③自分、おかしいのかも?と思った人へ (治療の大切さ)
※この記事を読むのに約4分かかります。
はじめに。
私は双極性障害と診断されて治療をしています。
この症状の患者は沢山いるようです。
私が治療を始めてから、この病気に気付かずに苦しむ人が沢山いることを知りました。
私もこの病気に長いこと気付かずに、症状に振り回されてきた一人です。
意外に双極性障害の体験談や、発覚までの経緯を載せてる人が少なく感じました。
また、人によってそれぞれ症状が異なったりと、戸惑う事も多くあります。
せっかくこの病気になってしまったのなら、
私の体験を無駄にならないようにしたいと思いました。
同じ症状で困ってる人の参考になればいいな、と感じております。
また「どんな症状なのかサッパリわからない」と思っている人に対しても、
双極性障害がどのようなものか、知ってもらえる機会になれば…と思い記事を書きました。
治療をするまでの経緯については
①・②自分、おかしいのかも?と思った人へ
(双極性に気付くまで・双極性と知ってから)
にて記事にしております。
併せて読んで頂けると幸いです。
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今までの経緯を別の記事で書いたが、
双極性の症状が出てから治療を始めるまで、本当に長い道のりだった。
よく人に聞かれるのは、
「治療を始めてから症状は変化したのか?」
という質問。
答えは、症状自体はそこまで変化していない。
残念ながら不調な時期は、治療前と変わらず苦しい症状も出る。
ただ、色々な症状への対処法がわかってきたことが、非常に大きな進歩だと思う。
体調の変化を客観的に見れるようになってきたので、症状の危険信号にも自分自身で気付けるようになった。
これはとても大きな変化だった。
おかげで、双極性と上手く共存出来るようになってきていると感じる。
この共存が出来ているか出来ていないかで雲泥の差だと思う。
そして治療を始めてからは、自分の病気について関心を持ち、色々調べるようになった。
わからない事もすぐに担当医に聞けるので、
不安な気持ちもすぐに解消される。
安心できる環境なので、体が不調になっても動揺しなくなった。
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治療をしていく中での注意があるらしい。
医者に耳にタコができるほど注意されたのが
「変化を感じなくても治療は絶対にやめないで」ということ。
聞くところによると「薬が効かない」と言って投げやりになり、治療をやめてしまう患者が非常に多いようだ。
双極性の薬は、基本的に気分の上下を抑える為のもの。
特に躁に対する気分の上がり過ぎを抑える薬らしい。
抗うつ薬のような、鬱で落ち込んだ気持ちを元気にさせる薬とは目的が違う。
元気にさせてしまい、躁を引き出してしまう事があるからだ。(鬱症状がひどい時は抗うつ薬を追加する事もある)
なので基本的な双極性の薬を飲んでいても、劇的な症状の変化は実感しない事が多い。
そのせいで患者は嫌気がさしてやめてしまうようだ。
ただし、治療をやめてしまえば、症状が良くなる希望は断たれてしまう。
変化は目に見えなくても薬が常に頑張ってくれていることを忘れてはいけないようだ。
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過去の私のように得体の知れない症状に苦しんでいる人がいるなら、声を大にして伝えたい。
まず病院に行こう!!
真っ先に治療しよう!!
まだ軽い症状なら、休職や転職せずにうまく働けるかもしれない。
病院に行けばこの苦しみは病気なのかどうかがわかる。
対処法を教えてもらえる。
病名がわかれば、症状の改善策を更に自分自身でも勉強ができる。
指示通りの生活リズムを崩さないようにすれば、まだ間に合う。
上手く今の環境で働ける可能性は沢山ある。
もう重症の人は、まず治療をしながら
休職、退職を考えて計画を立てよう。
そして行動に移そう。
私も休むのはとても勇気がいった。
休みたい、辞めたい、って究極に言いづらい。
自分が一人きりになったような、裏切り者になったような気持ち。
みんなの期待に応えられない、苦しい気持ち。
責任ある仕事を任されているから、上司に期待されているから、と耐える気持ち。
非常によくわかる。
休む事=サボる事
そう思う人がほとんどかもしれない。
今も私のその概念はまだ少し払拭出来ていないけれど…
ただ、ちょっと考えてみよう。
自殺するよりはマシなんだ!!
これは大袈裟に聞こえるかもしれない。
ただ、かなり驚かす言い方をするが、
双極性障害は自殺者がかなり多い。
双極性障害患者で未治療の人の約20%が自殺を完遂してしまうそうだ。
自殺未遂者は更にとても多くなってしまう。
例えばよくある話しで、
「あの人、いつも元気だったのに突然自殺してしまった…」という話も聞いたことがあると思う。
双極性だという決めつけはできないが、
本人も周囲も双極性と気付かずに治療していなかった為に、そのような結果になってしまったパターンがとても多いと病院で説明を受けた。
日本人の自殺者の約7割強が精神疾患者と言われてる。
そのなかでも双極性障害の自殺者の割合は、
重度(入院を要する)の鬱病患者より高く、
中度の鬱病患者の約2倍という結果もある。
治療をしていれば、本人も周囲の人も様子がおかしいと気付ける。注意ができる。
病院で気分を抑える薬も貰えるし、入院という方法もあるので、色々対処ができる。
何度も言うが、治療をしなかった人の20%が自殺を成功してしまっていることになる。
治療をしていれば助かったかもしれない命がたくさんあるというのは、とても悲しい。
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これを聞くと、「絶対に病院に行こう」と決意出来るのではないか。
「私は死にたいから今更病院なんて行かなくていい」と投げやりになって病院を拒否するかもしれない。
それでも私は無理にでも行くべきだと思う。
私も投げやりになった事もあるが、
「死にたくはない。健康に楽しく過ごせるならめちゃくちゃ生きたい。何年も苦しいのに理由がわからないから、生きていく希望が見えない。」
これが本心だった。
「なんだ、それって生きたいんじゃないか。」
みんな楽しく生きたいに決まってる。
さぁ、これは病院に行くしかない。
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心健やかな人は、なかなか理解が出来ないかもしれない。
自分に起こったことのない事を想像するのは、誰だって難しい。
ただ一応、〝こういう症状の人がいるのか〟ということを頭の片隅に入れてくれると有難い。
また、家族や友達など周りの人に
「あの人もしかして双極性障害かも?」
と思い当たる節がある人がいるなら、
「病院に行こう」と伝えてあげた方がいい。
今まで家族や友人の破天荒な行動に振り回されて辛い思いをしてきた人も、安心できる生活が送れるようになるかもしれない。
伝え方は人それぞれだと思うので、難しいから慎重に…
サポートしてくれる家族や友人がいる環境はすごく大事だと思う。
双極性障害は完治することはなくても、
治療を続けることで、本人・家族の生活がより良くなることは間違いないと思う。
私も治療を始めて、少しずつ変わってきたと
感じている。
どうか症状を甘くみず、本人も家族も無理をせずに。
みんな心穏やかに過ごせますように。
ご拝読ありがとうございました🙇♀️
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