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自分を甘やかしにカフェへ行く

例のカフェに来た。
例の、と言ったのは説明がめんどうだから。(おい)

お気に入りのカフェってこと。

土日が休みだったら家から出ないというのがわたしのルールだけど、今日はルールを破った。

今日は家に母の友だちが遊びに来ている。
それにわたしは明日もオフだけど、明日はカフェがお休みだ。


というのは言い訳で。
どうしても食べたいタルトがあったのだ。

母の友だちが来てるといっても、昔からの友だちでわたしが家にいても気を遣わないし、べつに明日以外にも休みはある。

そう、わたしはタルトが食べたくて来ただけだ。

数量限定ピーチパインとマスカルポーネのタルト。
ぜったいに美味しいもん。

しかも2連休ならちょっとがんばってオープン時間に行く気になる。と、オープンは12時のくせに早起きしたふりしてる。

日曜日に来るのは初めてだ。
平日はお一人で営業していたけど、休日だからなのか、もう一人店員さんがいた。

先客が一人いたのだけど、いつもわたしが座るところを利用していたので、その席居心地いいですよね。と思いながら今日は初めて違う席についた。

これだけでも気分がいつもと少し変わる。

いつもは、壁と向き合っているけど、この席だとお店全体が見渡せる。

テイクアウトできる焼き菓子が並んだ小さなショーケースが見えるのがすごくいい。なんというか、いい。

いつもは壁を向いているから、後ろから声をかけられ、半分振り返ってオーダーをするけど、この席は正面に店員さんが来るのでちゃんと目を合わせることができるのもうれしい。

接客業をしていて、お客さんと目が合わないのは少しだけ寂しいので、自分が客側の時は威圧感を与えない程度に店員さんの目を見るように自然となった。

それと、店員さんが2人いることで静かな店内でカチャカチャと作業する音がふえるし、時折2人の小声の会話も聞こえてくる。
ふと、小さい頃祖母の家で、台所から母と祖母の会話が聞こえてくるとどうしても眠くなってしまっていた現象を思い出した。

結論、いつでも、どの席でも居心地が良い。


そろそろタルトを食べよう。
ピーチパインってわたし食べたことあったっけ?
普通のパイナップルより白っぽくて、甘くて常夏のフルーツ!っていうより初夏の果実っていう雰囲気がした。過ごしやすいお天気の今日に食べているからそう感じたのかも。

サクサクのタルトと、トロッとしたなめらかなマスカルポーネのクリーム、そしてじゅわっと甘いピーチパインが最高の組み合わせ。

一緒に頼んだコーヒーは、春のスペシャルブレンド。
正直コーヒーの味の違いはうまく説明できないけど、爽やかで華やかな気がした。

こうやってメニューで季節を感じることができるのも、このカフェの好きなところ。

カフェで過ごす時間は、自分を甘やかす時間でもある。
わたしの心を潤わすことへの出費はケチらないとも決めている。カフェとか本とか美術館とか。

今週もよく生きたなーわたし。
しかも今週は復職して、4回も出勤したし。


去年は外出があまりできなかったけど、今年は行きたかったカフェに行けるといいな。もちろんお気に入りのこのカフェにもたくさん来たい。


気付くとさっきまでいつもの席に座っていたお客さんは帰り、店内の客はわたし1人になっていた。

コロナ対策で席の利用時間が1時間までなので、すこし急いでコーヒーを飲み干した。じっくり味わっていると1時間はあっという間だ。

レジに今日飲んだコーヒーの、ドリップパック?が売っていたので、ふたつ買って店を出た。

つい癖で、自分と母の分でふたつ買ったけど家に帰ったら母の友だちがいるんだから、そのぶんも買うべきだったなと、店を出てから気付いた。
まいっか。

帰りに本屋さんに寄って、角田光代さんの本を買って帰った。ほんの2時間ほどの外出。
今日もいい休日だった。



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