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【物語る映画ポスター】バッファロー'66

映画のポスターだけを使って
作品を紹介していこうというシリーズです。

さんぽ気分でどうぞ。

今回ご紹介するのは、
フォロワーさんのwohsacさんに
おすすめ頂いた、「バッファロー'66」です。

原案、脚本、監督、主演、音楽をすべてを
ヴィンセント・ギャロが一人でこなしたという
個性むきだしのとんがった映画です。

すんごい面白かったです。

刑務所から出所したばかりの主人公が
おしっこを我慢しながら
あちこちへトイレを探すところから
始まります(笑

コメディチックで笑えるし、
「吐き出す場所がない」という
監督の叫びに見えたのは、
うがちすぎではないはず。
こういう演出も、まあ個性的。

両親に会いにいくため
嘘の結婚相手を文字通り、
強引に引っ張り込んで誘拐する。

とんでもない展開なのに、
不思議な勢いでぐいぐい引き込まれていく。

強引に引き込まれたのは、
若くて、顔立ち可愛く、バストがふくよかな
女の子。名前はレイラ。

やたらと胸を強調して撮っているのも
自由ならではというか、
男性目線をそのまま表してて、
まあ、見てる側としては、ありがとう。

日本版キャッチ・コピーは
「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」。

いいキャッチだと思いますが、
勝手ながら正確さを付け加えると、
「超自己中で史上最悪の俺が、
巨乳の女の子を強引に誘拐したら、
とびっきりの天使だった」です。

誘拐されたはずなのに、
レイラは、主人公の言うとおりに
むしろそれ以上に、優しくて適切なふるまいをする。
そのあたりに、物語の魅力が含まれていると
思います。

↑のショットがそれをよく
表していて、ポスターとしても
よく取り上げられていました。

今見ても笑えてきます。

主人公が両親に向けて、
幸せな夫婦の姿を見せたいとか言って
証明写真のブースで何度も撮り直すところ。

なんやねんその顔(笑
レイラは最高。

こんな具合に、
主人公は基本ずっと暗いんです。

とある復讐を志したことで
命も捨てる覚悟をとっくにしていた。

直接は口に出さないが、
レイラにはなんとくなく伝わってる。

決死の復讐の直前、
寒いと言って、同じ湯船につかる。
いいシーンです。

そしてラスト直前。
とうとうレイラの胸に顔をうずめる。

彼が初めて、弱みを見せた。
両親にはほとんど無視され、
友達には見放され、生きる目的も失い。

そしてラストのすごい展開。
あっ!となった後
なるほどね、わかるよ、と、安堵感もやってくる。

wohsacさんからおすすめ頂いたとき、
「男ならわかる」と言われたんですが、
ラストではっきり、わかりました。

男って、そうですなあ。

U-NEXTでもご覧いただけますので
ぜひ一度どうぞ。あなたが男ならとくに、
身に染みる何かを感じます。

お読み頂きありがとうございました。


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