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社会人2年目の歩み-1年間継続した"週報"での思考の言語化18選【Part1】-

サイバーエージェントでは、"発信する文化"が根付いている。自分自身も内定者期間から"日報"を書き始め、新卒1年目の3月ごろから"週報"に切り替えた。毎週発信を継続してきたことで、内省と言語化に向き合うことが気づけば、好きになり得意となっていた。

社会人2年目に入ってからは、リーダーとして採用チームを牽引する立場となり、採用全体の成果をコントロールする責任も担うことになった。 リーダーかつ採用責任者という新しい役割に戸惑いを感じたこともあった。意思決定やコミュニケーションで迷うこともしばしばだった。しかし、そうした中でも自分を信じ、前に進めたのは、毎週欠かさず"週報"を書き続けたことが大きかったと思う。

"週報"を通じて自分の内側にある思考と向き合い、言語化することで、自分の価値観や信念を開示し続けることができた。内省と言語化に向き合う習慣が、自分自身の支えにもなっていた。

社会人2年目を振り返り、週報で言語化した思考18選を見直していくことにする。長文になるので、全2回に分けて記していきたい。

こちら記事は【Part1】になります。
長文になりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。


社会人2年目の思考の言語化【Part1】

『ワクワクした状態で迎える』

社会人2年目は、「23卒新卒研修」と「全社表彰」の2大イベントで開幕した。どちらも、直前まで本気でやり切ったと思えているからこそ、"ワクワク"した状態で迎えることができた。その結果、どちらも大成功を収めた。特に「全社表彰=2023 上半期 Cyber Agent AWARDS」では『ベストコントリビューター賞』にノミネートされた。宣言していた『新人賞』とはならなかったものの、新卒では"史上初"の『新人賞』以外の賞にノミネートしていただいた。

自分の想定シナリオとは180度異なる展開ではあったが、振り返ってみると、誰よりも"ワクワク"した状態でその瞬間を迎えられていた自分を誇りに思うことができた。今後も人生や仕事の勝負所でワクワクした状態を創れるように「言うことは壮大に、やることは愚直に」頑張っていきたいと考えている。

2023/04/10週より抜粋
ベストコントリビューター賞

『思考を公式化して成果が最大化する行動指針を創る』

新卒研修ではビジテクデザ合同で行う研修(チームワーク研修)がある。設計運営責任者として、「23卒版のミッションステートメント」を策定してもらうお題を設計した。それぞれの職種が価値観や想いを開示して、チームでお互いの世代が向かう方向性(ビジョン)を決め、それを達成する過程の基本ルール(行動規範/ミッションステートメント)を考えてもらった。

研修を設計する中で、自分の"原点"や"初心"をステートメントにすること、つまり思考を言語にして、フレームへと公式化することが重要だと感じた。それがブレずに自分の軸を持ち、中長期で成果を最大化し続ける人材には必要なのではないかと考えている。

2023/04/10週より抜粋
新卒研修ビジテクデザ職種越境した新卒人事チーム

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『リーダーらしさとは何か?』

4月2週目、25卒採用の選考がスタートし、大きな壁に直面した。完璧主義者で細部にこだわりを持ちすぎる自分の性格が、仕事の効率を下げ始めた。抜擢による期待感と後輩がチームにジョインしたことにより、自分は強く在り続けなければという責任を感じるようになった。

「リーダー」としての責任感は健全だが、「強いリーダーで在り続けること」は組織成果の最大化にとっては不健全かもしれない。自分が抱え込みすぎることで周囲に任せられなくなり、頼ることができなくなったリーダーは独裁者となってしまう可能性が潜んでいるような気がする。

自分にとっての今後を左右するような危機的な状況に陥っていた1週間であった。(今振り返ってもそう感じる。)その状況に気がつけたのは、自分の感情を客観的に整理する時間と、危険信号を察知し、救いの手を伸ばしてくれた当時のマネージャー兼上長の存在があったからかもしれない。

