おでんとお燗@代々木公園
日本酒メディア「みずどり」がJ-WAVE INSPIRE TOKYO 2023にて「おでんとお燗」エリアをプロデュースし、その中のおでん屋の一つとして出店させてもらいました。
J-waveという大きなイベントにワクワク。そしてフードトラックでの出店が初めてで、人生の中でやりたいことリストに入っている念願のことが今のタイミングで巡ってきて嬉しかったな。
大きなイベントということで友人と2人で「風景の見えるおでん」をテーマに作ることにした。日本は地域ごとに味があるのが面白いなと思ってて、それでお互いのルーツの関西の鰹と昆布出汁と、九州のあご出汁の合わせ出汁で西京おでんを作ることにした。
関西の旨味たっぷりな透き通った出汁は誇るべき味だな。一見薄く思うかもだけど、だからこそスープとして飲めたり、具材の味が活きたりする。九州ではあごだしやいりこだしがベースにあるみたい。そこがどんな土地なのか?によって食べるものは変わるし、日本には豊かな自然があるからこそこの多様性が生まれているのだと思うと感心する。
食は土地や旬のように自然と結びついていて、そこにいる人や出来事が文化を作っている、その土壌の上に私たちの食事があること、その先にこれからの食事があること、そんなことを覚えていたくなる。
ところで京都と山口に共通することがある。”西京”だ。京都は東京に対して西の都であり、山口は室町時代に栄えた山口を京都に対して”西の京都”と呼ばれる。今回は”西京おでん”を作るのがバチッとはまった。
それと大根は地場から仕入れることにこだわった。farm to table。京都の大原で農薬を使わずに育てている農家さんと、長野の農家さんの知っているお二人からもらった。食材を仕入れる時、「今採れる野菜は何ですか?」という会話から始まるから、畑の風景を想像する。野菜は常にはなく、旬がある。そんな、時期や土地、育てる人によって今採れる野菜はさまざまだということを感じる。
共同出店者のももちゃんは、お世話になっている近所の農家さんの畑に行って自身の手で大根を20本ほど収穫してくれた。「自分で収穫してきたよ」という言葉が、人が食材を育て、食事を作っていることに気づき、ありがたみを感じる。生産と消費が近づけばと思う中で、一つでもそんな工夫を行っていきたい。
この夕方16:00頃の夕焼けが本当綺麗だったんだよ〜〜
フードトラックの中に籠っていたから休憩がてら外に出た。透き通る青い空と、スンとした透明な空気。夕陽の光が秋の木々と落ち葉に反射して、暖かい赤橙色の世界が広がっていた。
寒さ深まる夜こそおでんが食べたくなる。出汁の匂い混じる湯気が、ホクホクと立ってた。寒い時はあったかい食べ物が人を癒す。冬のおでんは正義。
そしてmizudoriプロデュースの「おでんとお燗」のテーマは、秋田おむすび屋さんから台湾料理屋さんまで、いろんな角度からのおでんがラインナップされる素敵企画。
既存のおでんにとらわれず、どんな味付けも受け入れる柔軟さが、おでんや食文化の可能性を広げるんだなあって思う。
p.s.
この日の公園は真っ青の澄んだ青色ないいお天気。公園で賑やかに遊具で遊ぶ子供たちと、ベンチに腰掛けてたわいもない談話をしてるおばあちゃん3人組を眺めて、思いのままに気持ちよく過ごしていて心がホクホクした。
こうして本当素敵な人たちに囲まれて好きな場所でチャレンジできる機会になってとても嬉しかったし、ごはんと音楽と自然に囲まれて満たされる時間だったな。これからもこんな機会参加していきたいな。
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