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「昔はよかった、今はもっといいけど」
「昔はよかった」「あの頃は○○だったなぁ」よく聞くフレーズだ。同窓会などの懐かしむ場ではない。仕事、会社や世の中に対して多くの人が口にしている。
たいていの場合、いや、明日が何事もなくやってくるくらい、これらのフレーズの裏側には「なのに、今はよくない」といった意味が隠されている。
若かった頃、上の世代の人たちにイヤというほど言われ「こうはなりたくない」と心の中で思ってきた。しかし、どういうわけか、自分自身が歳を重ねていくにつれ、こう考えてしまうことが増えてしまった。口には出さないにしても。
昔という過去に「大きな賞を受賞した」とか「会社を上場させた」などといったなにかを成し遂げたわけではない。ソコソコの失敗、ソコソコの成功、ソコソコの暮らしをしてきた(と思っている)一般人であるにもかかわらずだ。
自分で感じるこの感覚は正直あまり好きではない。思考が停滞してしまう気がするからだ。だから、ぼくは「単なる懐古厨」とならないようにと心がけている。
「昔はよかったなぁ、今はアレなのに」
ではなく
「昔はよかったなぁ、今はもっといいけど」
と思考を変換。そう思えるような日々を積み重ねていく努力をする。これだけできっと変わる、気がする。
友人と見た昨日の試合。1990年代の強かった時代を思い返しながら、そんなことを考えていた。「昔は強かったよなぁ」って思い出に浸るのはかっこうわるい。人生においても同じだよね、きっと。
9月13日:ヤクルト(2-1)中日
こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。