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便利と凶器は裏表


バカとハサミは使いよう。
便利なものを開発すればするほど、人の愛はどこへ向かうのでしょうか。

6月は「人間らしさを取り戻す月間」。まあ要は、がん検診やら自己メンテを心掛けるという習慣になっています。

それに加えて、今年は運転免許更新にも行ってまいりました。なぜか?みなさんにびっくりされるけれど、私はゴールド免許証保持者です。
ので、新しい免許証ができるまで、30分の講習を受けるだけで終了。

ところが、今回の講習は染みた。。
あの、東京都庁の簡素な一室の蛍光灯の下で泣くとは思いもよらない展開。

見せられたビデオのタイトル「大地の花束」。
なんやねんと甘く見積もっていたが…
これはNHKで全国の人に見せるべきドラマなんじゃないかと思った。

大地とは、高校生の男の子の名前。その子が学校からの帰宅途中ダンプカーにひかれて無言の帰宅をしたという実話を父親が語るものでした。

花束とは、大地くんが折り紙で一輪一輪作ったバラをブーケにして、お母さんのプレゼントを自室のクローゼットの中に隠してあったものです。

「これを見つけた瞬間、妻は泣き崩れて…」と、涙をにじませながら語るお父さん。
私の斜め後ろの席には、赤ちゃん連れて講習に参加している方がいて、その子が「ふぎゃっ」とぐずり出し、私も同時に鼻をすすった。

バカとハサミは使いようなんて言うけれど、それには愛情が問われているのだ。

よく切れるハサミでないと切り花の水揚げが悪くなる。でも使い方が悪ければ、自分や他者を傷つけてしまう道具にもなる。

母は私が小学校に上がる前から包丁を握らせていた。
「バカとハサミは使いよう」は母からの受け売りです。
私が包丁の刃で指を切っても「今度は痛い思いをしないように工夫をしなさい」と言ったものです。

さて、帰宅した私に「免許証見せて」と彼。おやおや、ゴールド免許へのサスピションが見え隠れする。

ええ、確かに私はゴールドに値しない(笑)。
車で出かけたのに置きっぱなしにして電車で帰って来ちゃったり。
トランクの開け方が分からなくてJAF呼んじゃったり。
もう思い出したくない事ばかり…自覚が足りぬ。

最近の車は音が静かで走りがスムーズなんですよね。新車に乗り換えて、早朝市場へ行った時、周りの車がノロノロに思えてハッと気付いたら「速度オーバーは私じゃん!」とか。

私は今までなんて愛のない運転をして来たのかと深く反省したのでした。

令和5年は、交通事故死と負傷者が過去最高だったのだそう。
これは何を意味しているのでしょうか。


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