見出し画像

第五人格と恋愛と深層学習


はじめに

この記事は慶應理工アドベントカレンダー2022の何日目かの記事です
表紙の画像はこちらから引用。(携帯だと見づらいかも。。すみません)
前日の方と次の日(明日更新予定)の方の記事は↓

前日 | 次の日 →

本記事では、主に自身の大学生活の片鱗と第五人格というゲームの紹介をします。ほぼ過去の振り返りなので適当に流し見てもらえればと思います

自己紹介

慶應理工学部情報工学科に所属しているものです。
現在は深層学習を用いたマルチモーダル系の研究を行っています。
日本語弱者であるにも関わらず、とある事情によりアドカレを担当する
ことになってしまいました。特に書く内容が見当たらなかったため、
適当に某感染症下の大学生活を思い出しながらつらつら書いてみます。
まあ、そんな感じです。

第五人格と僕

第五人格とは

自己を紹介する内容がなさすぎるので、早速内容に入ろうかと….。
初めに、主題となる第五人格について軽く紹介しようと思います

本作は追う側であるハンターと逃れる側であるサバイバーをプレイヤーが選択し試合を行う4vs1の非対称型マルチプレイゲームである。各キャラクターには固有の能力があり、それらを駆使しハンターはできるだけ多くのサバイバーを脱落させることを目標に、サバイバーはハンターに捕まらないように立ち回り、マップに点在する5つの暗号機を解読し、ゲートから脱出することを目標にプレーを行う。

Wikipedia(IdentityV 第五人格)より引用

第五人格とは、2018年にリリースされた
ハンター(1人)vsサバイバー(4人)の非対称型のスマホゲームである。
一言で言えば、"DbD"のパクリゲームである。

年に1度、賞金総額約8000万円規模の世界大会(CoA)が開かれていたり、
日本でもプロチームが結成されていたり、
"約束のネバーランド"をはじめとして"ペルソナ", "名探偵コナン",
"DEATH NOTE", "ダンガンロンパ"などといった有名アニメとコラボしているなど、何気に勢いに乗っているゲームである(と思う)

約束のネバーランドコラボ第一弾

某感染症と第五人格

時は遡り、大学2年春。
某感染症が到来し、全ての授業がオンラインとなった。
多くの学生にとっては成績が取りやすくなり良かったと耳にする。
自分にとっては最悪の状況であった。
長くなるので簡潔にまとめると、

・情報という学科(科目)に特に興味はなかったこと
・"課題"という形式で勉強するのが苦痛でしかないこと
家では一切の勉強ができなかったこと

以上の理由から「家で授業を受け、課題に取り組む」
オンラインという形態が不可能極まりない状態であった。

大学に通えない中、家が近い地元の友達と連絡を取ることが多くなった。
そのうち一人が第五人格をやっており、
さらには最高ランクまでランクを上げていたことを知った。
色々話しているうちに、自分とは無縁だと感じていた"最高ランク"が
実は意外と近い場所にあることに気づき、時間を費やしていくこととなる…

ハンターを極めた大学2年

ハンターvsサバイバー

第五人格は、上述の通り、
1人で戦う"ハンター"陣営と4人で協力する"サバイバー"陣営の
2種類の陣営から好きな方を選択して遊ぶゲームである。

4人で戦うサバイバー陣営は、他の人の"上手さ"も勝敗に関与してくるため
専ら1人で戦うハンター陣営を嗜んでいた。

第五人格は24時間ランクが上げられるわけではなく
朝 5:00 ~ 7:00
昼 13:00 ~ 15:00
夜 20:00 ~ 22:00
の6時間/日のみランク戦が開かれている。
(⚠︎現在は少し変わっています)

外出を禁じられたオンライン生活、家で勉強ができない僕は
全ての時間を第五人格を基準に生活を送るようになった。
以下は当時、最もランク戦をやりこんでいた時期の24時間である。

かつての生活リズム

見ての通りだが、「ランク戦 → 寝る 」の繰り返しの日々を送っていた。

そのせいなのかおかげなのか、
・第五人格界隈で有名な某配信者(1484)さんと対戦(Youtube探せばある)
・当時のプロチームのサバイバーとランク戦で複数回対戦
など、かなり有名な人たちとも対戦をしていたと記憶している。

第五人格は総合ランキングだけでなく、各キャラクターごとのランキングもあるのだが、当時使用していたキャラでは58位まで到達している(下図参照)

