見出し画像

主人公になろう

物語に欠かせないもの。

それは「主人公」である。

主人公と聞いて思い浮かべるイメージと言えば、

・特別な存在。
・ただ一人の存在。
・唯一無二の個性の持ち主。

みたいな感じではないだろうか。

この記事でもあるように、自分のことを人生における主人公と考える人は、幸福度が高いという。

確かにそうかもしれない。
だが、ここで語られる「主人公」とは、最初に言ったように、

他人とは違う特別な自分、という意味だろう。

さて、禅の世界にも「主人公」という言葉がある。
しかし、ここでは少し言葉の意味が違う。

かつて中国に瑞巌和尚という僧がいて、その人はよく自分自身に語りかけていたようだ。

「おい、主人公(自分)よ。目を覚ましているか?」
「大丈夫だ」

こんなふうに自分の内面に、もう一人自分がいるかのように自問自答を繰り返していた。

ここでの主人公とは、
「純粋な存在」「真理」「本当の自分」
みたいな意味で使われていると思われる。

つまり、主人公とは、

他人と比べて特別な個性を持っている人が主人公ではなく、

ただ、そのまま、あるがままの自分ということなのだ。

だから人生において主人公になろうと考えたとき、

それは、他人にはできないことをしようとすることではなく、
自分自身を他人と比べて特別な違う存在として見ることでもなく、
ただ、自分の在り方を見つめること。

それが主人公になるということだ。

物語においての「主人公」は
周りの他のキャラクターや、時代や国などの環境の中に置かれることでその存在を確立することができるが、

自分の人生における「主人公」には、周りとの比較など不要なのである。

つまり今すぐにでも「主人公」になることは可能なのだ。

その他の物語


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?