自分がリーダーとしてブレイクスルーするために、強みは磨き、弱みは助けてもらう。弱みを開示し、周囲に助けてもらうことで、チーム/組織としての全体成果を最大化する。自分を主張しながらもチームメンバーと共存し、共創できるようなリーダーを目指していきたい。

2023/04/17週より抜粋

『メタ認知とセルフコントロール』

サイバーエージェントが「中長期で応援される会社」を目指しているように、私自身も「中長期で応援される人材」そして「中長期で活躍し組織成果を残せる人材」になることを目標としている。"中長期"の視点で物事を考える際、私の中で大切にしているキーワードが2つある。一つは「メタ認知」、もう一つは「セルフコントロール」だ。

自分の現在地を物理的にも心理的にも、客観的・俯瞰的に、鳥の目で「認知」することが、自分を正しく理解するために重要だと考えている。自分をメタに正しく理解することで、短期的な視点だけでなく、中長期的な視点で自分の状態や状況を把握できるようになる。「メタ認知」ができれば、自分の人生やキャリアに戦略を描けるようになるのだ。

そして、その戦略を実行し続けるためには、自分をコントロールし自分を律する必要がある。それが「セルフコントロール」であり、特に自分の物理的・心理的なキャパシティーのコントロールは重要だ。高い目標にトライし続けるためにも、自分の異常や異変のアラートを察知し、それに対処する術を知ることが必要不可欠だ。

当時の私の課題は、中長期で活躍するために、沢山のトライアンドエラーを繰り返し、自分らしいセルフコントロールの方法を見つけることだった。週報を通して思考を言語化することで、「メタ認知」と「セルフコントロール」のレベルを引き続き上げていきたいと考えている。

2023/05/01週より抜粋

『仕事の報酬は信用で、信用が次の仕事につながる』

1年目を振り返る中で、新卒らしく全力で回り道をしながらも置かれた場所で咲ききることができたと感じている。その中で最も強く感じたのは、与えられた仕事を愚直にやりきることが信用につながり、その信用が次の仕事につながるということだ。

このサイクルに気付き、好循環を自分で作り出すことが、任せたい・期待したい・抜擢したいと思われる人材になるための第一歩ではないだろうか。どんなサイズの仕事でも当たり前のことを当たり前以上に、スピードで付加価値をつくる意識があれば、サプライズを与えられるはずだ。

そのサプライズが信用を生み出し、次のサイズアップした仕事につながる。最終的には自分で自分の仕事を創り出すことができるようになる。その好循環サイクルを自ら創り出すことを意識して、2年目もやることは愚直に、サプライズとインパクトを与えられるような仕事をしていきたいと考えている。

2023/05/15週より抜粋

『意思決定の制度を上げるためのチャンスとリスクの想定』

25卒の採用責任者として、現状を俯瞰し、変化を想定しながら意思決定をするシチュエーションが増えてきた。意思決定をする際には、両側面を把握し想定することが重要ではないかと考えている。

意思決定は、メリットとデメリット(プロとコン)を整理してYESかNOを決めるのではなく、評価基準を明らかにし、各観点を評価した上で、最適解を選ぶ行為だと考える。特に全体の目標や戦略に関わる重要な意思決定においては、意思決定すべき論点に対して、いかに有効なサブ論点を洗い出し、適切な評価基準を作れるかが肝となる。

ポジティブな側面だけでなくネガティブな側面も想定する。悲観的にリスクを見るというよりは、曖昧な楽観性(チャレンジ精神)を確実な楽観性に転化するために、リスクを把握することが重要だ。リスクに対する対応策はある程度考えておき、リスクを上回るチャンスを創出できるかを考察する。

ポジティブにチャレンジができる方向性を前提に、守りを固め、攻め続けられるような意思決定を精度高くしていきたい。周囲を巻き込み、両側面を捉え、思考を止めることなく、意思決定力を磨いていきたいと考えている。

2023/06/12週より抜粋

『視座を上げて経営脳へ』

自分や組織のミッションに向き合っていると、どうしても視点が狭くなってしまう瞬間がある。自分自身が向き合うミッションが採用であるため、採用脳に陥っている状態だ。

採用を大成功させるために、採用脳だけを鍛えている状態で良いのだろうか?そんな問いを投げかけながら、組織視点、全社視点、経営視点で自分の脳をアップデートしていく機会が必要だと感じる。