当時のキャラランキング

そんなこんなで2年春も半年が経過し、
思い出したくもない、、忌まわしき期間"テスト期間"を迎えることとなった
忘れもしないその日…2020/07/21(多分) はやってきた。
数少ない必修科目(Python)の授業内テストの日である。
授業内テストとは、テスト期間ではなく授業最終日にテストをやったるで
という制度であり、この授業は4,5限だったため開始時刻は15:00前。
誰がどう考えても万全の準備を行うに最適な時間であった…… 寝坊


今考えても意味がわからない。
当時の僕は15:00からのテストに寝坊をしたのだ。
出席していないことに気づき、電話をかけてくれた友達はいた。
いつも遊んでいるメンバーのLINEグループで共有してくれ、
グループのみんなも電話をかけてくれていた。


朝のランク戦で携帯の充電を使い切っていたのである。


そんな僕には着信音が届くわけもなく、気づいた時には、
半分以上の時間が経過(確か)・携帯の充電も0・パソコンの起動からスタート
悪あがきをする暇もなくPythonの単位を落とすことになった

(補足)
    情報工学科2年はPythonを落とすと、
    あと一つ必修を落とした瞬間に留年が確定する。
    1授業に100+万円の重みがのしかかってくるのである。シンプルに地獄。

反省をしたのかしていないのか、ただ燃え尽きたのかそうでないのか
このことをきっかけに第五人格の時間を少しずつ減らしていくこととなる。

第五人格とdiscord

例の事件以降、ランキングを求めてハンター陣営をプレイすることは少なくなった。そこで負けても気にしないサバイバー陣営で遊び出すこととなる

しかし、サバイバー陣営は1人の力ではどうにもできない。
試合の勝敗に全く関与することなく負ける可能性のある陣営
それがサバイバー陣営なのである。ストレス極まりない。
第五人格の仕様上、特定のランクまでは4人でチームを組んでいくことが
可能であり、基本的には通話をしながらプレイするのが主流である。
この際、discordというアプリを通話アプリとして使用している。
(discordLINEのように通話とチャットができるアプリである)

スマホの黎明期、SNS初期などを経験している自分の世代は、
"知らない人と通話する"ことに抵抗があるのは自分だけではないはずだ。
しかし、サバイバーでまともに戦うにはチームを組んで通話する以外の
選択肢がないのである。(勝率が30%でも楽しめる人は別だが。)

覚悟を決めた。ゲーム内で募集をしている人に申請し、
discordで通話をしながら遊ぶという王道ルートに乗り、
いくつかのdiscordグループに入ることとなった。

第五人格公式Twitterより引用

discordをやっていた年齢層は幅広く、中学生から30弱の社会人まで、
暴言厨、不登校の高校生、個人事業主、メンヘラ男女、二重人格の女の子と
さまざまな境遇の人がいた。(もちろんいたって普通の人もいた)
グループの雰囲気も様々であり、
仲がよくランク戦外の時間でも遊んでいたり通話しているグループもあれば
ランク戦専用グループでランク戦の時間のみ集合するグループもあった。

様々な人とランク戦を行く中で、
話しやすく、参加しやすいグループが徐々に2,3個に固定されていく。
自分も主に2つのグループで遊ぶようになった。

サバイバーも始めた後のランキング

今時の学生の恋愛事情

すっかりdiscordの抵抗も無くなった2年秋。
この頃にはグループ内でチーム戦も定期開催されていた程に、グループ活動が活発であり、それを通してメンバーの関係なども徐々に理解していった。

そんな時だった。
おそらく自分と同世代以上の人には考えられないであろう事象を観測した。


グループ内の高校生2人が付き合った


7/7日七夕の日、衝撃が走ったことを今でも忘れない。
するわけもないと思うが、個人情報のため曖昧に紹介すると
女の子は西の方に住む明らかに学校カースト上位のかわいい系の女の子。
男の子は日本のさらに左の方に住むおとなしめの男の子。

もちろん彼らは会ったこともなければ直接顔を見たこともないのである。
(discordのビデオ通話と写真を通しては見たことがあるとのこと)
最も驚くべきは高校生では会えない距離、つまり遠距離恋愛なのであった。

イメージ図1(stable diffusionで作成)

他にもある。
東の方に住んでいる高校生の女の子が、
西の方に住んでいる社会人の男の人(約20歳)に好意を抱き、
オープンキャンパスの"ついで"に逢いにいったのである。
(最終的な進学先はご想像にお任せする。)

⚠︎ 決して馬鹿にしていたり軽蔑しているわけではない。
    単純に自分の中高生時代には考えられなかったなと
    思っているだけであることに注意していただきたい。
    なんなら、とても仲良く毎日楽しそうであったことも追記しておく

