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英語授業,紙かタブレットか…

以前の記事では寺沢拓敬先生の『「なんで英語やるの?」の戦後史』(寺沢, 2014)をベースに,英語教育の目的論構築について書きました
同著では,英語が義務教育課程及び高等学校で必修化していることに必然性はないとされています。
そして,英語教育の目的論を構築するにあたって,

(i) 外国語科の持つイメージのコアである「基礎技能の育成」をまず便宜的に設定し,次に,(ii) そうした目的論の恩恵からこぼれ落ちる学習者にも適用可能な「普遍性」の高い目的論を考案する (p. 255)

ことを提言しています。
『「なんで英語やるの?」の戦後史』ではこれ以上の具体的な提案はありません。

そこでこの記事ではバトラー後藤裕子先生の『デジタルで変わる子どもたち—学習・言語能力の現在と未来』(バトラー後藤, 2021)をもとに,これからの英語教育の普遍的な目的論構築の可能性を見ていこうと思います。

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