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ハンドサイン

今日モノレールで座っていたら、お年寄りのグループが入ってきたので席をゆずろうかと迷ったら私より年上の方が席をゆずってくださりそれで彼らはちょうど席に着けた。もう3秒ほど早く行動に移せていたらと後悔した。

少し肩身が狭い中わざわざ立つこともせず、スマホを見ていたら聞きなれない笑い声が私の聴覚を捕らえた。なんの話か気になったが、席をゆずれなかった罪悪感もあり目はスマホに向けたまま聞き耳を立てていた。しかし、一向に声は聞こえてこない。確かに笑い声は聞こえたのに。

やっぱり気になったので、スマホで面白い動画でも見ているのかなと思って横目で見てみたが、手には何も持っていない。

手話をしていたのだ。しかも、対面席に座った人と。それを見て私は素直にかっこいいと思った。これまで、手話体験や手話の歴史博物館見学などをしてきたが、そのような感情は一度も持ったことはなかった。

電車の中という声が出しにくい空間で手話を使って意思疎通するという姿が、立てこもり犯から人質を助け出す特殊部隊のハンドサインの姿と重なったからだろうか。とてもスタイリッシュなコミュニケーションだった。


と、ここまでが私の体験。少し興味を持ったので調べてみた。
全くのド素人がネットを漁っただけなので、少々の間違いは見過ごして頂きたい。

近代の日本における手話

手話はほんの20年ほど前まで聾学校で教えるのを禁止されていたのをご存じだろうか。それまでは、耳が聞こえない人でも口で話す練習をする口話教育が推奨されていた。これが始まったのは、20世紀初めアメリカから口話教育が入ってきたころ。それと同時に手話は口話を妨げるとして聾学校での教育、使用が禁止された。

ある程度口話教育の効果はあったらしいが、これの習得具合には残存聴力の大小にもかかわるため、全面的にすべての生徒に合うものではなかった。そのため、2009に学習指導要領が改訂され、口話教育は生徒の障害のレベルに合わせて行われているそうだ。

ちなみに、ろう者は一般的にバイリンガルである。日本には(広義の)手話が2種類、「日本手話」と「日本語対応手話」がある。

日本手話
伝統的手話・ろう者的手話。慣習的手話ともいわれる。日本において、ろう者の両親を持つろう者や、幼児期にろう学校に就学したろう者の第一言語である。

日本語対応手話
その名の通り日本語に対応した手話。文法が日本語と同じなので、聴者が日本語を話しながら日本語対応手話をすることができる。言語学的には日本語である。




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