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パリパリで、お塩と海苔だからおいしいね。

下の子とふたりでスーパーにいった。

いつもは駐車場の3階に車を停めているが、ふと「もういっこ、うえもあるの?」と聞かれたので屋上まで昇ることにする。

じきに「春だね」と口にする日がきそうなくらいには暖かくて、でもまだ陽が落ちるのは早く、空は焼けはじめていた。

わあー、きれーい!

スーパーの屋上に出た瞬間の感想としては、ずいぶん上位に入る讃称なんじゃないかな。
実はここに来たことはあるのだけどね。

下の子はいま5歳で、2、3歳以前のことはあまり覚えていない。
上の子も10歳になり、保育園に通っていたころの記憶はぼんやりとしつつある。
だから、ちょっとした出来事や風景への感動が繰り返し訪れているのが見ていてほほえましい。

1階に降りて、2種類のパイナップルを味見させてもらい、それらとはちがうオレンジ色が鮮やかな種類を買う。
それからいくつかの野菜を一緒に見ては「これあんまりすきじゃない……」を聞き、めずらしくポテトチップスを所望される。

帰って夕飯を作っていると、さっき買ったポテトチップスをどうしても食べたいとのことだ。

「パリパリで、お塩と海苔だからおいしいね。」

そうだね。おいしいね。

実はそれを食べるのは初めてではないけれど、また感動があってうれしいね。

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