラッパの音と「おからピッツァ」

ちょっと音調がずれたラッパが鳴ると、ボウルを持って豆腐を買いに行った。自作のうつわを持って近所のビストロやカフェにテイクアウトに行くたびに、そんなことを思いだす。

ある頃から、豆腐はプラスチックの容器に入り、ラッパの音は消えた。


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我が家から3分の場所にある小さな豆腐屋で、先日も新鮮なおからを買った。もう10年以上前のことだが、子どもの学校で「大豆」を深く研究する課題があって、自宅で豆腐をつくる実験をなんどもくりかえした。固まる豆腐の量より消費が追いつかないほどのおからが出るから、白和えヘビロテ、その他になにかできないかなあと思ってつくったのが、このおからピッツァ。

店頭に並ぶ安価なおからをみるたび、無駄になりませんようにと願い、つい買ってしまう。



ふつうの生地のように膨らまないが、モチっとした食感に味わいが。

生地にトマトピューレ、とけるチーズ(モッツァレラなんかがあれば最高)を置いたらオーブンで10分ほど焼き、途中で有機ほうれん草と花わざびをトッピング。ほうれん草の赤い根っこ部分もみじん切りにしてパラパラと。もう5分カラッと焼く。ほろ苦い春の味が、たまらない。


コッチョリーノの「ピザ皿」(またの名をケーキ皿)にのせたら、春のラッパが吹きたくなった。


この記事は
コッチョリーノブログの書き下ろしです。
材料の目安などはブログに残してあります。
tamaiazuma.com

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