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アメリカに実在するクレイジーな法律

日本は飲酒運転が世界で最も厳しい国の一つです。この20年で急速に厳しくなりました。

海外ではまだまだ緩く、かなり飲んだ状態でクルマを運転しても何も言われないことも多く、日本の感覚でいたら結構ビックリします。

今回はアメリカに存在するクレイジーすぎる法律の数々を紹介していきます。

1. ニワトリは道路を横断してはならない

(ジョージア州クイットマン)
ジョージア州クイットマンに現存する、「バカみたい」と全米でも名高い法律です。

農場主の損失とドライバーのリスクを考えると理にかなっているような気もしますが、どうやってニワトリに守らせようと言うのでしょうか。

「道路に隣接する農場は1メートル以上の柵を設けなくてはいけない」みたいな法律になるのが普通だと思うのですが。

 

2. 日曜日にトランプで遊んではならない

(アラバマ州)
アメリカ人のキリスト教保守派にとって日曜日は安息日でありキリストの教えに従って過ごす日であるため、バカ騒ぎなどもってのほかという考えがあります。そのため、州や群、市によっては日曜日にアルコールの販売を制限する法律は数多くあるそうです。

ただしアラバマ州は極端で、日曜日に「狩猟、ゲーム、レース」などをすることは、「公衆衛生と倫理に反する(offense against public health and morals)」とされ10ドル〜100ドルの罰金の対象となります。より悪質な場合は「3ヶ月未満の投獄と強制労働」を受ける可能性があります。こわっ。

 

3. 日曜日に自動車を売ってはならない

(メイン州)
日曜日に何かをすると罪シリーズの2つ目はメイン州で、州法第173項第3203項に基づき、日曜日にディーラーが顧客に自動車を売る行為は、最高6ヶ月の懲役刑と1,000ドルの罰金が科せられ、自動車販売店の免許失効処分を受けます。

これも同じくキリスト教の安息日の発想からの法律ですが、ディーラーたちは「堂々と休める」ということで支持する声は根強いと言うことです。

 

4. 石鹸を盗んでいるのが見つかったら、棒状の石鹸を完全に使い切るまで体を洗わなくてはならない

(アリゾナ州)
存在はしているが形骸化している法律であるようです。探してみましたがこれがどういう理由で制定されたのかよく分かりません。それにしても、石鹸泥棒が見つかって、罰として石鹸が無くなるまで体に擦り付けろって、どういう状況?

 

5. フライドチキンを手づかみ以外で食べてはならない

(ジョージア州ゲインズビル)
これはジョージア州ゲインズビルで1961年に制定され現在も存在する法律。

なんでこんな法律が存在するのか不明ですが半ば有名無実と化しているようで、2009年に91歳の女性がフライドチキンをフォークで食べたことが理由で逮捕されたのですが、すぐに釈放されゲインズビル市長によって謝罪されました。

 

6. ビールとプレッツェルを同時に食べてはならない

(ノースダコタ州)
塩味が聞いたプレッツェルはビールと一緒に食べると美味しいですが、ノースダコタ州でこれをやると犯罪です。別々に出すことは可能らしいんですが、同時だとダメなんだそうです。

ビールとプレッツェルを同時に食べると、ビールが進みすぎ、プレッツェルも進みすぎて物凄い消費になって大変なためでしょうか。

 

7. 口髭を生やした男は公共の場で女性とキスしてはならない

(アイオワ州&ネバダ州)
調べたのですがなんでこんな法律ができたのかよくわかりません。設定当初、口髭を生やした特定の民族か、若者の流行があったのか、とにかく口髭を生やした男たちが「風紀を乱した」とみなされたのかもしれません。

 

8. ピンボール禁止

(ニューヨーク州ビーコン)
半世紀近く前は、ピンボールと言えば治安の悪そうなバーの片隅にルーレットなどと共に置いてあって、人相の悪い男たちがつるんで遊ぶものと相場が決まっていました。

