79.他人との付き合い方三ヶ条
A.他人との付き合い方三ヶ条があります。
面倒くさがらない
期待しない
好かれようとしない
この三つを守っておけば自分の人生に集中できます。しかし世間に土下座したい気持ちというのも痛いほど分かります。
そんなときは「いざ劣等!」と劣ったものであることをカウンターにして優れている者を堂々と敵視しましょう。
これはユダヤ人をボロクソに叩いたナチスの発想とあまり変わりませんが、この際仕方ありません。自らの健康のため、心の中で他人に悪態をつくしかありません。
僕もそうでした。
同級生の御曹司にじつに嫌な野郎がいました。
夏休みになると、やれフィジーだ、やれフィンランドだデンマークだオーストリアだと、いちいち金持ち旅行自慢をするのです。
「アメリカ!」とか「ハワイ!」とかならかわいげがあるのですが、「いやぁ〜フィジーの海と風がさ。素晴らしかったなぁ」などとスネ夫のように思い出に浸り腐るのです。
何の理由もなく顔面を殴ったことがあります。直後先生に頭の形が変わるほど殴られました。
先生を恨みました。復讐を誓いましたが、力が足りないので、給食のシチューにチョークの粉を仕込んでやろうと企んだことがあります。
学級文庫の絵本に『狼と七匹の子山羊』というものがありました。その中で狼が声を変えようしてチョークを食べる場面があるのです。
殺すのはやりすぎなので、声を変えるぐらいならと幼き僕は思ったのでしょう。
でもやめました。バレたら今度こそ頭が本当に変形してしまう気がしたのです。
なす術なくなった僕は、「こうなったら劣等とハングリーを傘に着て、富裕とブルジョワジーを馬鹿にするしかない」と画策しました。ニーチェに言わせれば奴隷道徳、ルサンチマンというやつです。
「優れているからってなんだ!いい気になるな!」という思想です。
しかしこれがロックなのです。ロックというのはジャンルではなく生き様です。
その生き様の実体は「おや?そんなところで金のかかる遊びに興じてるのかい?俺には三宮や新開地、十三でギラついているほうが性に合っているのさ、ハハハ」と笑い飛ばすことです。
そして夜は悔し涙を流して安酒をあおり、スマホで「フィジー 旅行 値段」などと検索するのです。
金額に目の玉が飛び出しました。屋久島ならと思って検索したら今度は眼球が破裂しました。
淡路島ぐらいなら行けるかなぁと思いつつも、その頃には「三宮が一番」と自らの答えにたどり着くのです。ロックなんてこんなものです。
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