くさくない
ぶっ
くさっ
おい、ちょっと待て。それはおかしくないか。
なにが?
速すぎるんだよ。おれがおならしてから、まだにおってないうちに「くさっ」て言ったよな。おまえ。
え?
だからさあ、まだ実際ににおわないうちに音だけ聞いて「くさっ」って言っただろ。
ああそうかもね。だけどおならはくさいだろ。だからいいじゃんか。
あのなあ、実際に自分がにおって、そのにおいをくさいと感じた上で、「くさっ」て言うなら別に何も問題ないんだけどな、まだにおってないうちに「くさっ」て言うのは、それは現実のにおいじゃなくておまえの妄想でしかないぞ。
おならはくさいに決まってるだろ。
いやいや実際ににおってみないとわからないだろ。憶測でものを言うんじゃないよ。もしいいにおいがしたらどうするつもりなんだ。おまえはおならはくさいものっていう固定観念からくさいって言ってるのであって、実際に自分で知覚してこれはくさいと判断してから言ったわけではない。そこにはおまえ自身の知覚と判断がないわけだから今ここで生きてる意味ないよな。
うるせえなあ。なんでおならでそこまでごちゃごちゃ言われなきゃなんねえんだよ。
じゃあちょっとこれにおってみな。
くさっ
そう!それだよ。いまのにぎりっぺ実際ににおってくさいと判断してからくさって言葉を発したよな。
まあな。
それが生きてるってことだよ。できるじゃないか!
ていうか堂々とおならすんなよ。
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