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大学院で人間科学を学ぶ理由

「吉原さんは,大学院で何を学んでいるのですか?」と,聞いていただく機会が増えました。関心を持ってもらえて嬉しいです(感謝)

そこで考えたいことのひとつとして,「長寿化」や「学び直し」というキーワードがあります。

まず,長寿化といわれる現代に暮らす私たちのライフステージは,健康でいらられば長い期間のチャンスを得られます。

そこには,「⚪︎⚪︎歳で引退」「⚪︎⚪︎歳で退職」といったこれまでの働き方や,生き方が当てはまらなくなってきましたよね。

そんな時代に生きる私たちに必要な無形資産として以下のようなものがあるそうです。

1.生産性資産:主に仕事に役立つ知識やスキル
 2.活力資産:健康や、良好な家族・友人関係
 3.変身資産:変化に応じて自分を変えていく力

そして,いったん私の話に戻させてもらいます^^

大学院進学という選択は,先ほどの無形資産の中でいうと,仕事に役立つ知識やスキルを意味する生産性資産を積み上げたいからというのが最大の目的です。

ただ,時代を読むとか,時流に合わせたとかいうことではなく,私にとっての選択のタイミングが,たまたま「今」だったということなので,『ライフシフト』を読んだ影響との関連はわかりません^^

とはいえ,ライフシフトの考え方には納得しています。

そうそう,コミュニケーションコンサルタントとして仕事をしている私は,クライアント様からお話を伺い,コーチング手法を用いて問題点を引き出しながら,課題点や改善点を明らかにし,アドバイスをさせてもらったり,トレーニングを提案させてもらう立場にあります。

そうしたなかで,自分が発信する情報の論拠についてや,クライアント様が納得されて自発的に行動を起こしてくださるための説得力や,行動変容について,深ぼりする必要性と探究心が高まっていきました。

そんなふうに高まってきた考えを対処できる手段として,自分には学問領域で専門的に学ぶことが求められていると考えたすえ,決断にいたりました。当時も今も,迷いはほぼありません^^

ということで,冒頭で紹介させてもらっている質問の回答は,シンプルに言えば「コンサルタントとしての専門性を高めたいから」となります。

そして,そのことによって,長く好きな仕事に携われて,ビジネスのみならず,教育や医療の領域をはじめ,少子化や高齢化に関連する解決策に関連する分野でも,コンサルタントとして仕事の幅を広げてお役に立てる場面を増やしていけたらなと思っています。

大隈講堂横にあるカフェで大学院仲間とランチ

しかし,よくよく考えてみると学びたい専門分野を探求している今,人間関係も広がったり,深まったり,アカデミックな世界や,異業種の方々との出会いにより,新しいことを教えてもらい,変化を楽しんでいることにも気づきます。

つまりは,大学院生活において,先ほどの無形資産と言われる3つの,全てを網羅しているといっても過言ではないかもしれません。

まだ春学期の半分が終わったところなので,この先,何が起こるかわかりませんけれど・・・(どうか無事に進んでくれますように)

ところで,私は人間科学研究科というところに所属していまして,これがまた本当に面白い世界です!(語彙が少なくてごめんなさい)

認知科学や実験心理学などが専門領域なのですが,医学や教育学にも触れられますし,授業によっては,政治経済や商学部,理工学,スポーツ研究など,様々な専門分野の学生の皆さんとの交流もあるので,話題があちらこちらへ飛んでいくことも。

ただ,話が盛り上がるのは,「こんなふうに未来を変えたい」「こんなことにチャレンジしたい」といった壮大な内容ばかりではありません。

そこに至ったまでの話や,これからどのように研究したり就職するのか,「家庭を持ちたい」「苦手な先輩とうまく付き合いたい」など,身近で現実的な話題ももちろんです^^

あるいは,分野が違っても「コラボレーションできそうだね!」といったアイディアが生まれることもあったりします。

周囲の人たちと励まし励まされ,助け助けられながら,なんとか大学院生活を送らせてもらえることがありがたいです。

苦手なこともたくさんあるので,優先順位の決断と行動力を駆使せねばと自分に言い聞かせております(汗)

研究計画も進んでいますので,やること満載ですが,一つ一つ丁寧に進めていけるよう毎日を大切に過ごしたいです。

今回もさいごまでお付き合いくださいまして,ありがとうございました。

またお会いしましょう!

【引用文献】Gratton, L. and Scott, A.(2016) “The 100-Year Life: Living and Working in an Age of Longevity. Bloomsbury Information.”

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