一方で、確かに"直接会うこと"への抵抗値が無視できるほど小さくなっていることも確かである。以下にTikTokで見かけた動画を引用しておく。

Identity Vという名前をいじり、Identitinderとも呼ばれているこのゲームは、確かに”会うことへの抵抗値が低い"人が多いことも事実であろう。

全てを挙げるとキリがないが、実際にあった例としては、
雪がよく降るイメージのある県に住む高校生が、日本の都心や西端の方に
新幹線で出かけ、社会人や大学生と遊んでいたこともあった。
(新幹線代含む全ての出費は社会人の方が負担してくれたそうで。羨ましい…)

なお、今でも仲のいい人達もいれば、関わりがなくなった人達もいる。
2年間一緒だった"トモダチ"とふとしたきっかけで喧嘩し、その日以来
二度と会話することもなくなった子達もいた。グループに入った当初は、「私たち二年間も一緒なんですよ!!」と口を揃えて言っていたのに、だ。
これもネットならではの新しい"ユウジョウ"の形なのかもしれない。

イメージ図2(stable diffusionで作成)

自身が学生の頃を思い返すと、小学校 → 中学校 → 高校 → 大学と
学年が上がるに伴い、徐々に行動範囲も広がっていき、
かつては夢の大冒険であった"東京"も今となっては大学通学の通過点に
過ぎなくなっている。歳を重ねるにつれ、限られた空間が徐々に広がっていく。そんな感覚を覚えた経験がある人もいるのではないのだろうか。

一方で、現代の、"ゲーム"という共通の趣味により、
かつての限られた空間という概念は今や存在しなくなったのかもしれない。

若い世代と思っていた自分もすでに時代に取り残される世代となっている
という事実に唐突に気づかされたそんな経験であった。

黒歴史作りたくないので終わりにします。

(補足)
上記以外にも、興味があればDMでor直接聞いてください。

エピローグ

⚠︎ 以下は"本当に適当なこと"を書き連ねています。    
読む際は反論を押し殺し、海のように広く寛大な心でお読みください。     技術的な部分で誤りがあればぜひ教えてください。お待ちしております
てか、"エピローグ"の意味すら曖昧、ただ言ってみたかった。

ガラケーからスマホに変わり、ゲームキューブやWiiをはじめとした 家庭用ゲーム機から徐々にスマホゲームへと移った僕らの世代。 僕たちが学生の時代には、ゲームは学校の友達等の限られた範囲内で遊ぶ人が大多数であったのに対し、現在はネットを利用して際限のない範囲へと拡大している。


日々変わりゆく現在、重要なことはなんだろうか。



一つの答えとして、
"マッチ度合い"が重要である時代に変わっているのかもしれない。
遠距離だろうが、学生であろうが、直接会ったことがなかろうが
人と人とのマッチ度合いが高いことがより重要視され、
直接会ったことがなくても友達より上位の存在になり得る
そんな時代にいつの間にか移っているのかもしれない。

物事を多視点で眺めることは時には多くの知見をもたらしてくれる。
"マッチ度合い"の視点で見ると、ふと以下のことに気付かされる。


深層学習ってマッチ度合いじゃね


誰しも1度は考えたことがあるのではないでしょうか。

深層学習は特徴抽出と予測器に大別することができるが(多分)、
深層学習が行なっていることは、
抽出した特徴と予測値とのマッチ度合いを高めることだと
考えられるのかもしれない(そんなことはない)

今となっては当たり前のように使われている手法であるが、
2021年OpenAIによりCLIPという手法が提案された。
⚠︎ project pageはこちら / 元論文はこちら
CLIPの以下の図は親の顔より見たことがあることかと思います。

CLIP(論文より引用)

CLIPは一言でまとめると、
Web上にある大量の画像と自然言語(日本語や英語といった言語)のペアから、各特徴量を抽出し、それぞれの特徴量を近づける手法だと言うことができる(知らんけど)

つまりこれって…..


画像と自然言語のマッチ度合いを高めることそのもの


である。(ない)

マッチングアプリは人と人とのマッチ度合いを、
深層学習は特徴量のマッチ度合いを、
就活は個人と企業とのマッチ度合いを、
現代はマッチ度合いを軸に回っているのではないだろうか。

そんなことは微塵も感じなかったが、
良くも悪くも普段経験することのない非日常を体験したのであった。(完)

おわりに

最後まで読んでくれた人、つまらない話にお付き合いいただき
誠にありがとうございました。(本当に)

本記事は第五人格の魅力について語ったものです。(知らんけど)
ぜひ、ゲームを楽しみたい人もその他の目的がある人も
第五人格を始めてみてはいかがでしょうか。

P.S) 他のゲームと異なり、ガチャや課金による強さの差がないこと、
        全ては個人のプレイスキル次第というのもとても魅力的だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?