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卓上プラネタリウムを作ろう(2)ドームの作り方

【ドームの作り方-計算方法についての考察-】

プラネタリウムドームの作り方は、
D_Bさんのブログ「夜空之欠片」の 「段ボールを使ったドームの作り方」
を参考にさせていただきました。ドームの設計・作成方法が詳細に記されていて素晴らしいです。円周を等分し、縦向きのパーツに分解(みかんの皮むきのイメージ) して作るつくり方です。 パーツ設計のための計算式も公開してくださっているのですが、私が数学に疎いせいか、なぜこの数式で計算するのかが最初理解できなかったんです。そこで一生懸命考えて数式の導き方も備忘録として記しました(数学が得意な方から見ると、もしかすると見当違いなことをしている可能性もありますが)。

【パーツサイズの計算方法】
「夜空之欠片」さん 考案の設計方法です。 

地球に見立てた場合の、緯度0度~90度を10度ずつの9等分に分け、構成パーツを8個の台形と1個の三角形で近似するという方法です。 

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(↑作図能力がなく、下手ですみません。)

球の半径をr、分割数をn、 、最下部の台形の下底をd0、上底をd1、下から2番目の台形の上底をd2、下から3番目の台形の上底をd3、・・・・下から8番目の台形の上底をd8とした場合、以下の数式で長さが求められる、とのことなのですが・・・

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d0 = 2・r・π / n
d1=d0・cos10°
d2=d0・cos20°
d3=d0・cos30°
d4=d0・cos40°
d5=d0・cos50°
d6=d0・cos60°
d7=d0・cos70°
d8=d0・cos80°

この数式がどうやったら導けるのかを考えてみました。以下の記述は私が考えたものです。間違いがあったらすみません。

【計算式の意味するところ】

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半球の地面の位置の円周は2πr(注:rは球体の半径)、これをn等分するので、d0の長さは2πr/nとなる。次に、d1の長さを求めるために、d1が接する位置において水平に切った半球の円周( 図中ピンクの円。 半球を水平に輪切りにするイメージ)を求めるために、線分aの長さを考える。

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z軸で切った図を考えると中心角は10°、ゆえにアの角度も10°。よって線分aの長さはr・cos10°となる。よってd1が接する位置における半球の円周 は2π・( r・cos10°)となる。d1の長さはこれをn等分したものとなるので、2π(r・cos10)/n となる。この式を変形すると、( 2πr/n)・cos10となる。2πr/n はd0の長さであるから、つまりd1=d0・cos10となる。


d0=2πr/n
d1=2π(r・cos10)/n=2πr/n・cos10=d0・cos10
d2=2π(r・cos20)/n=2πr/n・cos20=d0・cos20
d3=2π(r・cos30)/n=2πr/n・cos30=d0・cos30


なるほど!
ちゃんと計算式にたどり着くことができて一安心した私です(笑)。
生まれて初めて、三角比を実用的な目的に利用しました。高校卒業後20年以上も経ってから。高校数学ってちゃんと役に立つのね(笑)。


次は、この方法を利用した「卓上サイズ」の計算です。

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→卓上プラネタリウムを作ろう(1)ドームが要る!

⇒卓上プラネタリウムを作ろう(2)ドームの作り方

→卓上プラネタリウムを作ろう(3)卓上サイズ設計

→卓上プラネタリウムを作ろう(4)投影機について

→卓上プラネタリウムを作ろう(5)完成!いざ投影!


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