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信じ難い事実

恥ずかしながら、日本では性産業の人たちは、国の救済を得られないと言うのを今日知った。
唖然としました。
東京地裁の判決で「一時の性的好奇心を満たすような営業が国などの公認のもとで行われるものではないと大多数の国民が考えているとみられ、性風俗業者を区別する合理的理由はある」と指摘して会社側の訴えを退けました。
国が認めない産業だから救済しない。まぁこの点は100歩譲って根本的に気になるのが、民意が救済必要と思っていないと言う点。
法や裁判に民意は必要なんですか?知らなかった。と言う事は、民意が殺人は仕方がないとすれば、殺人も無罪になる国なんですね。驚愕です。

また、国は人間を救済しているのではなく、産業を救済しているんですね。

通常どの国も救済する対象は人間です。国民が救済される対象であって、産業を救済しているわけではないのですが、日本はやはり人命よりも経済なんですね。
この事実は改めて再認識させられました。海外ではずーっと言われてましたからね、この点は。

良し悪しは誰も決められませんが、個人的人は非常に残念です。
コロナ禍で困っているのは人間であり、弱者だと思うのですが、国は国民ではなく、産業を救済する目的で救済処置をとっていると述べているわけですから。

経済至上主義、お金の為に生きる、と言う価値観が蔓延した結果と言えるでしょう。これは一裁判官がおかしいとか、法に問題があるとかの問題ではないと思います。国民全体が長年経済至上主義で生きてきた結果です。つまり日本はそれを望んでいると言う事です。

今回性産業だけの方達だけではないと思いますが、弱者の立場に置かれ追い込まれた経験をしている方々には、本当に心苦しいですが、日本人は人命よりも経済を求めて、お金を求めて国を作ってきたと言う結果を見据えるしかないと思います。何をするにもお金は必要です。お金がなければ生きていけない側面は現実的に立ちはだかります。ですのでお金を中心として、お金の為に生きる経済至上主義国家構築は決して悪いことではないと思います。

しかしその反作用として、人命よりも経済が優先される結果となる自覚を持っていた方が良いと言う事になると思います。この観点から述べるのであれば、弱者は経済至上主義国家日本国民としての自覚が不足していると言えるでしょう。自覚不足故にキチンと自分で対策を取っていなかった、だから今、突発的に困ったからと言って救済を国に求める方が幼稚であると言えると思います。

本当にこの問題は、国民全体の問題だと思います。そして日本人の多くは経済至上主義を求めていると言うことです。今回の裁判を批判したり、法を批判したりしても、なんら変わりません。変えようと思うなら、国民一人一人が価値観を変えて、生き方を変えて、国の環境を再構築するしか手立てはないと思いますし、同時におそらく日本は、経済至上主義の方向性を今になって変えるとも思えません。そう言った国の環境下で生き延びるとすれば、自分の命は自分だけで守るしか手立てはないと思います。

今回の裁判で個人的な驚いたのは、法は民意によって判断基準を変えるものなんだと言う点、国家は人間ではなく産業を救済しているんだと言う点、そして国民はとことん経済至上主義を求めているんだなと言う点、この3点を改めて考えさせられた裁判でした。




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