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ファンタジーのパワー

カーネーションのテキスタイル

戦時下の日本で、ウィーンからやって来た女性が素敵なファンタジーを紡ぎ出していたなんて知らなかった。

数日前、ささくれた気持ちを抱えて「上野リチ展」へ。その目眩くファンタジーの世界に魅了されて、すっかりインスパイアされ帰ってまいりました。

リチのテーブルクロス

1893年、当時のハンガリー帝国の首都ウィーンで生まれたフェリーツエ・リックス。リチという愛称で親しまれ、裕福な家庭で育った彼女は自然と美術に関心を持つようになりました。

最初は写真やグラフィックを学んだようです。公的機関の美術デザイン学校は女性に門戸を閉じていた為でした。

やがて、ウィーン工芸学校に入学し、テキスタイル工房で学び、彼女が21歳の時に第一次世界大戦が始まりました…

https://mimt.jp/lizzi/yearbook.html

やがて上野伊三郎と出会い、京都での結婚生活。

そして、再び戦争へ。

戦時中に手がけたデザイン画なども展示されていましたが、重苦しい空気の中、どうしてこんなに軽やかな優しいデザインを生み出すことができたのでしょう。衝撃でした。

自分の世界を持ち、歩み続ける人には根性論がないのです。ただ、淡々と自分であり続ける為に歩き続けるという感じなのかもしれない。

素晴らしい芸術作品を見る時、美しい生き方をした人を同時に見ることになる。

3月のテーマはファンタジー

そんなわけで、すっかり感化されて今月のテーマは「ファンタジー」に決定です。

良い影響を与え続けてくれるものを愛しみ、また自分もそうでありたいと願いながら、ささくれた心がマイルドにもなりました。

上野リチへのオマージュとなるように、それぞれのファンタジーを描いてください。








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