私が雇用創出プロジェクトを企画した理由。
こんにちは、地方公務員の新家です。北海道猿払村に勤務しています。今日は、過去に企画系の部署にいながら雇用創出に向けたプロジェクトを立ち上げた理由をご紹介していきます。
結論としては移住促進事業に取り組み、雇用がないと人がこない。コトを実感したからです。
2014年新設された企画政策課という部署に異動した私が担当する仕事のひとつに、移住定住施策に関すること。という事項がありました。引継ぎを受けた内容としては移住を希望される方が来られたら相談にのるということ。移住相談ワンストップ窓口として、住宅や暮らしに関することなど一手に引き受けるというものです。
他のまちはどんなことをやっているんだろうと、リサーチしてみると移住者への支援金の交付、移住体験住宅の用意、移住相談会への参加など、力を入れるなら移住希望者を待つのではなく、積極的にPRし迎え入れていこうという取組みでした。
こうして、移住促進を受け身の体勢から、積極的に働きかけをしていこうと取組みを企画していく事になりました。翌年の2015年には、移住希望者が猿払村で気軽に移住体験をできるよう移住体験住宅を道の駅「さるふつ公園」内に建設。
近隣の市町村担当者から、観光目的での利用が多く課題となっている。という課題感を教えてもらっていたので、利用金額が低く抑えつつも、村が用意する体験プログラムに滞在日数の半分の期間に起きて参加することを条件に加えました。
これによって、観光目的での参加者を防ぎつつ、村に生活した場合にやりたいこと、やれることを考えたり、実践する時間を設けることができました。老若男女様々な方が参加されるコトを想定し、これとこれから選ぶということではなく、一人一人の得意なことや経歴などをお聞きしながら、お一人お一人に合わせてカスタマイズするオーダーメイドの移住体験プログラムです。移住後に猿払村で何を実現したいかを最も大切に考えて制度も設計したのです。
時には、建設会社やホテルで仕事体験。これは実際にアルバイトとして賃金をもらいながらの就労です。また、介護施設でのボランティアや、ピアノの演奏会、中学生への英語塾の開設、小学生への体操教室の開催など、本当にその人のスキルに応じてたくさんのことを実施するなど、住宅を用意するだけではない体験を用意させていただき、大変好評です。
また、まだ猿払村のPRや知名度の低い移住体験住宅の利用希望者を生むために、移住体験ツアーも2015年からスタート。2泊3日で猿払村の産業や歴史、風土を肌で感じてもらい、ファンになってもらいつつ、移住体験をしてみたいという方を発掘することを目的としました。5年間で300名を超える方に参加いただきこの中から、何組も移住体験住宅を利用していただく事につながりました。
そして、実際に移住体験ツアー参加者や移住体験住宅利用者の中から移住に向けて相談を受けることも多くなり、その都度就職や住宅に関してご案内するという流れです。と、ここまでは思い描いていたとおりでした。ただ、ここからが想像はしていたものの想像以上に厳しいものでした。
人口2,700人弱の猿払村、漁業と酪農が基幹産業の村での雇用の種類は多様とは言えず、希望する職種や収入面でのマッチングが思うようにできずに移住が叶わないということを何度も体験し、悔しい思いをしました。
このような体験を通して、特色ある雇用を生み出す必要性を感じた私は、地域の強みを生かしつつ、魅力があって、稼げる仕事を猿払村に作りたいと考えたところです。
結論としては、地域の強みを生かしつつ、魅力があって、稼げる仕事を猿払村に作りたいということ。これは、移住を希望される方だけの選択肢ではなく、猿払村で生まれ育った方が目指せる雇用の場として考えてのことです。とにかく、猿払村で暮らしたい、働きたいと思われる方の選択肢を増やしたい。
ここから、紆余曲折を経てビニールハウスを活用した農業を企画していく事になり、4年以上の歳月がかかりましたがスタートに漕ぎ着けることができました。
この辺の話は、またの機会に。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。また、次の記事でお会いしましょう。
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