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【5歳児から教わったこと】~クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲~

前述

「今の自分が永遠に続いていくんじゃないか」

そんな思いを昔に抱いたことのある人も多いのではないでしょうか。自分もその一人です。今、思うと幼少期~中学生くらいまでは時間の流れが極端に遅く感じました。誕生日を迎えて「歳が増えた」と両親から言われても何ら実感が湧きません。自分は死なないんじゃないかとさえ思っていました。(少し調子が良すぎますかね笑)一方で大きくなってからの人生における体感時間の速さは尋常ではありません。特に高校生以降はあり得ない程に早く時間が進んでいきました。

実は、大人の頃よりも子供の頃の方が時間の流れが遅く感じるということは科学的に証明されており、学術的には「知覚的時間差異」と呼ぶそうです。

要は、「同じ体験をしても初めてかどうかで時間の感じ方が変わってくる」とのこと。

知覚的時間差異によれば、幼少期の時に時間が過ぎるのを長く感じることは毎日が新しい発見で、時の流れにワクワクしているそうです。

そういえば大学生の頃、ゼミ中に教授からこんな質問をされたことがあります。

~「戦後の20世紀の日本」と「2000年以降の21世紀の日本」選べるとしたら、どちらで生きたいですか?~と

余談ですが当時、自分はゼミで同じメンバーだった同級生とお付き合いをしており、その問いに対して前者を選んだ人は僕と彼女だけでした。やはり気が合ったんですね~。

当然、2対20のマイノリティーを引いたので、理由を聞かれました。

「時の流れにワクワクしたいから」と答えたと記憶をしています。

景気が良くなり、技術も進歩し、新しいモノも出来て便利になっていく。

そんなゼロイチの世の中だったら、どれほど時間の経過にワクワクしていたのでしょうか。

「高度経済成長期」「バブル全盛期」の日本への漠然な憧れもあり、その様な回答をするに至りました。

それこそ経験をしたことすらないのに何処か懐かしい「ALWAYS 三丁目の夕日」の様な世界観が自分にはたまらなく刺さるのです。

そろそろ本題に入りますが「偶には逃げたくなる」そんな今の世の中を生きる上での心得を大人ではなく幼少期の子供から学ぶこともあるようです。

みんな知ってるクレヨンしんちゃん。

そして社会人になってから映画~クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲~を観た自分は度肝を抜かれました。

映画が公開されたのは2001年4月21日。自分が小学校に入学する前の話です。年齢で言えば5歳。所謂、クレヨンしんちゃんを観る世代でしたので、当時も同作品を観ていたことは鮮明に覚えています。

ですが、当時の感想は社会人になってからの自分とは180度違います。

まさか、野原 しんのすけから元気を貰うとは思ってもいませんでした。

作品概要

以下、ウィキペディアからの引用です。

~本作は21世紀初の劇場版クレヨンしんちゃんである。本作では親世代が20世紀の象徴として、子供世代が21世紀の象徴として描かれており、過去と未来の交錯が描き出されている。本作では20世紀、特に昭和30〜40年代の高度成長期を懐古するコンテンツやギミックが多用されている。そのため、本来の(アニメの)『クレヨンしんちゃん』の視聴者層である子どもだけでなく、むしろ子どもの親に向けられた作品であるとも言える。

あらすじ紹介

突如、「20世紀博」というエンタメ施設が春日部市に出来た。

そこでは20世紀をコンセプトにオトナ達に「懐かしい」という感情を味わってもらう為に20世紀の頃に流行ったオモチャやアトラクションが用意されていた。大人たちは20世紀博の虜となり、遊び惚けるようになった。実は、「イエスタデイ ワンスモア」という組織の企みにより、21世紀を迎え腐りきった日本を古き良き時代であった20世紀の日本へと作り替えようとされていた。

大人たちが集まる20世紀博へとしんのすけ達は向かい、21世紀の日本を取り戻そうとするのであった~

クライマックス

懐かしいニオイを20世紀博のシンボルであるタワーの頂上から日本全国に散布することによって大人たちを洗脳して20世紀の日本を再び取り戻す最終計画を実行しようと試みるもしんのすけを中心とした野原一家の活躍により、大人たちは正気を取り戻し、20世紀よりも21世紀で生きることを選択することで、イエスタデイ ワンスモアの計画は失敗、組織のリーダーであったケンとチャコは投身自殺を図るもしんのすけに阻止され、自殺を断念。その後は今後も生きる選択肢を選び、車で去っていく。世の中には再び21世紀の日常が訪れた。

後述

本編では「懐かしい」というノスタルジックな表現が多用されていました。この映画が、世紀末に沸いた1999年~2000年の激動の年から21世紀に突入した2001年に公開されたということも非常に興味深いと思います。

通常は子供向けであるクレヨンしんちゃんが間違いなく、ある意味で大人向けに作られている。というか、大人たちに向けて強烈すぎるメッセージを発していました。

特にクライマックスのしんのすけが「懐かしいニオイ」が散布されるのを阻止するためにタワーを階段で全力で駆け上がるシーンには衝撃を受けました。当時5歳児の自分にはこのシーンに感動を覚える余地はありませんでしたが、何度転んでも立ち上がり歩みを止めない、しんのすけの姿は今を生きる自分に勇気を与えてくれました。そしてその際に流れるBGMが本当に素晴らしいです。ぜひ、一度聞いてみてください。

BGM 「21世紀を手に入れろ」 音楽  浜口 史郎氏

最後に

「懐かしい」「あの頃は良かった」どの世代であっても過去を振り返ることは悪いことではないと思います。ですが、過去に頼ることは人生から逃げることになりかねません。

『時間の流れはそれでも止まらず前に進んでいくから』

今の世の中を生き抜く術を5歳児から教わったような気がします。

是非、成人を迎えた大人の皆さまにはもう一度、観て頂きたい作品です。


そういえば、世間では22卒就職活動が解禁されてますね。

次回投稿では自身の過去の新卒時の就職活動について雑談が出来ればと思います。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。


おわり






















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