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火花を散らし熱を生む地域を超えた横断

挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象は仕事の傍ら社労士試験に合格し、コンサルティングファームの税務部門でコンサルティングに従事しつつ、北陸を起点にスタートアップの始まりを支えられる竹知 彩乃さん。アイデアをカタチにするプロセスに挑戦しつつ、同時に場作りも手掛けられる背景について伺いました。


── 竹知さんの現在の取り組みについてお聞かせください。

外資系のコンサルティングファームの税務部門で企業のpayroll、労務管理のサポートを担っています。毎月当然のように振り込まれる給与ですが、税務や社会保障の観点からのチェックや最新の法改正に基づいたサポートをしたり、快適に働けるよう環境を整備する、そのバックオフィス改善のお仕事ですね。


── そのお仕事に従事することになった背景はございますか?

実は前職が医療系スタートアップだったんです。その中で医療機関をサポートすることが数多あり、その中で「働く環境」に興味を持ち始めたんです。


── 働く環境

医療機関の皆様と接していると、何かのタイミングにつけて人事課題に触れることがありました。○○を改善したい。○○を良くしたい。スタッフが定着しない。といった具合に。これらは医療機関に限らず、どの業種・規模の会社でも同様の課題ですよね。それらを痛感するようになってから私は人事制度や労務管理の部分に興味を持つようになりました。どうすればより多くの人が快適に働けるようになるんだろう。どうすれば人が気持ちよく働き続けられるんだろう、と。


── それがきっかけとなってキャリアチェンジを果たしたと。

そうです。もちろん医療系スタートアップからバックオフィス改善への道に進むなんてことは急旋回過ぎて上手くいかないことは分かっていたので、仕事をしながら社労士の勉強を始めたんです。そして無事に試験に合格することが出来たので転職にチャレンジしたんです。


── 前職がスタートアップに在籍していらっしゃったんですね。ではどうしてスタートアップでのキャリアに興味を持たれましたか?

実は一番最初は大手企業に務めていたんです。ただそこでお仕事を重ねていると、自分は企業の一つのパーツでしかない。極論、自分がいなくても回ってしまう。そこにもやっとしてしまったんですね。


── もっと自身の存在価値を高めたかったと

個人の存在がより重要視されるところに行ってみたくなったんですね(笑)もちろんそれだけでなく、大手企業特有の「決まったことを上手にこなす」ではなく、「そもそも何を決めるべきか」から始まる、正にゼロからイチを作るところにも強く惹かれたんです。今振り返ると、大手企業の良さもありますし大手企業だからと一括りにしては失礼かと思いますが、当時の私は一度決めると猪突猛進してしまう人間だったように思います(恥)


── StartupWeekend(以下SW)に飛び込まれたのはいつ頃でしょうか?

前職時代、医療系スタートアップに勤務中の時ですね。


── スタートアップに在籍しながらスタートアップの始まりの場に足を運んだと。

そうです(笑)そんなこんなで大手企業からスタートアップに転職を果たしたのですが、もやっとしていたんです。働き始めてお仕事は出来ていたけれども、本当にこれでいいのだろうかと。


── 本当にこれでいい?

当時はこう思っていたんです。スタートアップは「出来ることなんでもやろうよ」の文化だけれども、自分は本当にそのマインドを持てているかと。もちろん社内の同僚と比較すると、きちんとその姿勢は当時の自分は持てていたと思うものの、比較対象が社内しかなかったんです。


──  スタートアップの働き方として正しいか確かめたかった、というわけですね。

やっぱりスタートアップと一口に言っても色々な組織があるじゃないですか?プロダクトやビジネスモデルが秀逸で資金調達も潤沢で超ホワイトなところから、お客様からの引き合いが中々に得られず切羽詰まってブラック気味なところまで。当時の自分はある程度、ゆとりを持って働けていたので、それでいいのかなって不安を感じていました。


──  参加されて如何でしたか?

最初は石川県の加賀市で飛び込んだのですが、想像以上に熱烈でした(笑)膝を突き合わせて真剣に議論し合う、本気でぶつかり合う、街に飛び出していく、スタートアップで「働く」ではなく、スタートアップを「作る」ことの違いに触れられました。


──  「働く」と「作る」の違い。

会社では、良くも悪くもいろんなものが準備されちゃってるんです。けれども立ち上げとなると、そもそも何もない。自分で環境を生み出すとはこういうことなのだと体験できました。


──  その後、金沢や白浜や伊勢と様々な場所に顔を出されていますが、どうして支える側に回られたのでしょうか?

「このままじゃダメだ!」と自分に言い聞かせるため、というのが大きいです(笑)


遠路はるばる伊勢にて開催の場に運営として飛び込まれた竹知さん

──  詳細をお聞かせ願えますか?

SWに足を運ぶと「持って」いらっしゃる方々がたくさんいるんです。○○を成し遂げます!といった確固たる想いであったり、○○の事業を展開しています!といった明確な実績であったり、プロとして○○が出来ます!といった専門性であったりと、誰もが何かを持っているんです。もちろん私を含めてその場にいる全員が全員そうとは言い切れませんが、コーチとしてフィードバックをくださる方々、ジャッジとして事業評価を届けてくださる方々、そして場作りを支援してくださるスポンサーの方々、御三方は確実に持っていらっしゃるんです。


──  持てる皆様からのプレッシャー

まさにです。打ちひしがれてしまうんです。自分はまだ何も持てていないと。もっともっと精進しないといけないと。ただ日常を漫然と過ごしていちゃダメだと。そうやって気付いたらSWに足を運んでいる自分がいます。次は愛知までお手伝いに行く予定です(笑)


──  そうやって始まりの場に関わり続けているとコミュニティが育つ様に接せられると思うのですが、コミュニティの価値はどこにあると感じますか?


全く見ず知らずだけれども、新しい挑戦への想いを共にする人同士が出会えることだと私は思います。元々、どの地域にも色んなコミュニティはあると思います。料理のコミュニティだったり、お祭りのコミュニティだったり。けれどもアイデアをカタチにしようと思うと、いつもと同じメンバー、だけじゃ足りないんです。


──  足りない、とは

続きは下記にてお読みください。


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