見出し画像

コミュニティに必須の歓迎

「常に新しい人を迎え入れること」コミュニティ運営を気付けば15年以上手掛けていて、絶対に外してはいけない取り組みの一つだと思わずにはいられない。というわけで今回は、その背景を三つのポイントに分けて説明してみようと思う。

 迎え入れが必要な一つ目の背景は、卒業は必然だから。どれだけ強固なコミュニティでも、メンバーが永遠に留まり続けることはできないもの。ライフスタイルの変化や興味の移り変わりなど、様々な理由でコミュニティを去る時が必ず訪れる。

 例えば、和歌山県にある「有田ミカン愛好会」に和歌山大学の学生が参加していたとすれば、彼らは大学卒業と同時にコミュニティを去る可能性が極めて高い。

 迎え入れが必要な二つ目の背景は、停滞を打破できるから。どんなに崇高な理念や素晴らしい活動を持つコミュニティでも、同じことを繰り返しては新しい価値を提供し続けることは難しいもの。けれども新メンバーが加わることで、コミュニティに多様性が生まれ取り組みが発展するもの。

 例えば、「有田ミカン愛好会」がこれまで「観光」や「農業」に興味を持つメンバーで構成されていたとして、そこに「AI」の専門家が加わると、AIとミカンの組み合わせたラジオ番組が始まり、新しい価値提供が生まれるかもしれない。

 迎え入れが必要な三つ目の背景は、出会いこそ価値だから。どれだけ関係性が強固でも、同じメンバーと同じような活動を続けていると、顔ぶれに慣れてしまい、新鮮さが失われることに。けれども、新しいメンバーが加わると、新たな学びや対話が生まれ、心躍る時間が訪れるように。

 例えば、「有田ミカン愛好会」のメンバーが数年間変わらない場合、「またこの話か…」とマンネリ化しがちだけれども、新メンバーが加わることで「その話、聞いたことない!」と刺激的な機会が訪れるかもしれない。

 コミュニティの継続と発展には、新メンバーの歓迎が欠かせないもの。メンバーは必ず卒業することに加え、同じことの繰り返しから脱却、そして人と人との心躍る時間が紡がれるように。新しい風を迎え入れ、活気あるコミュニティを育てていこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?