事業推進を牽引する先輩と話す中で、経営脳というOSを搭載して仕事ができるように、視点を上げる機会を意図的に作る必要性を感じた。

まずは会社や組織を強くするために何が必要なのか?採用の枠に捉われず発散して考え、その中でも自分だからこそできる役割を見つけ、実行していきたい。

2023/06/19週より抜粋

『組織が一枚岩になる瞬間をどうデザインするか』

新卒採用人事のミッションは、未来の会社を創る人材(新卒)を経営の人材ポートフォリオに合わせて採用することだ。就活市場が早期化し、学生の動きが多様化する中で、新卒採用は構造的に2世代が同時並行で進む形となる。

24採用が終盤戦、25採用が序盤戦の状況では、組織の体制も縦割りとなってしまう。しかし、新卒採用人事という粒度で組織を考えた時に、一枚岩となってビジョンや目標設計をしていくことの重要性を感じている。足元のミッションに全力で向き合う中で、視点が狭くなり、縦割り構造が強く現れる瞬間がどうしても増えてしまう。

そのような状況に危機感を持ち、「一枚岩になる瞬間をどうデザインするか」が思考テーマになっている。チーム全体で決議すべき論点や内容を整理し、中長期視点を持ちながら、先手で組織を巻き込んでいく必要がある。まだ明確なアクションプランは思考しきれていない状況だが、「組織を強くし、成果を最大化するために何が必要か?」を考えている。

自分が組織のトップであることを想定し、仮説を持ちながら、挑戦していきたい。7月に入り、新卒採用はサマーインターンの季節となる。採用における肝の施策にもなっているので、より一層気合いを入れて頑張りたい。

2023/07/03週より抜粋
組織が一枚岩になれた気がした 採用戦略室 運動会

『オペレーション人事からの脱却』

7月に入り、新体制として採用戦略室がスタートした。新しいメンバーの客観的な視点が加わり、採用という領域の特徴を考えることが増えてきた。

採用の特徴として、人の人生に関わる領域のため、「労働集約型で、属人化しやすく、科学しにくい」と考えている。怖いのは、その特徴を思考停止で受け入れると「オペレーション人事」になってしまう可能性があることだ。

なんのための採用なのか?なぜこの選考が必要なのか?常に問い続け、その先を意識する必要があると、足元のことで窮屈になっている時ほど感じる。どうしたら、人が人らしいことに、より本質的なことに時間を使うことができるのだろうか?そんな視点で、採用の在り方もアップデートしていく必要がある。

採用や人事の転換期を迎えているのかもしれない。属人化・労働集約・オペレーション人事面接からの脱却が、採用人事が1UPするための大きなチャレンジに繋がるキーワードのような気がしている。

時流を捉え、変化に迅速に適応する。どんな時代でも成果を上げる採用人事の体現を目指して頑張りたい。

2023/07/10週より抜粋

『全力が先、制御は後。まずは思いっきり、動く(遊ぶ)』

採用では、夏の風物詩であるサマーインターンシップが8月に複数回開催される。8月のサイバーエージェントBOXでは「サイバーエージェントを"本気"で体感する/使い倒す」をコンセプトに、8/4~8/6の3日間、対面で開催した。設計社員のメッセージの一つに「全力が先、制御は後。」があり、若手だからこそ「まずは思いっきり、動く」ことの重要性を3日間を通して体感した。

日々の仕事では、目標や目的に向かって逆算し、最適な道筋をたどることが成果を出す上では合理的に見えるかもしれない。ただ、目標だけを目指すことは最適化されていくことであり、目標を達成するための条件に自分自身をはめて固定することでもある。それによって目標達成する計画力や実行力などは成長するかもしれないが、枠組みにとらわれる危険性も孕んでいる。

