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福岡空港のズタ袋を探して

福岡空港でノスタルジックな袋が売られていたのを覚えていますか?
コーヒー豆とかが入っていそうな淡いベージュ色の大きな麻袋です。
増えすぎた荷物やお土産を入れるための臨時のバッグとして使います。

お洒落なショッピングバッグなどではなく、武骨な麻袋
「FUKUOKA」とか「FUKUOKA AIRPORT」
のような文字が黒プリントでデカデカとされた昭和感満載のもの。
表現としてはまさに「ズタ袋」がピッタリです。

おそらく30年以上…いやもっと前からずっと売られていたのではないか
と思います。私は学生時代に一度だけ購入して使ったような記憶があります。


その後、私が最後に目撃したのは確か…2014年か2015年頃。
第1ターミナル1階のFDAカウンターや土産物が並ぶロビーの片隅にひっそりとありました。
Peachに搭乗するために足早に通り抜ける際にふと見つけて、
「わっ!まだあるんだ!!」
と思わず声に出して驚いてしまいました。

あのレトロな第1ターミナルの中でも、さらに時が止まったような光景でした。
空の旅がまだまだ特別なものだった頃から、代々そこに鎮座していたのかもしれません。
何とも言えない不思議な違和感と重厚な存在感がありました。


その後、福岡空港は大リニューアル工事が行われて第1ターミナルは消滅してしまいました。
果たして、今でもあの袋は空港内で売られているのか?

とりあえず
「福岡空港_ズタ袋」「福岡空港_頭陀袋」「福岡空港_麻袋」
で検索してみますが、何も引っ掛かってきません。

うーん…と考えて
「福岡空港_お土産袋」で検索してようやくヒット!

ありがたいことに、ある方の旅行記ブログに写真付きで載っていました。
2016年の時点でも第2ターミナルのロビーで売られていたようです。
若干プリントのデザインが格好良くなっていますが、間違いなくあのズタ袋です。
なんだか古い友人に再会できたような気がしてホッとしました。

その後ももう少し調べてみました。
しかし、リニューアルが完了した現在の福岡空港にも残っているのかは結局分からずじまいでした。


もしあのバッグが今でも売られているとすれば…
それは懐かしき福岡空港旧ターミナルの雰囲気を思い出させる最後の貴重な遺産です。
状況が許して福岡空港に行ける機会ができたら、この足で「ズタ袋」を探してみようと思うのです。

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