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陶器市の開催如何で学んだ広告を繰り返すことの重要性

(カバー写真:辻 拓眞『白磁耳付切継花入』)

こんにちは。
有田で陶芸家をやっております、辻 拓眞と申します。

だいぶ時期外れになっちゃいましたが、
今年の有田陶器市から、広告に関する学びがあったのでここで皆様と共有したいなと思います。

東西東西。

今年の有田陶器市は皆様ご存知の災禍による、やるorやらない論争の末、中止の運びとなりました。


結局の所、新たな打ち手である『Web有田陶器市』が例年と同様に開催されたのですが、
この有田陶器市開催に関して幾度となくニュースで取り上げられたことが、少しばかりはWeb有田陶器市のコマーシャルへと相成ったのではないかなと感じております。

要は、広告は繰り返すべきであると。
今回の話はこれにつきます。なんなら、ここでこの記事を書くのをやめてもいいくらいです。
少なくとも、弱者である私達はここに学ぶべきものがあります。

ただ、これだけ言ってもなかなか実感が得られないかもしれませんから。私の過去の体験を少し紹介させてください。


広告に関する具体例
・シン・エヴァンゲリオンの公開延期
・Voicyを毎日聴いていたら…
・有田陶器市について

 

シン・エヴァンゲリオン、映画館で見るつもりなかったんですが…

話は打って変わって、
今春ようやく、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が公開されましたね。

私は過去のエヴァンゲリオンのシリーズ作品全てを見ていたこともあって、映画館でものすごく感動しました!

もともと好きな作品シリーズではあったのですが、そもそも映画館で観るほどではないかな〜、と公開前は思っていました。

皆様の記憶にもあるかもしれません。
そもそもシン・エヴァは、2021年1月23日の公開を予定されていて、それが延期となって同年3月8日の公開となりました。そもそもこれが初めての延期ではありません。

ただもし、延期をされていなかったら少なくとも私は劇場で観てはいませんでした。

これは度々、シン・エヴァの再延期についてのニュースが取り上げられたことにより、エヴァンゲリオンに対する関心が想起されたことによります。


もう一つ事例をご紹介しますね。


Voicyって、ご存知ですか?

皆様はVoicyって、ご存知ですか?
ラジオアプリ?、音声型プラットフォーム?とでも言うのでしょうか…?

やや乱暴な説明になりますが、
Voicyとは、あらゆる業界におけるインフルエンサーが教養のある短い話を投稿している音声メディアになります。
これ、本当に素晴らしいメディアなので、ご存知ない方は是非一度調べられることをオススメします。

そもそもあらゆるサービス業は、人の可処分時間を取り合うビジネスモデルになっているので、ながらで聴ける音声メディアは次の時代のサービスとして注目もされているほどです。


で、私はこのVoicyを毎日聴いているのですが、その中に『西野さんの朝礼』というものがあります。
お笑い芸人であり、『えんとつ町のプペル』を描いた絵本作家でもある、キングコングの西野亮廣さんの配信ですね。

西野さんは、ラジオ配信の前に毎回お知らせを挟むのですが、以前『【教えて西野先生】 親子で学ぶ!とっても大切なお金の話』というオンラインセミナーの広告を毎日されていたことがありました。

私は西野さんの展開しているビジネスを参考にしたいと思っているので、普段からうっすら傾聴をしているのです。

ただ、そこにお金をかけるほどではないよなーと静観をしていました。(貴重な情報にお金をかけないという思考も結構危険だとは自覚しています…)

ところが上記した、オンラインセミナーの宣伝を毎日されるもんで、(この機会を逃せば、もう二度とチャンスは巡ってこないかもしれない(?))という気持ちがムクムクと起き上がってきて…

買っちゃいましたね〜笑
でも、800円。安いもんだと思います。


ここで、重要なのは。
一度聴いた時点では買うつもりがなかったということ。何度も聴いて、初めて関心が芽生えたということです。

さあこれって、私だけでしょうか?


で、有田陶器市の話

有田陶器市も、繰り返しニュースで取り上げられましたよね。あれで、Web有田陶器市に関心を持たれた方も少なからずいたのではないでしょうか?


ここで話をもっと私の身近に移します。

うちも、今年の陶器市で売り出したい商品がありました。以前もnoteで取り上げさせていただいた『鉄仙』シリーズです。


まず、この商品の何がいいかというと、
写真撮りがいい!!!

うちの優秀なスタッフさんが撮影しているのでそれもそのはず!今回のWeb有田陶器市のメインビジュアルとして使用されたほどなんです!つまり、今年の有田陶器市を代表する作品だったんです!

しかし、うちはこのチャンスをものにできなかったんですね。ここで私達がすべきだったのは、この画像を使って何度も広告を繰り返すことでした。


SNSでの投稿で、いわゆるバズる(話題になる)なんていうのは、テレビの見すぎで幻想なんですよね。
チャンスをモノにするための施策は案外、地味で愚直であると、肝に命じておきます。

辻 拓眞 略歴

1992年 佐賀県有田町に生まれる
2017年 佐賀大学 教育学研究科 教科教育専攻 美術教育 修了
2019年 日本現代工芸美術展 現代工芸新人賞
現代工芸美術九州会展 九州陶磁文化館長賞
日展 初入選 
2022年 現代工芸美術九州会展 佐賀県知事賞

現在、父 聡彦のもとで作陶に励む
ー聡窯について

代々、日本磁器発祥の地である佐賀県有田町で作家として活躍している辻家。香蘭社の図案部で活躍していた先代・辻一堂が、1954年に前身である新興古伊万里研究所を設立し、12年後に「聡窯」と改名し、現在に至ります。

絵を得意とする聡窯では、日本や海外の風景・身近にある自然をモチーフを、先代から受け継ぐ線刻技法と呉須(青色の絵具)で描き、日々作陶に励んでおります。


【聡窯・辻 Sohyoh Tsuji】
〒844-0002
佐賀県西松浦郡有田町中樽1-5-14
営業時間:9:00~17:00(土日祝日/定休日)
Tel:0955-42-2653 Mail:artgallery@sohyoh.com

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