変化が激しい時代で未来の予測が困難だからこそ、固定化するのではなく、あえて「遊び」を取り入れ、自ら揺さぶり、変化を与え続ける必要がある。遊ぶとは幅を広げる行為であり、新たな展開を生む。これが未知の可能性を想像することにつながる。熟達論:為末大(著)の「遊型観心空」の考え方では、「遊(主体的であり、面白さを伴い、不規則なもの)」が熟達のファーストステップであるとされている。

まずは思いっきり動く、全力が先。それが仕事の幅を作り、未来の可能性をつくるのではないだろうか。学生時代の「目的とかは考えずに面白いからやる」そんな感覚が「遊ぶ」に近いのかもしれない。そのようなことをお盆期間という余白の中で内省した。

今の仕事に全力で向き合い、遊びの感覚を取り入れながら未来の可能性を想像していきたい。

2023/08/14週より抜粋
インターンシップ2025 サイバーエージェントBOX

『成果ファースト』

責任者としての意思決定とプレイヤーとしてのプロジェクト推進の両立が、この夏ピークを迎えている。任されることが増え、期待に100%、120%で応えようとすればするほど、"責任者"という役割が成果を最大化するための囚われになっているのではないかと考えさせられる時期を迎えている。

成果を出すための変数や要素は様々あるが、個人的には時流と社流とのシンクロ、そして「クオリティ」と「スピード」の掛け合わせで成果は決まるのではないかと考えている。自分の性格的に、責任者としての自負や責任感が強すぎる当事者意識となり、自分で全部やってしまう傾向がある。これは、クオリティに対する必要以上のこだわり、「クオリティファースト」に偏重している状態に陥っている可能性がある。

もちろんクオリティは重要ではあるが、同じくらいスピードも重要であり、両者の掛け算、ANDであることを踏まえると、「成果ファースト」で、責任者としてクオリティを担保しながら、任せることでスピードを上げていくことが最も重要な思考であり、自分の現状のブレイクスルーポイントだと考えている。

このような成長痛に向き合えるのも、「セルフリーダーシップ」と「決断経験」をベースとした人材の可能性を最大化するCAらしいカルチャーがあってこそだと思っている(経営戦略インターンシップを設計する中でより強く感じている)。

自分の置かれた環境に感謝をし、変化、挑戦、成長を楽しみながら8月を走り抜けたい。

2023/08/21週より抜粋

『スペシャリティが高い仕事』

8月は3daysサマーインターンシップの責任者を2回務めさせていただいた。役員3名、活躍社員15名以上と共に仕事をさせていただく中で、皆さんのスペシャリティを感じる場面が多かった。特に「経営戦略インターンシップ」の設計兼審査員である役員のメッセージが印象的だったので、箇条書きで言語化してみたい。

・経営者は「正解がない決断/意思決定」をするからこそセンスが出るし、スペシャリティが高い仕事である。
・目標を高くするのは才能で、自分のポテンシャル、目標、期待も最大化できるかが重要である。
・左脳的なロジカルの部分はインプットと訓練でどうにかなるが、右脳的なクリエイティブな部分はセンスでもあり、決断経験を積むしかない。
・経営者はクリエイターとしての『エゴ/意志』が重要で、それをどう納得させれるかを戦略的にロジカルに後で考えることが重要である。
・経営者にはそれぞれスタイルがあるので、個性、物語、意思が重要である。
・2026年に社長が会長になり、役員体制が一気に変わるので、若い世代にチャンスがある。
・大きな決断経験を積むことができる、経営に関われるチャンスがあるタイミングで入れるかが重要である。
・21世紀を代表する会社とは「人材を最も覚醒した会社」、自由な環境で自己覚醒するコミュニティ、そんな人材が多数輩出される会社である。

経営者として、個性、物語、意志を持った上での「決断/意思決定」をすること、その「センス」や「スタイル」が"唯一無二"の"スペシャリティ"であることを学んだ。AIが台頭し、人間としてのオリジナリティが重要視される現代だからこそ、仕事においても自分だからこそのスペシャリティを発揮できるように「意志」を持って決断していきたい。

2023/09/14週より抜粋
インターンシップ2026 経営戦略インターンシップ

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます。
【Part2】に続きますので、気になった方はこちらをご覧ください。

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