COVID-19時代、人々の移動制限の季節性インフルエンザの流行への影響

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何十年にもわたるインフルエンザウイルスに対する監視と医薬品および非医薬品の介入が行われているにもかかわらず、毎年世界中で、季節性インフルエンザウイルスは流行を引き起こし続けている。しかし、世界中の国々で、COVID-19時代、2019-2020期間と2020-2021期間の季節性インフルエンザウイルスの感染者数が、著しく減少している。季節性インフルエンザウイルスの感染者数の著しい減少の原因として、COVID-19感染に対する予防策であるマスク着用、手洗い、ソーシャルデイスタンスが考えられいる。しかし、COVID-19感染対策の取り組みが弱い南米の国においても、季節性インフルエンザウイルスの感染者数の著しい減少が認められる。つまり、COVID-19感染に対する予防策以外の別の要因が、季節性インフルエンザウイルスの感染者数の著しい減少に強く影響している。

医学や公衆衛生学の専門家の発表によると、2019-2020年の季節性インフルエンザ感染者の激減の原因として、インフルエンザ検査のために各診療所に来る人が少なかったことが考えられている。さらに、2019-2020年の季節性インフルエンザ感染者の激減は、COVID-19の感染予防としての手洗いや社会的距離などの政策の有効性にも起因している。

また、日本国内において、COVID-19との同時流行が懸念されている季節性インフルエンザの感染者数が、報告されている。2020年12月13日までの1週間に報告された患者の数は、全国で57人である。例年の季節性インフルエンザ感染者数と比較して、2020-2021年の季節性インフルエンザ感染者は、大幅に少ない状況が続いている。日本の国立感染症研究所の報告では、日本国内での季節性インフルエンザの流行の兆しはまだ認められない。日本政府は、今後の季節性インフルエンザの流行状況を注意するよう日本国民に呼びかけている。

北半球では、季節性インフルエンザの時期が早く終わった後、南半球では、2020季節性インフルエンザは流行しませんでした。2020年4月から7月にかけて、世界的なCOVID-19の症例が増え続けたにもかかわらず、季節性インフルエンザ感染の症例は著しく少なかった。オーストラリア、チリ、南アフリカでは、季節性インフルエンザに対する83,000件以上検査で、合計季節性インフルエンザ陽性は51件のみでした1。

南米の一部の国では、COVID-19に対する予防策として、良い政策が行われいません。しかし、このような国においても、季節性インフルエンザの感染者数は著しく少ない。つまり、季節性インフルエンザ感染者の不在は、COVID-19パンデミック対応策としてマスク着用、手洗い、ソーシャルデイスタンスのみに起因していない。

これまでの調査より、ヒトは、新興性感染症の原因である新型ウイルスの媒体であるが明らかとされている。つまり、新型ウイルスの流動や循環は、人々のグローバルなの移動に依存することが明らかとされている。言い換えれば、グローバルな人々の移動の抑制が、季節性インフルエンザのグローバルな移動も抑制されると考えるのは自然である。現在、COVID-19感染拡大に伴い、様々な国で出入国時の検疫の強化(健康申告書等の提出、隔離措置)や入国、ビザ発給の制限を厳しく行っている。各国政に従って、各国際航空会社の運休または減便が行われている。

COVID-19に対する予防策として、良い政策が行われいない南米の一部の国でも、2020季節性インフルエンザウイルス感染者数が著しく減少している。おそらく、各国での出入国の厳しい制限が、季節性インフルエンザウイルスのグローバルな循環を停止させている。その結果、各国での2020-2021季節性インフルエンザウイルスの感染者数が著しく減少していると考えられる。

Author contributions
T.H. wrote the manuscript. I.K. carefully reviewed the manuscript and commented on aspects of clinical medicine, shared information on clinical medicine.

Disclosure of potential conflicts of interest
The authors declare no potential conflicts of interest.

Data availability and Consent to publish
This manuscript is an editorial and does not contain research data.
Therefore, there is no research data or information to be published or opened.

Acknowledgments
We thank all the medical staffs and co-medical staffs for providing and helping medical research at National Hospital Organization Kyoto Medical Center.

がん治療専門ドクター/癌ゲノム医療/新興感染症          Science Published on January 2021. by Kyoto@Takuma H

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