コミュニケーション力を高める(4/4)『多くを語らないコミュニケーション』
就職活動中の学生が悩んでいました。
「最近、誰とも喋っていない」
コミュニケーションは慣れによるところも大きいため、人と喋る機会が減ってしまうと、喋り方を忘れてしまう(感覚を失う)ことがあるようです。その結果、来たるべき面接試験に対して不安が募っていたのだと思います。
この状況を克服する方法として、この学生は、コンビニのアルバイトを利用することを思いつきました。
最近はセルフレジも導入され、これまで以上に機械的な対応に終始することが増えたと感じていたレジ業務。そんな中で、ある挑戦を決意したのです。
それは、「不愛想なお客様の笑顔を引き出す」こと。
お客様の中には、挨拶を無視したり、目を合わせてくれない人も少なくありません。
そんなお客様に対して、これまではロボットになりきり、ただやり過ごすだけでした。
それを改め、接客に工夫を講じてみたのです。
<実際に試してみたこと>
・少し高い声を出してみる
・ゆっくりはっきり喋ってみる
・商品のバーコードを読み込むたび毎に目を合わせようとしてみる
・「ありがとうございました」を満面の笑みで言ってみる
・レジに来た瞬間、意味もなく「あっ」と言ってみる(聞こえるか聞こえないかの小さな声で)
その結果、何人ものお客様が顔を覚えてくれ、なかには「いつも頑張っているね」と声を掛けてくれるようになった人もできたとのこと。
コミュニケーションにおいては、ノンバーバル(非言語)な要素も大きな働きをします。この学生のアルバイトでの取り組みは、この点を鍛えるよいトレーニングになったようです。
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