もずくにむかつく(日記)

今日も暑かった。
午後には34度あった。
洗濯物がすぐ乾く。
日曜日の街に、すっかり人が戻っている。

朝から少し贅沢をした。
商店街の大人気のパン屋さん。
全国から人が来る。
そこでいくつかパンを買った。
一人なら手が伸びないが、今日は連れがいたので、つい。

昼前には散歩に出た。
帽子をかぶって出たけれど、帽子は帽子で暑い。
いわんやマスクなど。
もはや逆に生命を脅かす。
悪いことは言わないからマスクは流行らせない方がいい。
気持ち悪いよ、正直。
炎天下でマスクを着けた大勢の人が外にいる夏。
想像すると恐ろしい。
絶対からだに毒だ。

バカ暑いのに山側の坂道を念入りに散歩した。
歩き疲れて商店街のある海側に戻る。
アイスを食べた。
これも有名なアイス屋さん。
繁盛していた。

ところで、今日、私は、少しお金持ちになりたいと思った。
百貨店の食品売場で、商品をいろいろ見ていたのだ。
冷房が効いているから。
まじまじ眺めると、やっぱり高いものは美味しそうである。
野沢菜のわさび漬けを買うか迷ったが、買わなかった。
野沢菜は、わさびがよくきいているやつがいい。
昔、出先でふらっと寄った個人経営のカフェのレジ前。
なぜか野沢菜のわさび漬けが置いてあった。
面白がって買ったそれが、あまりに美味しくて、以来野沢菜のわさび漬けには敏感になっている。

デパ地下に話を戻すと、野沢菜らが並ぶ漬物コーナーの反対側には卵やら納得やらこんにゃくやら、種々な名脇役が揃っていた。
その中にもずくを見つけた。
現在少しだけ、もずくにハマっている。
ハマっていると言っても、買うのはいつも、業務スーパーの三食100円のやつ。いたって普通の安いやつ。
ところが、ここに並んでいるもずくは毛色が違う(実際の毛色は平凡のものと違わない)。
二食で200円強する。
と思うと、隣には三食で500円越え。
もずくは、世間に出回る90%が沖縄産らしいが、この500円の王族もずくは、よほど厳選されているのだろうか。
彼が浸かっている酢も、ただものではなさそうだ。
一瞬強く興味を引かれたが、あいにく財布のヒモは固かった。

そこで私は思ったわけだ。
こういうちょっとした高級志向を、少し背伸びすれば続けられるようなミニリッチな生活は、(私の想像の中では)実に幸福に見える、と。
いや、500円のもずくは果たしてミニリッチか?
わりとリッチではないか??
でも、タバコを一箱我慢すれば買える。
いや、ならむしろスーパーリッチだ。

お高く止まりやがって、もずくのクセに!