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【#11】退社した元社員のヨーロッパ1人旅<ハンブルグの田舎町編>

これは、拓匠開発に新卒で入社した社員(みほ)が会社を辞めて、2ヶ月間のヨーロッパ1人旅に出る壮大な(?)物語である。

みほは会社員時代に叩き込まれている(はず)の「拓匠力」を旅の中で活かし、人間として大きく成長することはできるのか?!

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ドイツの電車は信用するべからず

ベルリンから友人の住む田舎町の最寄り駅までは、電車で移動します。ベルリン中央駅→ハンブルグ中央駅→田舎町最寄り駅という長い道のりです。

ベルリン中央駅からハンブルグ中央駅まで座席指定ができなかったので、移動時間の4時間をずっと立っていなければならず、私の疲れは溜まっていく一方でした。

足の痛みと全身の疲れに耐えて、ようやくハンブルグ中央駅に到着。


ハンブルグは信じられないほど寒く、日本の12月くらいの気温でした。9〜10月なら世界中どこもまだ暑いだろうとTシャツばかり持ってきた自分は本当にアホです。


ここから友人の住む田舎町の最寄り駅まで、また電車で移動です。
お腹は空いたし、足は痛いし、肩も痛いし、寒いし、私の体力は限界に達していました。

しかもそこに追い打ちをかけるように、どのチケットを買えば良いのかわからなかったり、券売機が故障していたり、何度もプラットフォーム変更や遅延のアナウンスがあったり・・・この旅が始まって以来、最大の地獄です。


ドイツの列車が時間通りに来ることは珍しいと聞いてはいたものの、ここまでとは。

この時ばかりは、ドイツには二度と来ないと誓いました。




でも、いいこともありました。

プラットフォーム変更のアナウンスが出るたびに重いキャリーバッグを抱え、泣きべそをかきながら階段を登っていたら、イケメンが後ろからヒョイと片手で私のキャリーバッグを持ってくれたのです。しかも2回も!!それぞれ違うイケメンが!!

地獄にいる時、人の優しさは身体中に染み渡ります。この時は流石に2回とも恋に落ちかけました。


イケメンに生きる希望を与えていただきつつも、やっぱりどの電車に乗ればいいのかがわかりません。



こうなったら頼れるのは人しかいない・・・!


この事実にようやく気がついて、いかにもドイツ人っぽいお姉さんに「この列車はこの街へ行きますか?」と質問してみました。

するとそのお姉さんも同じ方向へ行く予定だったようで、それからはお姉さんにトコトコついていくだけです。

お姉さんのおかげで無事に目的の電車に乗り込むことができ、さらには電車内でたくさんお話をすることができ(半分くらい何て言っているのかわからなかったので多分会話は噛み合っていない)、私はお腹が空いていることも足が痛いことも忘れて、移動時間を楽しみました。



田舎町の最寄り駅からはみやとマロンくんが車で駅まで迎えにきてくれました。

みやは寒がる私に上着と湯たんぽを持ってきてくれて、二重の暖かさに幸せを噛み締めながら、2人の住むお家へ向かいます。



見た目から可愛らしい2人の住むお家は、セレブの家みたいに綺麗でおしゃれで洗練されていました。

空間は白を基調とし、床はツルッツルに光っていて、至る所にお花や絵画、おしゃれなオブジェが飾られています。

私も絵画とかオブジェとかが好きなので何度か家に飾ろうと試みたことがありますが、我が家に来た途端、洒落た雰囲気を失って邪魔なゴミと化すので不思議です。


私の泊まらせていただくリビングルームは、ガラステーブルを中心に立派な革張りのカウチが配置されており、壁には特大テレビモニター。大きな窓の外には木々が生い茂り、お昼時はベッドに美しい木漏れ日を映し出します。

映画を見たり本を読んだりしてぐうたらするのに、こんな理想的な部屋はありません。


私のお借りしたリビングルーム


この生活感のの字も無い美しきリビングルームで、私は惜しげもなく自分のキャリーバッグをかっぴろげ、古びたパンツを干し、テーブルにみほグッズを並べ、このセレブな雰囲気を一瞬にして庶民的にする能力を発揮しました。



2人は夕食に、温かいスープとパンをご馳走してくれました。私はこういう優しい味が、ずっと食べたかったのです。そしてご飯というのはやっぱり、人と食べるのが一番美味しいです。

食後は湯船にまで浸からせていただき、至れり尽くせりです。

風呂上がりは3人でお酒を飲みながら貴族のようにボードゲームを嗜み、その後はふかふかのベッドで、久々に夢を見ながらぐっすり眠りました。



ハンブルグの田舎町滞在

田舎町滞在中は、町のパン屋さんに行ったり、近くの森に出かけたりしました。



家の近くの森の花畑
こんな森が家の近くにあったら毎日通う・・・



町にはチェーン店がほとんどなく、花屋さんやパン屋さん、カフェ、レストラン、お肉屋さんなど、小さな個人店がポツポツありました。


小さな町の中でみんなが支え合って経済が回っている印象で、イオ⚪︎やウェ⚪︎シアばっかりで買い物する私とここの町の人とでは、買い物の概念が全く異なりそうです。



カフェでくつろぐ人々


鐘の音がバカでかい、町の小さなカトリック教会



そして2人の暮らしぶりといえば、時間の流れが日本人とは180°違う様子です。

朝はゆっくり9時ごろに起床してコーヒーを飲み、ブランチの後に森を散歩したりジムに出かけたりする。その後、アイロンがけやゲスト対応などのお仕事をし、夜ご飯を作って食べて、寝る。

一方で私の会社員時代は、毎朝戦争のように慌ただしく支度をし、適当な服を着て会社にスライディング、米をタッパーに詰めただけの超適当弁当にふりかけをかけて早弁し、定時退勤した後はこれまた超適当晩御飯(納豆ご飯とか)と甘いものを食べて掃除も片付けもせず寝る、そんな日々でした(これはこれで楽しい日常でした)。



2人の丁寧でゆとりのある生活に、自分のこれまでの日常が流石に情けなく思えてくる田舎町滞在でした。


次はローマ!!

次は、みやとマロンくんと一緒にイタリアへの旅(ローマスペルロンガ)に出ます。

イタリア人のイメージがあのイタリア人版寅さんのせいで結構最悪なのですが、日本にだっていろんな日本人がいます。偏見なき素直な心で、イタリアという国を満喫できればなと思います。

そしてローマでは初日からある人物とお会いできる約束をしています(誰なのかは次回のお楽しみに)!

それでは、行ってまいります✈️✨


〜旅の順路〜
ブダペスト(ハンガリー)ウィーン(オーストリア)プラハ(チェコ)ベルリン(ドイツ)ハンブルク(ドイツ)今ここ!→ローマ(イタリア)→スペルロンガ(イタリア)→ハンブルク(ドイツ)→コペンハーゲン(デンマーク)→パリ(フランス)→コペンハーゲン(デンマーク)→ボーンホルム島(デンマーク)→ストックホルム(スウェーデン)→トゥールーズ(フランス)→リスボン(ポルトガル)

出発日:8/27(火)〜帰国予定日:10/14(月)


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