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戦う○○を間違えない

 アイデアを考案する際、情熱が続くことや興味関心ある領域に着手することも大事だけれども、そもそもそれがビジネスであることが大前提。では、ビジネスであることを踏まえると、何を間違えないように注意すべきか、その観点を三つほどメモしておきたい。

 一つ目のポイントは、戦う市場を間違えないこと。顧客の課題を解決する見事な解決策を提示できるアイデアであっても、残念ながら市場が縮小していれば、その顧客そのものが消滅してしまう。

 極端な例としては、日本の子供向け市場は少子化に伴い縮小傾向。もしビジネスとして成功したいのであれば、最初から世界の子供を視野に入れたアイデアにするか、子供以外への進出を前提にする必要がある。

 二つ目のポイントは、戦う相手を間違えないこと。もし市場の選択に誤りがなくとも、既存に存在しているプレイヤーに勝てなければ、残念ながら撤退せざるを得なくなってしまう。

 極端な例としては、日本のお葬式はイオンにより透明化と簡素化が成された。葬儀市場はこれからも順調な推移が見込まれるけれども、全国にネットワークとブランドを築き終えているイオンの圧に勝てるのか、ということを最初に考慮に入れなくてはいけない。

 三つ目のポイントは、戦うアイデアを間違えないこと。市場が順調に推移していて、強い競合がいなければ成功するのか?答えは否、残念ながら「誰の・どんな課題を・どうやって解決するのか」というアイデアの根幹がズレていてはビジネスは始まらない。

 極端な例としては、オレオレ詐欺か否かを電話の声からAIで判定するサービスを考案したとしよう。けれども高齢の方々が「AIなんて信じられない」と感じていれば、顧客の課題に対する解決策として導入に至ることはない。

 戦う市場を間違えないこと。戦う相手を間違えないこと。戦うアイデアを間違えないこと。新規事業を考案されている皆様の一助となりますように。

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