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【ノルウェー】ハイキングには適切な準備が必要です
\当たり前だろ/(野党のヤジ)
それを怠ると痛い目を見るよ、という教訓話である。恥を忍んでネタにする。
ベルゲン
2022年6月。私が初めてノルウェーを訪れたのはベルゲンだった。ベルゲンはノルウェー西部に位置する同国第二の都市。海と山に挟まれた美しい町である。ヨーロッパでもトップクラスに雨が多い地域としても知られる。
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ベルゲンは「7つの山の町」とも言われる。同市が山に囲まれていることを表した呼び名だ。具体的にどの山を指すかはブレがあるようだが、「七福神」やモスクワの「7人姉妹」よろしく、人間には何かを7個セットにしたがる習性があるらしい。
そんな環境なので、ベルゲンはハイキングにうってつけの場所である。私はフロイエン山〜ウルリーケン山を縦走するViddenというコースを歩こうと思っていた。
朝9:30。生憎の曇り空。とりあえず上の状況を見てみようと、フロイエンに登ってみる。ケーブルカーもあるが、徒歩で問題なく登れる。
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山頂付近は曇ってはいるものの、霧などは出ておらずハイキングに支障はなさそうだ。私は自分にゴーサインを出し、ウルリーケンへの道を踏み出した。
元々「様子見」で出てきた私は、カバンに食べ物も飲み物も何も入っていないことを完全に忘れていた。
しかも幸か不幸か、12時頃から次第に天気は改善。完全な青空になり、ますます水分を奪われる。
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無いものは現地調達するほかない。私はその辺を流れる小川の水を飲みながら歩いた。たまに土の味がするハズレスポットもあったが、大体美味しかった。ここまでくるとサバイバルの様相である。
尾根伝いのルートなので高低差は大きくないが、それでも時折岩場を登り降りする箇所があり、疲労感に拍車がかかる。岩に座り込んで休息を取ると、強烈な眠気が襲ってくる。
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16時過ぎ。終点ウルリーケンの電波塔が見えてくる。ゴールを心の支えに、ラストスパートをかける。
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16:30頃、消耗しきってウルリーケンに到着。そのままカフェレストランに突撃し、大量の水分を購入。この時のビールは人類史上もっとも美味しいビールだったと信じている。元々ノルウェーのビールは美味しいが、この時はバフが100倍かかっていた。
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教訓:ハイキングに行く時は、十分な水と食料を携行しよう。
\当たり前だ/ \日焼け止めも忘れただろ/
なお最近、イギリスの医師・TVプレゼンターであるマイケル・モーズリー氏が休暇先のギリシャで散歩中、熱中症で亡くなった。皆さん、ホンマに気を付けてください。
トロムソ
2023年2月。トロムソはノルウェー北部、北極圏に位置する町である。緯度が非常に高いので、冬季は日が短いし、日中も光量が冴えない。
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トロムソ市街地はトロムソ島に位置しているものの、スカンジナビア半島本体とは近接している。立派な橋もかかっており、徒歩でも横断可能である。その半島側では高台に登るロープウェイが整備されており、市街を見下ろす絶景ポイントとなっている。
だが、必ずしもロープウェイを使う必要はない。シェルパトラッパというハイキングコースが整備されており、徒歩で登ることもできるのだ。
私は雪に埋もれたこのコースに挑んだ。雪に対応していないトレッキングシューズで。
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まあグリップが効かないんですね。爪先で斜面を蹴って足場を作りながら、騙し騙し登る。それでも時折滑って、雪道に五体投地する羽目になる。
しかし開けた場所に出て、雄大な谷(とそこへ続く斜面)を見た時、私の脳裏にある言葉が鮮明に浮かんだ。
滑落死。
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こんな所で仏様となってノルウェー当局の手を煩わせるのは本意ではない。ここで戦略的撤退。この場合「行きは怖い、帰りはよいよい」である。どうせ滑る靴。ローラースケートよろしく滑り降りていく。シェルパトラッパの入り口に戻った時、生に感謝した。
改めてロープウェイに乗り、絶景はちゃっかり楽しんだ。
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教訓:ハイキングでは適切な靴を履こう。
\当たり前すぎる/ \帽子も忘れただろ/
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この経験に学び、スイスの冬山に行った際はアイゼンを携行した。まったく滑らず安心安全であった。
辛い目には遭ったが(自分のせい)、ノルウェーの自然は二度も自分の未熟さを教えてくれた。来月またノルウェーに行く予定です。がっつりハイキングしてきます!
\まだ懲りないのか/
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