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パリ〜東京・カルチエラタンで


「聖橋」

パリ左岸にある、パリ大学や教育機関が集まったquartier(地区)をカルチエラタンと言います。(学生運動でも名を馳せた)

そこに集まる学者や高い教養のある学生達は、国際共通語であるラテン語(latin)を話していたことから、Quartier latin/カルチエラタン(ラテン地区)という地名が残っています。

「聖ニコライ堂」

神田界隈を日本のカルチエラタンなんて言いますね。60年代後半の学生運動に参加されたおじさま方に「パリへ行くなら、是非ともカルチエラタンを見ていらっしゃい!」なんてよく言われたものです。(年代が違い過ぎて、全くピンと来なかったけれど…)

「湯島聖堂」

今年に入ってから、毎週私はこの神田カルチエラタンに通っているのですが、それが実に痛気持ち良い。
再び学生に戻り、フランス語を学び直しているところです。

26才の時。ボンジュールとメルシーしかフランス語が話せない状態で単身パリへ渡り、フローラルアートを習得してきました。

朝から花の学校へ行き、夕方からフランス語の学校へ通いましたが、2年間の滞在中、語学学校へまともに通ったのは通算で半年くらいでしょうか。最初は頑張っていたけれど、宿題が山の様に出るし、段々サボるようになって…

「愛を語るのに正しい文法なんて必要ない」と、パリジャンに言われ、「なるほど。さすがアムールの国!」と、ドロップアウト。

しかし、今になってとても後悔していて、更にこれからの企みもあって一念発起というわけです。

「孔子像に頭が良くなるように願掛け」

勉強というよりも、修行が始まった感じでしょうか。私が選んだのは徹底的に文章を書かせるクラスでした。

フランス語とは、とにかく記号の多い言語でありまして、アクセント記号だけでもこんな感じ…アクサンテギュ、アクサングラーヴ、アクサンスィルコンフレックス、トレマ、セディーユ。それに加えて、アポストロフとトレデュニオンという綴り字記号もちょいちょい出てくる。

私のノートは記号がヒッチャカメッチャカで、先生が本当に根気強く全部直してくれてありがたい。

先生はフランス人だから当然授業はフランス語で進められます。そんな教室の空気がとっても懐かしくって、修行と言いながらも心地良いのでした。

そして、いくつかのプロジェクトも同時進行中。つくづく、私はへそ曲がりなのだと実感しているところです。時代を逆行しているのかもと。

フランス語を学び直すことにしも、今は自動通訳アプリがあったりして自分で学ぶ時間、コストがもったいないという風潮ですよね。

そして、「映え」が肝心であり地味なものよりも目を引くインパクトのあるものが好まれます。

本質へ向かおうと思うと、どうしても時代の流れを逆に進む感じになってしまい、一瞬取り残された感じがするのですが、実はとても心地良いと思えるようになりました。

本当の友達はS N Sの中には居なくて、本物の付き合いとは、数年ぶりに会っても、その時空を超越してしてしまうものです。

先日アメリカから友達が来て、5〜6年ぶりだったのではないだろうか。そんなに頻繁に連絡も取り合っていなかったけれど、30年の長い付き合いだったから近況報告すら必要ない親友です。

いきなり電話が来て、
私「泊まりに来なよ」
友「うん行く」って。

人付き合いも、社会との関わり方も、もっと本質に向かった方が良いなと思うこの頃です。

そう言えば、彼女と出会ったのはパリのカルチェラタンだった。


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