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卓上プラネタリウムを作ろう(3)卓上サイズ設計

【卓上サイズプラネタリウムドームの設計】

卓上サイズ、ということで、半球のサイズイメージとして直径1m程度を想定します。 材料については、 大型ドームの場合は、段ボールを使うのがメジャーなようですが、今回は牛乳パックを利用することにしました。理由は「家庭で集めやすい」「お金がかからない」「内面が白い」「軽い」こと。パーツの固定方法としては「両面テープ固定型の面ファスナー(マジックテープ)」を採用することにしました。

半球の緯度の0度~80度に対応する8平面を、2枚の牛乳パックで作ります。牛乳パックを切り開いて横倒しにし、2枚をガムテープでつなぐことで、直方体8枚がつながった形にし、これをパネルに使うというわけです。

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(↑相変わらず図が下手ですみません。球を縦方向に切って横から見たイメージです。)


牛乳パックの縦の長さを最大限活用してできるだけ必要枚数を少なくしようと考え、円周を13分割、牛乳パックの横の長さはそのまま(7cm)、直径約80cmの半球を作ることとしました。(一般的な牛乳パックのサイズ「縦:19.5cm・横7cm*4」)

つまり、
球体の半径=40cm
球体円周=40*2*3.14=251.2cm
分割数=13
牛乳パック最大長辺(d0):251.2/13=19.3cm
牛乳パック短辺(h) = 251.2/4/9 = 6.977778 ≒ 7cm

以下、この設計のパーツ各辺の長さです(単位:cm)。


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一枚の牛乳パックから、台形パーツ(上)なら2枚、台形パーツ(下)は1枚取ることができます。

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各台形の横に、可能な範囲でのりしろ部分を作り、ここに面ファスナーを貼り付けます。私が使ったのは上記の商品で、貼った後にドライヤー等で熱してから冷ますとしっかり固定されます。5cm幅の商品なので、7cmののりしろにはぴったりのサイズです。今回はのりしろ部を互い違いに組むことで球体の強度を高め、面ファスナーはすべてののりしろではなく一つ置きに貼り付けています。

ゆえに半球に必要な牛乳パックの個数は

13/2+13=20個?

しかし、これだと完全な半球になってしまい、覗き込むことができないため、台形パーツ(下)2つ分をあけます。つまり半球ではなく、かまくらの形です。私が作りたいのは『プラネタリウム・かまくら』なのです(笑)。

また、プラネタリウムドームにおいては、球体の中心にプラネタリウムの星座盤が来る必要があります。つまり、星座盤は台座の上についており、地面の高さではなくもう少し上にあるわけですので、ドームの半球を持ち上げてやらなければなりません。そこで、半球を牛乳パックの直方体2面分持ち上げてやることにすると、持ち上げる台座の分の牛乳パックが必要になります。よって、牛乳パックの必要数は、

13/2+(13-2)+13/2=25個

となります。(一個の牛乳パックから二個の台座を取る設計。)球体の80°~90°の部分については、厚紙に半径7cmの円を描き、その周りを13等分したのりしろ部をつくったパーツをはめ込めば完成です!(厳密にいうと、この部分も立体になるはずですが、全体の工作精度とのバランスで、平面で問題ないと思います。)

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今回はドームとしての完成度(歪みの無さ、密閉度)よりも 収納性と再活用性に重きをおいて作っています。ゆえにドームにはすきまがありますので部屋を暗室にする必要があります。でも、収納に困ることなく、廃棄せずに何度も使えるからこそ、家庭でも使え、価値があるのではないかと思っています。

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→卓上プラネタリウムを作ろう(1)ドームが要る!

→卓上プラネタリウムを作ろう(2)ドームの作り方

⇒卓上プラネタリウムを作ろう(3)卓上サイズ設計

→卓上プラネタリウムを作ろう(4)投影機について

→卓上プラネタリウムを作ろう(5)完成!いざ投影!




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