今やピンボールで遊ぶゴロツキなどいないと思うんですが、そのようなイメージは今だに健在です。ニューヨーク州ビーコンでは「ピンボールはマフィア活動と結びついている」として、ピンボールで遊んだ者に1,000ドルの罰金を課す法律が未だに存在します。

 

9. サボテンを伐採すると懲役25年の罪になる可能性

(アリゾナ州)
サボテン切っただけで懲役25年ってクレイジーなように見えますが、ちゃんと理由があります。アリゾナ州のソノラ砂漠に自生するベンケイチュウは、ソノラ砂漠の固有種で、我々が頭に思い描く「サボテン」そのものです。

この種は成長のスピードが異常に遅く、10年で2インチ程度しか成長しないため、伐採しすぎると絶滅の危険があります。そのためこのような法律が存在しているのだそうです。

 

10. 投票は5分以内に済ませなくてはいけない

(アラバマ州)
投票所はピリッと張り詰めた緊張感があって、監視人がじっとこっちを観察しているし、できるなら早く投票して帰宅したいものですが、これを実際に州の法律で定めているのがアラバマ州。

有権者は投票所に5分以上滞在してはならず、仮に5分以上居座ろうとする人がいたら、強制的に投票所から排除されます。身体的に不自由な場合など援助が必要な場合は、申請すれば追加の時間が与えられるとのことです。

 

11. 警察官は犬を噛んで良い

(オハイオ州ポールディング郡)
 ただし、「それが犬を落ち着かせることができると判断された場合」という条件付きです。犬って噛まれたら落ち着くような動物でしたっけ?

  

12. タマネギやニンニクを食べてから4時間以内に公共のイベントに出席したり、公共交通機関を利用することは違法

(インディアナ州)
すでに形骸化されている法律です。これ日本でやったら大変ですね。ラーメンも餃子もパスタも外で食べれなくなってしまいます。

 

13. 企業の敷地内でいちゃつく目的で徘徊することは違法

(テキサス州アビリーン)
これも詳細がよく分かりません。この町の企業の敷地内に、格好のデートスポットでもあったのかもしれません。法律にまでしちゃったってことは、よっぽど酷かったんでしょうね。

 

14. 犯罪を犯そうと考えているドライバーは、町に入ることを警察署長に電話で知らせなくてはならない

(ワシントン州)
「すいません、警察署長さんですか?今からおたくの町で銀行強盗しに行くんでよろしくお願いします」

みたいな電話を義務付けた感じです。

犯罪を未然に抑制しようとする意図があるのは分かりますが、どうせ犯罪者が犯罪者と分かるのは犯罪を犯した後なんだし、まったくもって意味がある法律ではありませんね。 

  

15. ビッグフットを殺してはならない

(ワシントン州)
ワシントン州ではビッグフット(現地ではサスカッチと言われている)の目撃情報がいくつもあり、「公式には認められないが存在が疑われている動物」という扱いを受けているそうです。ワシントン州議会でビッグフットの法的扱いが議論され、「ビッグフットの文化遺産と生態系における重要性」が認められ、不用意に殺すことが禁じられる法律が制定されました。 

 

まとめ


理にかなっているものもあれば、なんのために作ったかよく分からないものもあります。

そしてこのような法律が残り続けるのは、作るより廃止するほうが難しいためと思われます。法律の適応がほとんど見られないとはいえ、抑止力としての法律の役割もあるので、廃止したらどのような影響が起きるか予想できないし、放っておいても何も 影響がないんであれば残しておけ、というネガティブな理由な気がします。

とはいえ、今回挙げたのはほとんど早いところ廃止したほうがいいものと思いますが…。

 

参考文献

"The Little Road Trip Handbook"  Erin McHugh 

参考サイト

"10 Completely Archaic Laws Still on the Books" How Stuff Works?

"Cutting Down a Cactus in Arizona Could Result in Prison Time" LAW INFO Blog

 "Strange laws of US and Europe still in effect" SAMAA TV

"The 22 most ridiculous US laws still in effect today. #10 is just crazy… LOL!" JUST SOMETHING

"You Can't Kill Bigfoot in Washington and More Odd Animal Laws" NATIONAL GEOGRAPHIC

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